2018年の訪日外国人客数は3,119万人で前年比8.7%増となりました。史上初の3,000万人突破と過去最高の訪日客数の記録です。ここ数年の訪日外客数は右肩上がりに推移しており、今年は中国市場で単月100万人を越える月も出てきました。
また、日本政府観光局(JNTO)が発表した2019年1~6月の訪日外国人客数(推計値)は、前年同期比4.6%増の1,663万3600人で、半期として過去最高を記録しています。
2018年はこうした現在につながる飛躍の年として業界関連者の記憶に残る年となりましたが、データや統計を深く読み解くとインバウンド業界を取り巻く環境は必ずしも理想的なものではなかったということもわかります。
この記事では、観光庁のデータや統計を基に2018年のインバウンド市場や市場を取り巻く出来事、2019年のインバウンド市場の展望について解説します。
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2018年の訪日外国人は3,119万人
2018年の訪日外国人客数は3,119万1,856人で前年比8.7%増、過去最高の訪日外国人客数を記録し、同時に7年連続で増加という結果になっています。
しかし、7月には西日本豪雨、9月には北海道胆振東部地震と自然災害に見舞われ一時は外国人の間で訪日旅行控えの傾向がみられた時期もあり、インバウンドを取り巻く環境について決して順風満帆な年ではなかったといえるでしょう。
そんな中でも被災地では復興への前向きな姿勢を国内外に向けてアピールし、年末までには前年同月を上回る水準にまで訪日外国人客数を伸ばしました。
2018年の時系列・トレンドで見るインバウンドデータ
訪日外客数が3000万人の大台を超え、2020年までに4000万人という目標が現実のものとなろうとしています。 大阪におけるナイトタイムエコノミーの躍進 に代表されるように、インバウンド業界に着実な変化が訪れていると言えるでしょう。 一方、 西日本豪雨、大阪地震、北海道地震、台風21号といった自然災害が、いバウンドにマイナスの影響を与えたことも事実です。東京五輪に向けてインバウンド対策が加熱するなか、 新たな視点での対策の必要性 が叫ばれるようになった2018年。そのインバウンド市場のトレ...
訪日外国人数3,000万人を突破!増加続く理由は「ビザ・LCC・日本ブーム・リピーター化」という4つの背景
訪日外国人数は年々増え続けており、2018年には史上初の3,000万人を突破しました。この記事では、訪日外国人数が増え続ける背景や今後の動向を、最新のデータに基づいて解説します。最も数が多い中国人観光客の動向や、訪日リピーターの増加についてなど知っておくべき情報もまとめています。インバウンド対策にお困りですか?「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!訪日ラボに相談してみる目次訪日外国人数が過去最高を記録2018年訪日外国人...
国・地域別では中国が最多
1位 | 中国 | 838万人 |
2位 | 韓国 | 753万人 |
3位 | 台湾 | 475万人 |
4位 | 香港 | 220万人 |
5位 | アメリカ | 152万人 |
上記は、2018年に日本を訪れた外国人客の国別内訳です。
1位は中国で838万人となっていますが、国地域別の訪日外国人客数が800万人を突破したのは史上初のことで、訪日外国人客数全体の伸びとともにインバウンド市場の成長を示す一つの指標となっています。
また、タイからの訪日客数は113万人でしたが、東南アジア市場で100万人を突破したのも初めてのことでした。
その他の国や地域においても香港を除く19市場で過去最高の訪日客数を記録しており、それぞれの市場で着実に訪日外国人客数を伸ばしているということがわかります。
2018年のインバウンド消費は4兆5千億円
2018年のインバウンド市場全体の消費額は4兆5,189億円で前年よりわずかに上回る結果となりましたが、訪日外国人1人あたりの消費額でみると153,029円で前年比-0.6%となっています。しかし、訪日外国人消費額の調査、算出方法が2018年より変更になったため、前年比の数値はあくまでも参考値とされており従来の算出方法に基づいて推計すると前年比8.7%増となります。
インバウンド消費が過去最高記録!観光庁「訪日外国人消費動向調査」からわかるトレンドについて解説
2018年のインバウンド消費額は、過去最高を記録しました。しかしながら、以前に比べ消費額には伸び悩みが見られました。今回は、観光庁より発表された国・地域別総消費額や一人当たり消費額のデータから、訪日外国人の消費傾向を分析します。その上で、今までのアジア圏を主なターゲットとした誘致に対し、さらなるインバウンド消費増大を目指すための新たな指針を紐解いていきます。また、この記事では「モノ消費」から「コト消費」という訪日外国人の消費トレンドの変化について近年のデータを参考に検証し、今後の消費傾向を...
他の年のインバウンド消費データ(訪日外国人消費動向)を見る
訪日ラボでは年ごとのインバウンド消費データをまとめています。下記では、2011年から2017年までの各年におけるインバウンド市場に関するデータについて解説しています。
2019年はどうなる?ベトナム成長中も伸び率がペースダウン?
JNTOによれば、2019年5月の訪日外国人客数は277万3,000人で前年同月比3.7%増となっています。1月〜5月の累計でも1,375万3,600人と前年の1,319万4,432人から4.2%増加しており上々の滑り出しといえるでしょう。また、市場別では特にベトナムからの訪日客数が大きな伸びをみせており1月〜5月の累計で前年比で32.2%も増加しています。
しかし、2018年には前年比8.7%の伸びを記録していることを考慮すると現時点における4.2%という数字は若干伸び悩んでいると言わざるを得ません。
政府では2020年に訪日外国人客数4,000万人、インバウンド消費額8兆円を目標に掲げていますが現状の伸び率では達成が難しい状況です。
2019年のインバウンドはどうなる?アウンコンサルティング、2018年
目次インバウンドのこれまでとこれから訪日外国客数は過去最高・伸び率ではベトナム2019年のインバウンド施策動向とトレンドインバウンドのこれまでとこれからアウンコンサルティング株式会社は2月14日、2018年の訪日外国人の年間動向調査結果と、2019年の予測を発表しました。観光庁の統計をもとに動向を分析しています。2018年訪日外国人の年間動向調査結果+2019年の予測訪日外国客数は過去最高・伸び率ではベトナム2018年の訪日客数は、前年比8.7%増で約3,119.1万人、250万人のプラス...
【国別】2019年訪日外国人観光客数の予測|効果的なインバウンド対応のポイントとは?
日本政府観光局(
2019年は日本の「離島・鉄道・祭り」を世界に売り込む!ビジット・ジャパンが手がける次のプロモーションとは
日本政府観光局(JNTO)は、ビジット・ジャパン事業の一環で、官民連携事業における2019年度事業化アイディアを公募し、3件を選定しました。JNTOでは2020年までに訪日外国人観光客数4,000万人突破、訪日外国人旅行消費額8兆円を目指す上で、民間企業等と連携した取り組みの1つとして今後のプロモーション活動に注目が集まります。昨年度に実施された2つの事業と、平成31年度の3つの事業化アイディアから、官民連携事業による地域創生へ向けた取り組みについて見ていきましょう。目次平成30年度はキャ...
2018年に起きたインバウンド関連、2つの重要トピック
2018年に起きたインバウンド市場に影響を与えた重要なインシデントとしては築地市場移転と自然災害が挙げられます。以下では、それぞれの概要と影響について解説します。
2018年のインバウンドってどうだった?5つのトレンドをハイライトで復習
2018年12月14日、国土交通省の石井啓一国土交通相は、2018年に日本を訪れた外国人旅行者数(訪日外客数)が3000万人を突破するとの見通しを、記者会見にて明らかにしました。2019年ラグビーワールドカップや2020年東京オリンピックに向けてインバウンド対策が加速するなか、インバウンドをめぐる数値はどのように変化しているのでしょうか。本記事では、めまぐるしく変化するインバウンド市場の動向をつかめるよう、2018年のインバウンドにまつわる情報をわかりやすくまとめました。ぜひ、2018年の...
1. 築地市場が豊洲に移転
築地市場は2018年10月6日をもって営業を終了し、市場機能は新たに豊洲へと移されました。これまで築地市場ではマグロの競りの観覧が人気を集めていましたが、一般客が観覧するための場所は設けられておらずトラブルになるケースもありました。特に日本語のわからない外国人は日本語で注意され混乱してしまうケースもあったようです。豊洲新市場では対策として一般客が観覧するためのスペースが設けられるなど良い影響もありそうです。
2. 災害が多かった
2018年7月には九州、中国地方を中心とする西日本豪雨が、9月には北海道の胆振地方を中心とする大地震が発生し、同時期に発生した2つの大きな自然災害はインバウンド市場にも大きな影響を与えました。2018年9月には前年同月比で訪日外国人客数が下回る結果となり、これは実に5年8ヶ月ぶりの出来事でした。
7月の豪雨の影響で西日本を訪れる訪日外国人客数が減少する中で、北日本でも災害が起きたことで訪日旅行控えの風潮が生まれてしまったといえるでしょう。
災害多く訪日客数伸び悩みも…2019年、翌年に向けて加速できるか
自然災害に見舞われ訪日外国人客数が伸び悩んだ時期がありながらも、年末には前年同月を上回るほどにまで回復をみせたのが2018年のインバウンド市場でした。2019年も残り3か月となりました。オリンピックや「訪日外客数4,000万人」といった大きな目標の掲げられている2020年をに向けて、更なる加速が期待されます。
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短時間でインバウンドが学べる「訪日ラボ トレンドLIVE!」シリーズの第6弾を今月も開催します!訪日ラボとして取材や情報収集を行う中で、「これだけは把握しておきたい」という情報をまとめてお伝えするセミナーとなっています。
今年も残りわずかとなりましたが、インバウンド需要はまだまだ好調をキープしている状況です。来年の春節や桜シーズンなど、訪日客が集まる時期に向けて対策を練っていきたいという方も多いでしょう。
今回もインバウンド業界最大級メディア「訪日ラボ」副編集長が、10〜11月のインバウンドトレンド情報についてお話ししていきますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
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