新型コロナウイルスの感染拡大の報道に接し、日本社会に不安が広がっています。物資の不足を懸念し、あるいは感染リスクを避けるため、根拠が不明確な情報をもとに消費行動を変える動きも報じられています。
こうしたデマ情報がSNSなどを通じて拡散され、混乱におちいる人々について、またこうした誤情報に振り回されてしまう心理について解説します。
関連記事
韓国版「マスクマップ」登場!
アメリカ、フランスのディズニーも続々閉鎖!
新型コロナショックで激減!インバウンド客いつ戻る?
【速報】WHO「新型コロナウイルスはパンデミック」
インバウンドの最新情報をお届け!訪日ラボのメールマガジンに登録する(無料)
新型コロナウイルスにかんするデマとそれを信じて行動する消費者
2020年2月末、Twitterでは「トイレットペーパー」「生理用品」「ティッシュ」「買いだめ」がトレンド入りし、話題となりました。
どこからか「トイレットペーパーとマスクは同じ原料であるため品薄になる」「日本で売られているトイレットペーパーは中国からの輸入のためなくなる」という情報が発信され、SNSを通じで拡散されたことにより買い占めが起こったようです。
トイレットペーパーだけでなく生理用品やティッシュなども同様に品薄となる店舗の様子がSNSでは伝えられています。
Twitter:トイレットペーパーや生理用品の品薄状態を伝える投稿(https://twitter.com/capurico621/status/1233310520976896000)
このように誤った情報が拡散され、人に伝播していくことで混乱が生じる現象をインフォデミック(Infodemic)といいます。
新型コロナで知るインフォデミック(Infodemic)とは:なぜ人は効果のない「マスク」を買ってしまうのか
新型コロナウイルスは中国での感染者数が2万人を超えました。その死者数は2003年に流行したSARSを上回るなど、感染が拡大しています。また2月3日にから横浜港に到着していたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の乗客のうち10人から、新型コロナウイルスの陽性結果が出たとの報道もありました。2月5日に確認された感染者を含めると、日本では20人の感染が確認されています。このように感染者数の増加や感染の拡大に伴い、不安も伝播しています。インターネット上では多くの人々が最新の情報を求め、また有力...
コロナで買い占め、なぜ?欧米ロックダウンでも「買い出しOK」それでも買い込む心理
新型コロナウイルスの感染拡大が続いています。2020年4月2日現在、国内では2,149名の感染者と、66名の死亡が報告されています。人口も多く、首都圏から多数が通勤している東京都でも、連日40名以上の新規感染者が確認されています。小池都知事が週末の外出を自粛するよう要請するなど、感染者数の増加を抑えるための努力が続けられています。外出自粛要請により不安が高まったのか、都内のスーパーマーケットでは買い占めによる品薄が起こりました。会見が行われた先週水曜の夜には、米や麺などの食料品やトイレット...
新型コロナ関連のデマに振り回される人とそうでない人の違い
なぜ多くの人がデマ情報に振り回されてしまうのか。その主な理由は「不安を解消したい心理的な衝動」と「正しい情報源を知らない」ことが挙げられます。
新型コロナウイルス(COVID-19)の感染力は非常に強く、大規模イベント自粛要請や全国の小・中・高の臨時休校が相次ぐ中、多くの人々が不安に感じたのではないでしょうか。
そんな中、生活必需品であるトイレットペーパーなどが手に入らないかもしれないという情報が入れば、衝動的に購入してしまう人も多いでしょう。
しかしトイレットペーパーを生産している業界団体は、これを否定しています。
トイレットペーパーの原材料はマスクとは違うことや生産体制に問題はなく、在庫も十分にあるとしています。
デマ情報に騙されない人はSNSの情報だけを信じるのではなく、公共機関などの情報を踏まえた上でその情報が真実なのかを冷静に判断しています。
デマ情報に振り回されないためには、疑う目を持つことやSNSなどの情報を鵜呑みにせずに信頼性の高い情報源を知っておくことが必要です。
過剰反応や過剰委縮にメリットはない
米疾病対策センター(CDC)のロバート・レッドフィールド所長はCNNの取材に対し、
米国人を守る対策が少なかったことで責められるより、過剰なまでの対策発動で批判された方が良い
と述べています。
一方、WHO(世界保健機関)は27日、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染をいまだパンデミックではなく、「パンデミックの可能性がある」とし、恐怖に怯えるのではなく、適切な感染予防を行うように各国に呼びかけています。
トイレットペーパーが不足するデマ情報が流れたことによる買い占めなど、過剰な反応は混乱を拡大させる恐れもあります。
また日常生活を制限する外出の自粛が感染拡大を防止する効果については、様々に試算が出されていましたが、未知のウイルスゆえすべての予測が現実になったかというとそうでもありません。
公的機関が発信している情報をチェックし、科学的根拠に基づく判断を心掛けるべきでしょう。また感染予防のためには、手洗いうがいや十分な休息が重要だと指摘されています。こうした点を意識したうえで、経済活動の回復がはかられていくことが望ましいと考えられます。
<参照>
CNN:米国の新型肺炎感染、最悪の事態を想定し準備 CDC所長
NHK NEWS WEB:「トイレットペーパー 在庫は十分」買いだめの動きに工業会
Reuters:新型肺炎「パンデミックの可能性」、WHOが各国に一段の警戒要求
訪日ラボ 最新版セミナー&インバウンド情報まとめ
訪日ラボおすすめの記事をご紹介します。
Google「飲食店・ホテルサミット」11/14開催!飲食・ホテルに特化した最新機能やここだけの情報を入手しよう
Google は 11 月 14 日、「飲食店・ホテルサミット」を東京・渋谷で開催します。オフライン・オンラインのハイブリッド開催で、参加費は無料です。
今、国内客・インバウンド客向けの集客手法として注目される「Google ビジネス プロフィール」を中心に、飲食・ホテル向けの最新機能やトレンドといった情報を、Google の担当者から直接聞くことができる貴重なセミナーイベントとなっています。
また、イベントの最後には会場参加者限定で交流会も実施します。Google ビジネス プロフィールを運用されている / これから運用したいと考えている飲食店・ホテル担当者の方、この機会にぜひお申し込みください!
※訪日ラボ/口コミアカデミーを運営する株式会社 mov は、Google 主催「飲食店・ホテルサミット」のメディアパートナーです。
※会場の座席には限りがございますのでお早めにお申し込みください。来場希望者が多い場合は抽選となる場合がございます。
詳しくはこちらをご覧ください
→Google「飲食店・ホテルサミット」11/14開催!飲食・ホテルに特化した最新機能やここだけの情報を入手しよう
【インバウンド情報まとめ 2024年9月後編】中国「国慶節」延べ19.4億人移動、海外旅行先の人気1位は日本 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。
この記事では、主に9月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→中国「国慶節」延べ19.4億人移動、海外旅行先の人気1位は日本:インバウンド情報まとめ 【2024年9月後編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」
スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!