中国人の間で流行中の「逆向旅行(反向旅游)」とは?混雑避ける”穴場”が人気【訪日ラボ中国人スタッフが解説 vol.1】

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拡大するインバウンド需要のなかで、唯一コロナ禍後の回復が遅れていた中国。2024年に入り、ようやく訪日旅行者数も順調に推移し始め、需要拡大の兆しが見えてきました。

訪日ラボでは、今後の中国市場向けのプロモーション対策の一助となるべく、中国の市場動向や最新の中国SNSトレンドを解説するオンラインセミナーを2024年5月15日に開催。対中国インバウンド施策における「プロ」の視点から対策のヒントをお伝えしました。

本記事では、セミナー内で、訪日ラボ中国人スタッフが紹介した中国旅行トレンドのなかから特にホットな話題をピックアップしてお届けします。

今回のテーマは「逆向旅行」。“穴場”や“ディープな体験”をキーワードに、より個性的な旅行を求める人が増えているようです。

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中国で流行りの「逆向旅行(反向旅游)」とは?

セミナーでは、訪日ラボの中国人スタッフであり、中国SNSインフルエンサーとしても活躍中の熊 孟華(ユウ モウカ)が、中国の旅行トレンドを解説。中国SNSアカウントを運用しているからこそわかる最新情報を、実際のSNS投稿をもとに紹介しました。

2024年の中国の旅行トレンドのなかで、特に注目が高まっているのが「逆向旅行(反向旅游)」です。

逆向旅行(反向旅游)とは、「みんなが行く場所とは逆の方向に行く」という意味で、混雑を避けて、比較的人の少ない穴場の観光地を訪れる旅行のことを指します。

これまでの中国人の旅行では、北京や上海など大都市を訪れる人が多い傾向にありました。しかし、5月1日の労働節から始まる中国ゴールデンウィーク(黄金週)周辺のタイミングには、中国SNSで「逆向旅行」がトレンドに上がったそう。大都市よりも、地方の農村を訪れたり、地方の文化的・歴史的な建築物を見学したりする旅行の人気が高まっています。

熊いわく、2023年までは、睡眠や食事の時間を削ってでも、できるだけたくさんの観光地を回る旅行がトレンドだったとのこと。その反動か、2024年以降は余裕を持ったスケジュールで、“ゆったり”や“リラックス”をキーワードにした旅行が増えているのだとか。

また、他の国の人々と同様、中国人にとっても「写真映え」は旅行の重要な要素ですが、逆向旅行では絶景以外の要素も求められています。例えば現地の人と交流したり、その場所ならではの文化を体験したり、よりディープな体験が好まれる傾向にあります。他の人とは違う、個性的な旅行を求める人が増えているようです。

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訪日旅行も「ニッチスポット推し」がトレンド

ゆったりと穴場スポットを巡る「逆向旅行」が人気の中国中国国内旅行だけでなく、訪日旅行にも同様の傾向が見られるようです。

中国インスタグラムとも言われるRED小紅書)を見ると、「長野に行ってきた」という投稿に対し、2.7万“いいね”と、1.5万のブックマークがついていました。他にも伊豆半島や高松などに関する投稿も人気で、東京や大阪から外れて、まだあまり知られていない場所の注目度が高まっているのがわかります。

中国国内の旅行と同じく、従来の人気観光地や写真映えスポットと似た景色を楽しめて、なおかつ混雑していない穴場スポットの注目度が上昇。ゆっくり景色を楽しめる旅の需要が、訪日中国人客の間でも広がっています。

こうした傾向は、良質な観光コンテンツを持ちつつ、これまであまり注目されてこなかった穴場旅行地にとってチャンスだと熊は言います。中国市場の変化やトレンドを把握しながら、適切なプロモーション活動を行うことで、地方都市やニッチな観光地でも需要獲得を十分狙うことができるでしょう。

中国プロモーションのヒントが詰まったセミナー動画公開中

今回紹介した「逆向旅行」以外にも、セミナーでは中国SNSのトレンドや今後の傾向、プロモーションを検討する上で大切な考え方などを解説しています。

ここでしか聞けない情報ばかりですので、ぜひご視聴いただき、インバウンド対策のヒントをつかんでいただけたらと思います。

→ アーカイブ動画はこちら:中国SNS&訪日プロモーションのプロに聞く!日本のインバウンド事業者が知らない「中国現地の最新旅行トレンド」

訪日ラボでは、他にもインバウンドに関連したさまざまなセミナーを開催しています。ご興味のある方は、下記のセミナー一覧もご覧ください。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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