新型コロナウイルスによる影響を受ける以前、2019年の訪日外国人全体の旅行消費額は観光庁によって4兆8,135億円と推計されています。
そのなかでも中国に次いで2番目に消費額が多かったのが台湾です。
インバウンド再開後にも、訪日台湾人が旅行先で多くの消費行動を起こすことが期待できます。
この記事では、訪日台湾人を呼び込むためのSNSを5つ紹介します。
SNSを駆使して、インバウンド再開後により多くの訪日台湾人をビジネスに取り入れましょう。
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台湾のSNSにおける特徴
中国国内では「グレートファイアウォール(金盾)」というインターネット検閲システムの影響によって、世界で使われている有名なSNSが利用できなかったり、アクセスできるWebサイトが制限されていたりします。
しかし、その範囲は「中国本土内」とされているため、台湾は影響を受けません。ここでは台湾におけるSNSの特徴を3つ紹介します。
SNSの特徴を理解することが、台湾人にSNSを通じてアプローチする際のヒントとなるでしょう。
関連記事:グレートファイアウォールとは?中国のネット規制・回避方法・インバウンドでの対策についても解説
SNSの普及率が高い
DIGITAL 2021: TAIWANによれば、台湾におけるインターネット普及率は90.0%であり、そのうち94.7%がモバイル経由でインターネット接続していることがわかりました。
また、SNSの普及率は82.6%で、モバイル経由でのSNS利用は98.5%です。台湾のテレビには100以上のチャンネルがあり、視聴率が分散してしまいます。
台湾で多くの人々にリーチしたいなら、テレビへの露出を狙うよりもWebサイトやSNSアカウントを運営したほうが効果的であることは明白です。
日本企業進出のハードルが低い
台湾のSNS市場への日本企業進出のハードルは低いです。その1つ目の理由は「使われているSNSがほぼ同じ」であること。中国のようにSNSへのアクセス制限が設けられていないことから、慣れ親しんだSNSを利用して台湾人にアプローチできます。
2つ目は「台湾に親日家が多い」こと。日本への関心が向いていることや日本の文化等への理解が深いことから、日本企業は台湾人に受け入れられやすいためです。
日本企業は積極的に台湾人へのアプローチを開始すべきでしょう。
関連記事:世界の10の「親日国」を紹介 日本人が意外と知らない歴史とつながりについて紹介
台湾で使われているSNS5選
グレートファイアウォールの影響が及ばない場所にある台湾では、日本を含む世界各国と同じようなSNSが使われています。
しかし、その使い方や普及率には台湾ならではの特徴が表れているでしょう。
ここでは台湾で最も多く使われているSNSを5つ紹介します。
以下で紹介する5つのSNSを使えば、台湾にいる見込み客に適切なアプローチができるはずです。
YouTube
DIGITAL 2021: TAIWANによると、台湾人の89.6%がYouTubeを利用していることがわかっています。
ユーザー層は男女ともほぼ均等に分かれています。検索ワード上位に「ニュース」「音楽」「映画」などがあることを考えると、ほとんど日本と同じような目的でYouTubeが利用されていることがわかります。
動画コンテンツなら言語にかかわらず、ビジュアル面から自社の商品やサービスの魅力を発信できるので、手軽に始められるでしょう。
Facebookは、YouTubeに次いで2番目に台湾人に使われているSNSといわれています。台湾人の89.2% がFacebookを利用していることがわかっています。
そのなかでもモバイル経由で利用している層が98.5%であり、モバイルのみで利用する層が67.3%です。
Facebookにおける集客で欠かせない「Facebook広告」を利用する際には、ユーザーがモバイル端末経由でアクセスすることを想定した導線設計が必要になりそうです。
LINE
LINEは台湾で3番目に多くの人に使われているSNSであり、国民の88.0%が利用しているという調査があります。
多少機能に違いはあるものの、メインの使い方は日本と変わらずメッセージ交換です。
LINEは他の多くのSNSと違い、企業と顧客間での1対1のアプローチが可能なのが特徴です。
継続的にメッセージを送ることによって顧客との関係性を築いたり、顧客一人ひとりに最適な情報を流したりすることで、より効果的なマーケティングが行えます。
Instagramは台湾国民の約6割が利用しているSNSです。写真や画像などのビジュアル面に特化したSNSであり、たくさんのフォロワーを抱えている人のことを「インスタグラマー」と呼びます。
インスタグラマーは多くの人々の憧れであり、うまく起用することに成功すれば非常に高い効果が期待できるでしょう。
Facebook Messenger
Facebook Messengerも台湾国民の約6割が利用しているSNSです。国民の約9割が利用しているSNS「Facebook」でつながった相手とリアルタイムにメッセージを交換できるのがFacebook Messengerです。
日本では約1割しか利用していないと言われていますが、台湾ではメジャーなSNSですので、使い方は覚えておくべきでしょう。
台湾でSNSマーケティングを成功させるためには?
台湾でSNSマーケティングを成功させるには、台湾に適した方法が必要になります。
ひと口に「台湾に適した方法」と言っても、その切り口は無数にあり、どこから自社のコンテンツをアプローチするか頭を悩ませてしまうことでしょう。
ここでは、台湾でSNSを駆使して見込み客を集める具体的な方法を5つ紹介します。インバウンドが再開する前から見込み客となる台湾人を集客しておくことが大切です。
台湾で使われているSNSを活用する
新型コロナウイルスによって入国制限が行われているなか、最も効果的に台湾にいる見込み客に対してアプローチする方法はSNSではないでしょうか。
しかし、台湾での利用率が低いSNSを利用しても最大限の効果は得られません。
たとえば、日本人の約半数が利用しているTwitterですが、台湾においては国民の約3割しか利用していないことがわかっています。
より効果的なマーケティングを行うためにも、利用率が高いYouTube、Facebook、LINEをつかったアプローチが有効です。
繁体字を使う
文字を使って台湾にいる見込み客にアプローチする際には、簡体字を使わず繁体字を使いましょう。
簡体字は中国で使われているものであり、台湾では繁体字が使われています。中国と台湾は政治的に複雑な関係にあるため、この点を間違えるとネガティブな印象を与えかねません。
炎上のリスクを考えると、その他の中国関係のトピックも触れないほうが良いでしょう。
インフルエンサーを起用する
台湾には「ブロガー文化」があります。
実際、台湾でインターネット検索すると、検索結果上位には個人ブログが並んでおり、多くの人は個人ブログに書いてあることを参考にして行動しています。
SNSで多くのフォロワーを抱えていたり、多くのPV数を集めているインフルエンサーをうまく起用すれば、効果的なマーケティングが行えるでしょう。
日本企業であることを打ち出す
台湾と日本は歴史的に深い関わりがあり、それによって台湾には親日家が多いといわれています。よって、日本企業に対しての信頼感は厚いもの。
自社が日本企業であることを前面に打ち出すことで、信頼を得やすくなるのは間違いありません。
インバウンド再開後の訪日台湾人に期待
株式会社エヌケービーの調査によれば、台湾人の67.4%が「新型コロナウイルスが収束したら行きたい海外旅行先」として日本を挙げていることがわかりました。
第2位である韓国とは約50%の差があり、日本の人気がうかがえます。
「日本」と回答した人々の内訳を見ると、年齢性別ともにほぼ均等に分かれており、男女関わらず幅広い年齢層から日本への海外旅行が人気だということもわかります。
以上のことから、インバウンド再開後には訪日台湾人が増加することが期待できます。そのときに備えて、いまはSNSによる集客を意識しておくべきでしょう。
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