観光庁の木村典央長官は10月21日、定例会見を実施。同日に発表されたインバウンド消費動向調査、日本政府観光局(JNTO)訪日外客統計などについて報告しました。
さらに長官は、11月に移行する訪日客向け免税制度や、企業を狙った不正アクセス事案などについても言及しました。
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9月までの累計訪日客数、前年に続き3,000万人超え 7-9月消費額は前年超え
9月の訪日外客数は310万3,700人(前年同月比5.0%減)となり、23市場のうち7市場で9月としての過去最高を記録しました。
1月から9月までの累計は約3,073万人(前年同期比2.9%減)となりました。9月に3,000万人を突破するのは、昨年に続き2回目です。
長官は9月の訪日客数の主な減少要因として、一部の国による航空便数の減少や、航空便の燃油サーチャージ価格の上昇、祝日のずれを挙げています。
また、7-9月期の訪日外国人消費額は2兆2,076億円(前年同期比3.2%増)となり、訪日観光支出がもたらす波及効果は4.4兆円程度と推計されました。
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11月に免税制度が「リファンド方式」へ移行 円滑な制度移行に向け準備
11月より、訪日外国人向け消費税免税制度が「リファンド方式」に移行されます。現行の免税制度においては、旅行者が免税価格で購入するため、国内で不正に転売・消費されて出国時に持ち出し確認できなかった場合でも、消費税の徴収が難しいという問題がありました。長官は、リファンド方式への移行によって、こうした不正利用の防止や制度への国民の理解醸成など、インバウンド消費を下支えする消費税免税制度の継続や充実につながると述べました。
一方で、制度移行によって現場で混乱が生じる可能性も指摘されています。そこで観光庁では、免税店向けに説明会などを実施することで周知を行い、買い物消費に影響が出ないように円滑な制度移行に向けて努めているとしました。
ほかにも、出国時の混雑防止のための空港などでの注意喚起など、旅マエ・旅ナカ・出国前の各段階に応じて旅行者向けに周知を実施しています。
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企業への不正アクセス事案、個人情報の取り扱い徹底と再発防止を指示
近頃、企業への不正アクセスによって個人情報が流出、あるいは流出した恐れがあるといった事案が増加しており、観光産業に関わる企業への影響も懸念されています。長官は、情報漏えい事案は利用者の不安を招き、観光産業全般に対する信頼を損ないかねないものとして早急な対応が必要であると述べました。観光庁が所管する第一種旅行業者のうち、情報漏えいが発生した事業者の一部からは、原因究明と再発防止に向けた対応を進めているという報告を受けたとのことです。
観光庁としては、旅行事業者に対して、個人情報の適正な取り扱いの徹底や再発防止に万全を期すように通知したほか、宿泊事業者に対してもサイバーセキュリティ対策にかかる具体的な注意喚起について周知したと説明しました。
長官は、引き続き今後の情報を注視するとともに、政府全体の方針を踏まえて適切な対策を講じていく考えを示しています。
「持続可能で強靭な観光国際年2027」に向け機運醸成へ
2027年は、国連で定められた「持続可能で強靭な観光国際年」となり、世界的に持続可能な観光や観光レジリエンスに関する取り組みの強化、観光人材の育成などが期待されています。2026年はその準備期間として、国連世界観光機関(UNWTO)は国際年に関する活動の強化のため、プラットフォームとなるナショナルコミッティの設置を各国に推奨しています。
そこで日本では、9月に官民学で構成されるナショナルコミッティを世界に先駆けて設置し、機運醸成のためにUNWTOと連携したセミナーを開催。
観光庁としては、ナショナルコミッティを活用し、国際年における活動の準備、実施、フォローアップを行うとともに、持続可能で強靭な観光に関する認識の向上や関係者の関与促進、連携強化を図る方針です。
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