ドン・キホーテ、CMに世界的スターのブルーノ・マーズを起用 その背景は

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ドン・キホーテは、8月20日から放映を開始した新CMに、世界的な人気を誇るシンガーソングライター、ブルーノ・マーズを起用しました。SNSを中心に、国内外問わず注目を集めています。

本記事ではその背景について考察するとともに、ドン・キホーテインバウンドから人気を集める理由について解説します。

▲ブルーノ・マーズ公式Instagramにも投稿され、反響を呼んでいる


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ドン・キホーテのCMにブルーノ・マーズを起用

ドン・キホーテは、世界的な人気を誇るシンガーソングライターのブルーノ・マーズをCMに起用しました。

CMでは、日本の祭りをイメージしたカラフルな内装のMEGAドン・キホーテ渋谷本店を舞台に、ブルーノが「情熱価格(ドン・キホーテの自社ブランド)」の商品を購入する様子が映っています。軽快な音楽や「ドンキイクヨ」というフレーズ、ドンペン(ドン・キホーテの公式キャラクター)とブルーノがダンスするシーンなどが、強く印象に残る内容となっています。

ブルーノは普段からドン・キホーテが好きだということで、CM内で使われている映像やジングルを自身がプロデュースするなど、世界観にとことんこだわったとのことです。

CMに出演したブルーノ・マーズ
▲CMに出演したブルーノ・マーズ:株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス ニュースリリースより

世界的人気アーティストのブルーノがドン・キホーテの撮影に参加したことで、国内外問わず話題となっています。ブルーノが自身のインスタグラムでCMの様子を投稿したところ、約200万件のいいねを獲得しているほどです。コメント欄には、「偽物かと思ったら本物だった」「日本に行くよ」「本当に最高」といった声が集まっています。

なぜブルーノ・マーズを起用したのか

なぜブルーノ・マーズを起用したのかについて、株式会社パン・パシフィックインターナショナルホールディングス(以下、PPIH)の広報担当の方に確認したところ、CMについてはプレスリリース以上の回答が難しいとのことでした。詳細な背景はわかりませんでしたが、プレスリリースをもとに考察すると

  • 海外での認知度向上・イメージアップを狙い、世界的スターであるブルーノ・マーズを起用した

のはもちろんのこと、

  • ブルーノ自身がドン・キホーテのファンであり、その世界観をよく理解している点も重視して起用した

と考えられます。

読者の皆さんの中にも、インフルエンサーが商品を紹介する際に毎回同じような紹介文であったり、商品・ブランドへの理解が感じられないような文言で紹介していたりして、冷めてしまったという経験がある人もいるのではないでしょうか。もちろん知名度のあるインフルエンサーを起用するだけでも一定の拡散効果は見込めますが、そのブランドを愛し、CMにも本気で向き合ってくれる人を起用するのが理想です。

決算資料を見ると、ドン・キホーテは「日本で立ち寄るべき場所No.1」を目指し、インバウンドの集客・受け入れ体制強化に向けたマーケティング戦略を打ち出しています。

  • 「旅マエ戦略」マーケティング戦略を強化し来店動機に繋げる
    :インフルエンサーや旅行会社と連携し、プロモーションを強化
  • 「旅ナカ戦略」ドン・キホーテでしか購入できないオリジナル商品にて差別化を図る
    :従来の価格訴求力に加え、国籍別のトレンドに合わせた商品開発をすることで、免税顧客のニーズを捉えたPB/OEMを生み出し、他社との優位性を高める。また、季節性のある期間限定商品や海外での人気キャラクターグッズの導入など、次回訪日時にも再来店したくなる環境を作る
  • 「旅アト戦略」ドン・キホーテを利用した顧客が帰国後に、友人や知人へ日本で行った方が良い場所として当社への来店を促すキャンペーンを計画

ブルーノ・マーズの起用はこの戦略において、「旅マエ戦略」「旅アト戦略」を大きく前に進める推進力になったといえるでしょう。

ドン・キホーテが外国人観光客から支持を集める3つの理由

PPIH 広報担当の方にドン・キホーテが外国人観光客から支持を集めている理由について伺ったところ、以下の3つを挙げています。

  1. 食品や衣料品などの消耗品からキャラクターグッズまでワンストップで揃う「利便性」
  2. 観光や食事の後でも立ち寄れる「深夜営業」
  3. バラエティに富んだ品揃えや陳列、装飾まで楽しんでもらえる「アミューズメント性」

また、現在の円安の状態から円高へとシフトした際に、驚安の殿堂たる「価格力」も外国人観光客にとっての魅力になるとしています。

ドン・キホーテオリジナルの商品も好評

インバウンドに人気の高いドン・キホーテの商品については、キットカットシリーズや一蘭ラーメン毛穴撫子シリーズなど、日本ならではの食品・スキンケア商品が特に人気とのこと。実際にこうした商品はドン・キホーテの店頭に近い場所に並べられ、外国人が買い求める姿も多く見かけます。

また、PB・OEM商品も人気で、なかでも「ベイク クリーミーチーズ」は暑い国でも溶けにくい仕様がSNS口コミ等で好評を得ており、PB・OEM商品における免税実績No.1の商品となっているそうです。「旅ナカ戦略」に挙げられていたオリジナル商品の開発も、ドン・キホーテが外国人に人気である理由の一つといえるでしょう。

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株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス プレスリリース:8月20日(火)より放映開始!ドン・キホーテの新CMにブルーノ・マーズが登場!

株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス:2024年6月期第3四半期決算業績説明資料

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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