エイチ・アイ・エス(以下、HIS)は6月12日、2027年10月期から2030年10月期までの4か年を対象とした中期経営計画を発表しました。
最終年度となる2030年10月期の目標として、総取扱高1兆円、営業利益250億円を掲げており、目標達成に向けた方針として「AI・テクノロジーと人との協業による変革」を打ち出しています。
また、インバウンドに関連が深い訪日旅行事業やホテル事業を次世代の柱となる「ネクストコア領域」に位置づけ、エリア別の取り組みやコンテンツ開発、DXを活用した時間帯無人オペレーションなどを推進する方針です。
2030年10月期に総取扱高1兆円を目指す 売上高は5,000億円
発表によると、2030年10月期の連結業績目標として、総取扱高1兆円(2025年10月期実績:6,952億円)を掲げています。これは、コロナ前の2019年に記録した8,085億円を上回る目標設定となります。
売上高については、2025年10月期実績から1,269億円増となる5,000億円を目指す方針です。
また利益面については、EBITDA350億円(同232億円)、営業利益250億円(同116億円)を目標としており、いずれも実現すれば過去最高となります。

AI・テクノロジーの活用で業務効率化と利益拡大を推進
同計画では、2030年10月期の目標達成に向けた方針として「AI・テクノロジーと人との協業による変革」を掲げています。
具体的なアクションプランとして、以下の5つが提示されました。
- ハイパーパーソナライズによるLTV最大化と生産性向上
- グローバルネットワークを活用した事業拡大と新ビジネスモデルの構築
- M&A・投資・提携による「新規領域への参入」と「既存事業の拡大」
- HIS Group Valueを体現し成長し続ける多様な人財の活躍
- 持続的な成長を支える攻めのグループガバナンス体制の確立
加えて、AI・テクノロジー推進の3つの柱として、「AI Transformation(DXから、その先のAXへ)」「海外旅行の業務システム刷新」「顧客体験(CX)の価値向上」を盛り込んでいます。
このAXの具体的な活用により、2030年10月期に向けたコア事業(レジャー旅行販売)における業務効率化の目標として、業務工数を2025年10月期比で40%削減、成約率向上による20億円の粗利額創出などを目指す考えです。

次世代の柱となるインバウンド戦略を加速
事業戦略では、高い収益成長率で次世代の柱として躍進させる「ネクストコア領域」にインバウンド関連の事業を位置づけています。
まず旅行事業においては、同社のグローバルネットワークを活用する方針のもと、国内戦略として「仕入の共有化」や「地方商材の拡充」「イベント連携」「アジア市場への参入」を進めるとしています。一方、欧米やアジア・オセアニアなどの海外地域においては「受客体制の拡大・確立」を掲げています。
また、独自のコンテンツ開発・拡充にも注力する考えで、インバウンド向け商品としては「祭り・花火」を挙げています。具体的には、個人での手配や移動が困難な有名花火大会の限定有料観覧席を確保し、移動や混雑のストレスを解消した快適なツアーを提供するなど、高付加価値な体験型商品の展開を目指します。
さらにホテル事業においては、訪日団体旅行者をメインターゲットに据え、DXを活用した「時間帯無人オペレーション」により固定費を圧縮することで、高水準の利益率の達成を目指す方針です。
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<参照>
株式会社エイチ・アイ・エス:中期経営計画
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