台湾人向け「旅マエ」プロモーションのポイントは?71.3%が使う「Googleマップ」など解説【訪日ラボコンサルタントが教える最新台湾トレンド・前編】

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訪日ラボは1月10日、中華圏の連休「春節」に向けた中国本土・台湾の最新旅行トレンドを解説するオンラインセミナーを開催しました。今回は、株式会社mov 訪日ラボ コンサルティング部部長の川西がセミナーで紹介した内容から、台湾市場の最新旅行トレンドについて3回にわたってお伝えします。

第1回目のテーマは、台湾人の「旅マエの情報収集」について。予約や情報収集の具体的な傾向、インバウンド施策のポイントを凝縮してお届けします。


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台湾人は旅マエの情報収集に何を使う?

今回訪日ラボでは、2024年11月に開催された「台北国際旅行博ITF)」にて、台湾人旅行者を対象とした訪日旅行意識調査を実施しました。

調査によると、訪日旅行前の情報収集ツールとして台湾人旅行者に最も利用されているのはGoogleマップで、その割合は71.3%と圧倒的に多い結果となりました。次いで「Facebook」が26.5%、「Instagram」が26.3%、「樂吃購(ラーチーゴー)!日本」が20.4%と続きます。

旅行前の情報収集について
▲訪日旅行の情報収集について

関連記事:【独自】台湾人が行きたい日本の都市 1位は「大阪」!台湾人1,500名に向けた訪日旅行意識調査を「訪日ラボ」が実施

これまでのアンケート調査でも、多くの人が情報収集にGoogleマップを使用していることが分かっていましたが、ここまで高い割合になるとは意外でした。この数字は、台湾人旅行者にとって、Googleマップが旅行計画時の「必須ツール」になっていることを示しています。

Googleマップは多くの日本人も普段使っているツールなので、プロモーションや受け入れ環境の整備に取り組みやすい点は大きなメリットといえるでしょう。

83.5%がGoogleマップを「旅マエ」に使用

さらに興味深いのは、83.5%の人が「旅マエ(旅行前)」にGoogleマップを利用していることです。

これまでGoogleマップ旅ナカ、つまりたとえば空港からホテルまで、ホテルから観光スポットまでのルート確認などに使われることが多かったと思います。しかしこの結果からは、Googleマップを使って旅行前に行きたい場所を決め、口コミや評価を見て旅程を考えるといった用途が増えているというのが見てとれます。

Googleマップを情報収集に活用するタイミング
▲Googleマップを情報収集に活用するタイミング

Googleマップが好まれる特色のひとつに、端末の言語設定があります。たとえば台湾人が繁体字Googleマップを使うと、繁体字口コミが優先的に表示される仕組みになっているんですね。自国の言語の口コミのほうが信頼性が高まるため、旅行先や施設を決定する重要な判断材料になっています。

今後も旅マエの情報収集にGoogleマップを利用する傾向は強まると予想されます。Googleに掲載される施設情報を整備したり、外国語による口コミを集めたりすることが、ユーザーに選ばれるための鍵になると思います。

2位はFacebook、3位はInstagram

日本ではFacebookの利用が減っていると言われていますが、台湾ではFacebookInstagramが依然として強い人気を誇っています。台湾向けのプロモーションを行う際、この2つのプラットフォームは外せません。

使われ方は日本と大きく変わらず、公式のアカウントを運用し、定期的に投稿しながら広告を活用して拡散していく手法が一般的です。

FacebookInstagramは地域や関心ごとにターゲティングが可能で、訪日旅行に興味を持つ台湾人に絞り込んで広告を表示できます。この手法は成功事例も多く、正攻法として有効といえるでしょう。

5人に1人が「ラーチーゴー」で情報収集

「樂吃購(ラーチーゴー)!日本」は台湾人と香港人向けの訪日観光メディアです。日本語の記事を翻訳するだけではなく、台湾香港のスタッフが企画・取材・執筆して記事を制作しています。

今回の調査ではAppleマップを上回り、FacebookInstagramに匹敵するほどの利用率を誇っており、改めてその影響力の大きさに驚かされました。

「樂吃購(ラーチーゴー)!日本」では、施設や観光地を実際に取材して記事を掲載することが多く、それを見て訪れる観光客も少なくないようです。掲載を希望する場合は「樂吃購(ラーチーゴー)!日本」に直接連絡するか、弊社(mov)を通じておつなぎすることも可能です。ご興味のある方はぜひお問い合わせください。

より詳しいインバウンド対策を解説した動画を公開中

以上、台湾人旅行者の「旅マエ」事情や効果的なツールの活用法をご紹介しました。セミナーでは、さらに詳しい最新のトレンドや今後の傾向、具体的なプロモーション戦略なども解説しています。

ここでしか得られない実践的な情報が満載です。ぜひ動画をご視聴いただき、次の施策に役立てていただければと思います。

アーカイブ動画はこちら:春節最前線!中国本土・台湾の最新情報をお届け【訪日ラボトレンドLIVE! Vol.8】

訪日ラボでは、他にもインバウンドに関連したさまざまなセミナーを開催しています。ご興味のある方は、下記のセミナー一覧もご覧ください。

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インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。

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宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】

【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」

2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。

「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。

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  • インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生

「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる

【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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