インバウンド客数は313%増、中国一強から多国籍化へ 9月にフロア増床したKOMEHYO GINZA店長に話を聞いた

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品質の良さや円安が後押しし、近年右肩上がりの成長を続ける日本のリユース業界。そんななか、ブランドリユースを中心に展開しながら、新たな需要をふまえた店舗戦略をとっているのが、日本国内や海外5つの国・地域に計219店舗(2026年3月時点)を構えるコメ兵です。

同社はこれまで、旅マエから接点を創出し、訪日時の店舗受取を実現するECサイトの運営に加え、日本のアートやストリート文化とコラボレーションしたグローバルZ世代・Y世代向けの旗艦店「KOMEHYO SHIBUYA」をオープンするなど、インバウンドも視野に入れた多角的な展開を行ってきました。

そして2026年9月1日、東京・銀座にて国内外富裕層のニーズに応えるべくフロア増床、ブランド衣料の取扱点数を拡大し、リニューアルオープンしたのが「KOMEHYO GINZA」です。

訪日ラボでは、同店のメディア向け内覧・取材会にて、営業本部 リテール統括部 東日本エリア営業部 KOMEHYO GINZA 店長の伊藤公一氏に取材を実施。フロア増床の意図や、直近の訪日客の来店動向などについて話を聞きました。

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▲株式会社コメ兵 営業本部 リテール統括部 東日本エリア営業部 店長 伊藤公一氏
▲株式会社コメ兵 営業本部 リテール統括部 東日本エリア営業部 KOMEHYO GINZA 店長 伊藤公一氏

百貨店・ブランド巡りの延長で富裕層が来店するKOMEHYO GINZA

「状態が良い」「本物の商品を手にできる」といった理由から、世界的にも高く評価されている日本のリユース品。

近年、インバウンド消費の新しい形として「Used in Japan(ユーズドインジャパン)」「Checked in Japan(チェックドインジャパン)」といったワードが広がりつつあり、掘り出し物探しに訪日する外国人も増えているといわれています。

実際、2013年1月のオープンから数多くの訪日客を接客してきたKOMEHYO GINZAでも、直近の免税利用客数・売上は著しい伸びを見せています。伊藤氏は、2026年2月~7月の免税利用客数は前年同期比313%増、免税利用者全体の売上は前年同期比73%増を記録していると説明しました。

銀座の中央通りに位置する同店は、百貨店やブランド直営店で買い回りをする一環で訪れる海外富裕層も多くなっています。KOMEHYO GINZAの免税利用者の客単価は83万円で、これはコメ兵全体の免税客単価の約2.7倍にものぼります。伊藤氏は、KOMEHYO GINZAにおける訪日客の売上は5割以上を占めていると補足しました。

ブランド衣料品フロアを増床 グループで試着を楽しめるスペースも

今回、KOMEHYO GINZAは既存のビル1階、2階に加え、4階に160平米増床し、総売場面積は714平米となりました。

増床したフロアには、主力顧客である国内外富裕層のニーズに合わせてエルメス、シャネル、ルイ・ヴィトンなど、ハイブランドを中心とするブランド衣料がラインアップされています。取扱面積は、従来の50平米から160平米にまで広がりました。

伊藤氏は今回のリニューアルオープンについて、単価だけを見ればジュエリーのほうが高いものの、KOMEHYO GINZAの顧客需要をふまえたフロアづくりを行ったと説明。増床したフロアにはブランド衣料品約1,000点が追加され、KOMEHYO GINZAは全フロア合わせて約2,300点ものブランド衣料品を扱う店舗になったといいます。

また、今回のリニューアルの最大の特徴は、新フロアの4階に設けられたペアフィッティングルームです。これはコメ兵でも初の取り組みで、VIPルームを含め3室設置されています。

設置背景について伊藤氏は、旅行の合間に来店する顧客は家族や友人同伴のケースが多いため、価値観や好みを共有できる人と気兼ねなくフィッティングや比較検討ができる環境を作りたかったと語りました。

▲増床したKOMEHYO GINZAのイメージ図:コメ兵提供
▲増床したKOMEHYO GINZAのイメージ図(中央がVIPルーム):コメ兵提供

進む国籍の多様化 旅マエから接点を創出する工夫は?

伊藤氏は、KOMEHYO GINZAに来店する訪日客の動向について、中国一強から多様化が進み、現在は北米や欧州、シンガポール、タイなどからも多くの顧客が来店していると説明。実際、KOMEHYO GINZAにおける免税利用客数を国籍別で見ても、中国が前年同期比131%増であるのに対し、アメリカが同421%増、タイが同231%増と大きく伸長しています。

また、アメリカ、タイは免税利用売上においても好調で、同123%増、同50%増と中国(同34%増)よりも伸び率が大きくなっています。ただし、訪日中国人のリユース品購入意欲は依然として高く、客単価は135万円と各国のなかでもトップだと、伊藤氏は補足しました。

リユースは、同ブランド・同品番の商品でもコンディションが異なり、すべてが1点ものという特性があります。コメ兵では、ECサイト「KOMEHYO ONLINE」が旅マエに来店・購入商品を検討する場として機能しており、気になる商品は「店舗で実物を見る(お取り寄せ)」機能を使って、訪問予定地の店舗で確認が可能です。名古屋・大須の「KOMEHYO 名古屋本店」では、クルーズ船からバスでグループ来店するケースもあるといいます。

このように訪日客の来店や国籍の多様化が進むなか、コメ兵ではインバウンド需要が高いエリアを中心に対策を強化しています。とくに来店が多いKOMEHYO GINZAやKOMEHYO SHIBUYA、表参道に位置するヴィンテージ専門店「KOMEHYO VINTAGE TOKYO」では、英語、中国語、フランス語など多言語対応が可能なスタッフを多く配置。伊藤氏も、日々接客をするなかで、「日本で状態の良いリユース品を買う」という行動が浸透しつつある様子を感じ取れると述べました。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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