新型コロナに過剰反応してもメリットはない/デマに振り回される心理を解説

新型コロナウイルスの感染拡大の報道に接し、日本社会に不安が広がっています。物資の不足を懸念し、あるいは感染リスクを避けるため、根拠が不明確な情報をもとに消費行動を変える動きも報じられています。

こうしたデマ情報がSNSなどを通じて拡散され、混乱におちいる人々について、またこうした誤情報に振り回されてしまう心理について解説します。

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新型コロナウイルスにかんするデマとそれを信じて行動する消費者

2020年2月末、Twitterでは「トイレットペーパー」「生理用品」「ティッシュ」「買いだめ」がトレンド入りし、話題となりました。

どこからか「トイレットペーパーとマスクは同じ原料であるため品薄になる」「日本で売られているトイレットペーパーは中国からの輸入のためなくなる」という情報が発信され、SNSを通じで拡散されたことにより買い占めが起こったようです。

トイレットペーパーだけでなく生理用品やティッシュなども同様に品薄となる店舗の様子がSNSでは伝えられています。

トイレットペーパーや生理用品の品薄状態を伝えるTwitterの投稿
▲トイレットペーパーや生理用品の品薄状態を伝える投稿:Twitterより訪日ラボ編集部スクリーンショット

Twitterトイレットペーパーや生理用品の品薄状態を伝える投稿(https://twitter.com/capurico621/status/1233310520976896000)

このように誤った情報が拡散され、人に伝播していくことで混乱が生じる現象をインフォデミック(Infodemic)といいます。

新型コロナで知るインフォデミック(Infodemic)とは:なぜ人は効果のない「マスク」を買ってしまうのか

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新型コロナ関連のデマに振り回される人とそうでない人の違い

なぜ多くの人がデマ情報に振り回されてしまうのか。その主な理由は「不安を解消したい心理的な衝動」と「正しい情報源を知らない」ことが挙げられます。

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染力は非常に強く、大規模イベント自粛要請や全国の小・中・高の臨時休校が相次ぐ中、多くの人々が不安に感じたのではないでしょうか。

そんな中、生活必需品であるトイレットペーパーなどが手に入らないかもしれないという情報が入れば、衝動的に購入してしまう人も多いでしょう。

しかしトイレットペーパーを生産している業界団体は、これを否定しています。

トイレットペーパーの原材料はマスクとは違うことや生産体制に問題はなく、在庫も十分にあるとしています。

デマ情報に騙されない人はSNSの情報だけを信じるのではなく、公共機関などの情報を踏まえた上でその情報が真実なのかを冷静に判断しています。

デマ情報に振り回されないためには、疑う目を持つことやSNSなどの情報を鵜呑みにせずに信頼性の高い情報源を知っておくことが必要です。

過剰反応や過剰委縮にメリットはない

米疾病対策センター(CDC)のロバート・レッドフィールド所長はCNNの取材に対し、

米国人を守る対策が少なかったことで責められるより、過剰なまでの対策発動で批判された方が良い

と述べています。

一方、WHO(世界保健機関)は27日、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染をいまだパンデミックではなく、「パンデミックの可能性がある」とし、恐怖に怯えるのではなく、適切な感染予防を行うように各国に呼びかけています。

トイレットペーパーが不足するデマ情報が流れたことによる買い占めなど、過剰な反応は混乱を拡大させる恐れもあります。

また日常生活を制限する外出の自粛が感染拡大を防止する効果については、様々に試算が出されていましたが、未知のウイルスゆえすべての予測が現実になったかというとそうでもありません。

公的機関が発信している情報をチェックし、科学的根拠に基づく判断を心掛けるべきでしょう。また感染予防のためには、手洗いうがいや十分な休息が重要だと指摘されています。こうした点を意識したうえで、経済活動の回復がはかられていくことが望ましいと考えられます。

<参照>

CNN:米国の新型肺炎感染、最悪の事態を想定し準備 CDC所長

NHK NEWS WEB:「トイレットペーパー 在庫は十分」買いだめの動きに工業会

Reuters:新型肺炎「パンデミックの可能性」、WHOが各国に一段の警戒要求

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訪日ラボ編集部

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