eチケットはインバウンドにおける必需品!?人気の理由とメリットとは?

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日本を訪れる外国人観光客は年々増加しています。そんな訪日外国人観光客が日本に来て困ることの一つが、チケットの入手です。

ここでいうチケットには、飛行機や電車などの交通機関乗車券だけでなく、観光チケットも含まれます。

訪日外国人観光客のチケット購入を簡単にするために注目されているのが、Web上で申し込み・決済・発券ができる「eチケット」です。

外国人を対象とした予約サイトで事前にeチケットを入手できることは、訪日旅行への不安を減らすことにもつながります。

今回は、eチケットが普及している背景や利点を解説します。

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インバウンド需要は「モノ消費」から「コト消費」へ

eチケットが注目されている背景には、「コト消費」の盛り上がりがあるようです。

訪日外国人観光客の消費傾向は、商品そのものの価値を重視する「モノ消費」から、商品やサービスから得られる体験に価値を見出す「コト消費」へと移行しているとされます。

訪日外国人観光客が求めるコト消費、それは日本ならではの体験やアクティビティです。

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2019年の訪日外国人を国籍別に見てみると、最も多かったのは中国人観光客でした。その次に韓国、台湾、香港と、東アジアからの観光客が多くを占めています。一方、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリア諸国こと欧米豪からの観光客も年々増加しており、インバウンド対策を実施する際には無視できない存在となっています。そこで今回は、インバウンド調査報告書2020に掲載されている最新のデータをもとに欧米豪からの訪日外国人について解説するとともに、中でも最も大きな市場である訪日アメリカ人に向けたインバウンド対策...


世界から毎年約100万人来場の瀬戸内国際芸術祭

「瀬戸内国際芸術祭」は3年に1度、香川県・岡山県における瀬戸内海の離島で開催される現代アートの祭典です。

春・夏・秋の3期に分け、季節ごとに海外現代アーティストの作品による現代アートの祭典が開かれます。

瀬戸内海の美しい島々やその自然・文化とアートの融合に人気があり、海外からも多くの観光客が訪れています。

特に台湾や香港、欧米豪からの訪日外国人観光客の間で根強い人気があります。

また、瀬戸内国際芸術祭のオフィシャルツアーも2019年から始まりました。

国内最大規模の夏フェス「FUJI ROCK FESTIVAL」

日本で行われる夏フェスは出演アーティストが豪華で、どの層の音楽ファンでも楽しめると話題です。

「FUJI ROCK FESTIVAL」は1997年の夏に誕生した、「自然と音楽の共生」をテーマにした国内最大級の野外ロック・フェスティバルです。

複数あるステージで幅広いジャンルのアーティストによる演奏が同時に行われており、自然と音楽イベントが一体となったスタイルが訪日外国人の心を掴み、リピーターとなって毎年訪れる人も少なくありません。

訪日外国人観光客にむけて案内板の中国語表記や、グッズ販売ブースや飲食ブースでの電子マネー決済が可能になるなど、外国人でも楽しめる環境が整えられています。

体験観光により地方にもチャンス

体験による価値に焦点をあてた「コト消費」の流行により、都市部だけでなく地方にも訪日外国人観光客が訪れる機会の増加が期待されます。

紹介した瀬戸内国際芸術祭は瀬戸内海に浮かぶ離島、「FUJI ROCK FESTIVAL」は新潟県湯沢町の苗場スキー場で行われるなど、いわゆる「ゴールデンルート」を通るわけでもなく、都心から近いといえる場所でもありません。 

しかし、このようなイベントを訪れた訪日外国人により新たな魅力が発見されています。

人口減少と高齢化が進む瀬戸内の離島では、ナショナル・ジオグラフィック・トラベラー誌英国版が2019年に行くべき場所世界1位に瀬戸内を選出したこともあり、芸術祭が地方活性化に大いに貢献していると言えます。

このように、その土地の文化や自然と融合させた体験型観光を行うことで、今まで訪日外国人観光客が訪れていなかった地域でも新たな視点から魅力を伝えることができるかもしれません。

広域周遊「ドラゴンルート」が惹きつけるは、訪日タイ人!勝ち組「長野」「三重」なぜ?訪日ラボ著『インバウンド調査報告書』で分析する日本

訪日外国人にとってメジャーな観光ルートの一つが、ゴールデンルートです。東京、箱根、富士山、名古屋、京都、大阪などを巡る広域の観光周遊ルートであり、特に初めて日本を訪れる層に人気となっています。入国地や出国地は様々ですが、例えば成田空港から入国し、東京、富士山、名古屋、京都、大阪を経由して関西空港から帰国するというパターンがあります。実際、これらのゴールデンルート上に位置する都道府県は訪日外国人の訪問率や消費金額などが高い傾向にあり、ゴールデンルートの恩恵を受けているといえるでしょう。一方、...


eチケットによるメリット

日本らしい体験を求める外国人観光客を地域に招く際に、どのようにその体験に申し込んでもらうかが課題になります。

国内のように、日本語のホームページ内に申し込みフォームを作り、情報を取得に来た人だけが申し込めるシステムでは外国人観光客には届きません。

直接現地に来て体験の申し込みをしても、言語や両替設備の問題でスムーズに処理できない場合があります。

そこで注目されるのが、eチケットです。

eチケットとは

eチケット」は「Electronic ticket」の略で、電子チケットのことを指します。デジタルチケットやモバイルチケットとも呼ばれます。

予約サイト等を利用して購入したチケットをスマートフォンなどで電子的に取得、または自身のプリンターでプリントアウトし、そのチケットを使って入場する仕組みです。

現在国内では、「eチケット」は電子航空券として解釈されることが多いですが、近年ではミュージシャンのコンサートなどで導入事例が生まれており、若者を中心に広く知られるようになっています。

このeチケットを外国人が訪日前に予約サイトで購入することで、施設やサービスの利用を容易にし、旅行中のトラブル減少につながると、インバウンド業界でも注目が集まっています。

これまで多く使用されてきた紙ベースのチケットは、発行や配送に費用がかかってしまいます。手元に届くまで日数もかかりますし、紛失の可能性もあります。

eチケットはそうしたリスクがないことも利点です。一度スマートフォンで表示、保存すれば、紛失することはありません。

窓口で買うことなくスムーズに入場できる

eチケットの最大の利点は、当日の手続きを簡略化できることです。

事前申し込みではなくその場でチケットを購入する場合には窓口で申し込みますが、ここで問題になるのが「言語の壁」による意思疎通の滞りです。

訪日外国人にとって母国語以外でコミュニケーションをとることはやはり大きな障害といえるでしょう。

ただ枚数を伝えればいいだけならまだしも、年齢によって料金が違う、プランが多岐に渡るなど、煩雑であるほど外国人旅行者と受付担当者の両者とも難易度は増します。

eチケットを導入し旅行前にチケットの用意ができることは、これらの訪日外国人のトラブルを回避しストレスを軽減することにつながります。

現金を使うことなく、両替の必要がない

eチケットの購入は、多くが予約サイトを利用してWeb上で処理します。

クレジットカード等を使って決済まで完了するため、現地でお金を支払う必要がないことがメリットです。

窓口で現金を出す必要がありませんので、多くのお金を持ち歩かなくて済みます。

海外に行くときに、商品やサービスを購入するのに現金が不足することを懸念して、多めに両替するということがあると思います。

それは海外から日本を訪れる外国人も同じであり、そうした不安を解消することができます。

多言語を導入しているeチケットサイト

eチケットの導入を決めたものの、どこの予約サイトが適しているのかも悩みどころです。

英語だけでなく多言語を導入し、さまざまな地域の外国人がアクセスできる点がポイントになります。

eチケットを導入し予約サイトに情報を載せることは、「日本らしい体験を」と漠然と観光プランを探している人などに広くアプローチすることが可能になります。

e⁺(イープラス)

e⁺(イープラス)は、音楽イベントや舞台、スポーツ観戦など、幅広いジャンルのチケットを販売しているサイトです。

訪日外国人観光客の増加を踏まえ、2016年から海外向けのチケット販売を強化してきました。

利用者が最も多いのは米国、次いで中華圏からの利用が多く、2019年には中国版TwitterWeibo」に公式アカウントを開設しました。

現在は英語と中国語(簡体、繁体)に対応しており、段階的に取扱公演数や対応言語を増やすとしています。

多くの写真を掲載して外国人がわかりやすいサイト作りをしていることも特徴です。

ZAIKO

「ZAIKO」は、シンガポールに本社を構えるZAIKO株式会社が運営する電子チケット販売プラットフォームです。

日・英・中・韓などの多言語に対応し、 2019年からeチケットの購入において日本円や台湾ドル、シンガポールドルに対応した複数通貨決済を導入しました。

また、ZAIKOでは多言語DIY抽選も行っています。「DIY抽選」とは、イベント主催者やアーティスト側が自らチケット販売の抽選、当選者の選択を行うシステムです。

DIY抽選は日本語版だけでなく中国語版、英語版、韓国語版にも対応しており、日本語と同じ要領で他言語でのDIY抽選を行うことも可能です。

Conffeti (カンフェティ)

「Conffeti (カンフェティ)」は、日本企業のロングランプランニングによって運営されているチケット販売サイトです。

言語対応は、日本語版と英語版の2つです。

Conffeti (カンフェティ)の特徴は、チケットを安価で販売するシステムです。

当サイトが販売している「なっとく価格!」チケット は、「座席選択不可」「対象公演日時限定」などの事情に納得できれば、チケットを安価で購入できるサービスです。

eチケットによる効果的な集客を

インバウンドでの集客を考えた時、外国人観光客が現地に来るまでの手段や、観光体験を申し込むプロセス、注意事項の正確な伝達など、課題はさまざま挙げられます。

このうち「観光体験を申し込むプロセス」については、eチケットを導入することで非常に簡略化し、負担や不安を大きく軽減することが期待できます。

さらにはeチケットというシステムだけでなく、事前に情報を最大限伝える場所としても活用できます。

多言語に対応した予約サイトを介して申し込みをしてもらうことで、購入前に確認する内容としてアクセス方法や注意事項を提示することもできるでしょう。

便利で集客効果も見込めるため、有効活用していきたいシステムです。

訪日ラボセミナーレポートのご紹介&最新版インバウンド情報まとめ

訪日ラボでは、インバウンド対策に課題を抱えるご担当者様向けに、お悩み・課題解決を支援すべく、最新レポートの公開や無料のオンラインセミナーを実施しています。

【セミナーレポート】「桜シーズン」に向けたインバウンド施策のポイント


2023年は2,500万人の外国人旅行者が訪れた日本のインバウンド市場。コロナ前の2019年に迫る勢いの回復をみせており、2024年の訪日外国人数は3,000万人を上回るとの予想もあります。

日本を訪れる外国人旅行者の間で、特に人気が高いアクティビティが「桜の鑑賞」です。桜の開花時期に合わせて日本を訪れる外国人も多く、日本の重要な観光資源の一つとなっています。

そこで訪日ラボでは、「『桜シーズン』に向けたインバウンド施策のポイント」と題したセミナーを開催しました。
登壇者としては、インバウンドの動向に詳しい訪日ラボ インバウンド事業部長 川西哲平に加え、台湾に本社を置くビッグデータカンパニーVpon JAPAN株式会社営業本部 会田健介氏をお呼びし、「桜」に関するインバウンドデータをもとに、訪日外国人旅行者の最新動向と、「桜のシーズン」に集客を向上させるためのポイントを解説しました。

本セミナーは大好評につきアーカイブ配信を行っておりますので、ぜひご覧ください。

詳しくはこちらをご覧ください。

「桜シーズン」に向けたインバウンド施策のポイント【セミナーレポート】


【インバウンド情報まとめ 2024年3月】2023年年間宿泊者数 1位は韓国 他

訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。

この記事では、2024年3月版レポートから、2月〜3月のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。

最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください!

インバウンド情報まとめ 2024年3月

本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

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詳しくはこちらをご覧ください。
 訪日客向け“相撲エンタメショーホール” 大阪にオープン / 2023年年間宿泊者数 1位は韓国【インバウンド情報まとめ 2024年3月】


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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