2024年に入り、インバウンド需要の回復が進む中国市場。4月の訪日中国人は約53.4万人で、韓国に次いで2番目に多い結果でした。消費額では既に全体1位に返り咲いており、今後も順調に推移していくと見られています。
そこで訪日ラボでは、夏の訪日ピークに向けて、中国市場の動向と中国SNSの最新トレンドを解説するオンラインセミナーを開催。中国向けプロモーションに精通した「プロ」の視点から、市場動向をわかりやすく解説しました。
本記事では、セミナー内で、訪日ラボの中国人スタッフが紹介した中国旅行トレンドのなかからホットな内容をピックアップしてお届けします。
今回のテーマは「中国人の直近の旅行ブーム」について。健康を意識した自然・アウトドアのアクティビティや、博物館や美術館など文化施設の人気が高まっているそうです。
果たしてその理由とは?ぜひアーカイブ動画と合わせてご覧ください。
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ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
中国人の旅行トレンド1. 自然・アウトドア
セミナーでは、訪日ラボの中国人スタッフであり、中国SNSでインフルエンサーとしても活躍中の熊 孟華(ユウ モウカ)が、中国の旅行トレンドを解説。実際にSNSで注目された投稿内容をもとにリアルな市場感を紹介しました。
ゴールデンウィーク(黄金週)など春の旅行シーズン期間中、中国SNS上で話題だったのは「自然」です。
コロナ禍を経て、健康志向が高まったこともあり、運動を習慣化する人が増加。緑の多いエリアへの旅行やアウトドアアクティビティへの需要が上昇しています。
なかでも中国SNSで流行りだったのが「公園20分間リラクゼーション法」。仕事の合間や終業後、週末などに、自然の多い公園に出かけてリフレッシュすることです。楽器演奏を楽しんだり、釣りや読書をしたり、公園内のプチアトラクションで遊んだり、思い思いの方法で公園での時間を過ごす様子がSNSにも多く投稿されていました。
中国版インスタグラムと言われるRED(小紅書)では、「公園20分間リラクゼーション法」に関連した投稿の閲覧数が9,000万回を超えており、その注目度の高さがうかがえます。
他にもさまざまなアウトドアツーリズムが人気で、サイクリングやランニング(マラソン)を目的とした旅行需要も拡大中。健康志向の高まりにあわせて、今後も需要は大きくなっていくと予想されています。
中国人の旅行トレンド2. 文化と観光の融合
アウトドアツーリズムと並ぶトレンドなのが、美術館や博物館など文化施設を目的とした旅行です。
近年の中国では、地方の美術館や博物館を訪れて、そこでしか見られない現地ならではの歴史や文化を体感する旅行が流行。また、上海などの都市部では、有名アーティストの展覧会が開催されることも多くなり、美術館を目的とした観光もひとつのブームになっています。
中国の文化やアートへの関心の高まりは「中華文化ブーム」とも呼ばれていて、歴史・文化活動と融合した観光形態は、今後も拡大していくと見られます。
熊いわく、文化施設を活用した訪日中国人向けの誘客策としては、中国でも著名な作家や文化人に関連した施設を中心としたエリアプロモーションが有効。例えば、「太宰治の生家に行ってみた」などの投稿は、SNSでバズる可能性が十分考えられるとのことです。
中国人の旅行トレンド3. 逆向旅行
2024年の中国の旅行トレンドのなかで、特に注目が高まっているのが「逆向旅行(反向旅游)」です。
逆向旅行とは、「みんなが行く場所とは逆の方向にいく」という意味で、混雑を避けて、比較的人の少ない穴場の観光地を訪れる旅行のことを指します。
これまでの中国国内旅行では、北京や上海など大都市を訪れる人が多い傾向にありました。しかし、5月1日の労働節から始まる中国のゴールデンウィーク(黄金週)からは、中国SNSで「逆向旅行」がトレンドに。大都市よりも、地方の農村を訪れたり、地方の文化的・歴史的な建築物を見学したりする旅行の人気が高まっています。
関連記事:中国人の間で流行中の「逆向旅行(反向旅游)」とは?混雑避ける”穴場”が人気
中国プロモーションのヒントが詰まったアーカイブ動画を公開中
今回紹介したアウトドアツーリズムや文化施設旅行以外にも、セミナーでは中国向けインバウンド対策のヒントが盛りだくさん。旅行トレンドや今後の動向、プロモーションの考え方など、ここでしか聞けない情報ばかりです。
「中国SNSについて理解したい」「インバウンド対策をしたいけど何から初めていいかわからない」と思う方にこそ、ぜひ見ていただきたい内容になっています。ぜひ下記リンク先からご視聴ください。
→ アーカイブ動画はこちら:中国SNS&訪日プロモーションのプロに聞く!日本のインバウンド事業者が知らない「中国現地の最新旅行トレンド」
訪日ラボでは、他にもインバウンドに関連したさまざまなセミナーを開催しています。ご興味のある方は、下記のセミナー一覧もご覧ください。
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▼この連載の記事
- 中国人の間で流行中の「逆向旅行(反向旅游)」とは?混雑避ける”穴場”が人気【訪日ラボ中国人スタッフが解説 vol.1】
- 中国人の旅行トレンド3選!「自然・アウトドア」「博物館・美術館」が人気【訪日ラボ中国人スタッフが解説 vol.2】
- 今、中国人が注目する日本の観光スポットは?【訪日ラボ中国人スタッフが解説 vol.3】
- 2024年は中国の「海外旅行回復元年」 中国SNS上では"旅の基本情報"の需要が増加【訪日ラボ中国人スタッフが解説 vol.4】
- 中国人はSNSをどう使っている?SNSの「検索エンジン化」「EC化」など、おさえておきたい6つのポイント【訪日ラボ中国人スタッフが解説 vol.5】
- 中国向け訪日プロモーションのポイントとは?【訪日ラボ中国人スタッフが解説 vol.6】
- 中国の富裕層・ミドルクラス旅行者の最新旅行トレンド【訪日ラボ中国人スタッフが解説 vol.7】
- 訪日中国人の2人に1人が使う「大衆点評」プロモーション活用のポイントは【訪日ラボ中国人スタッフが解説 vol.8】
- 中国人訪日客のお土産、何が人気?【訪日ラボ中国人スタッフが解説 vol.9】
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2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
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訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
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