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日本政府観光局(JNTO)によると、2015年の旅行消費額はおよそ3.5兆円となり、前年(2.2兆円)に比べ71.5%増をはたしています。インバウンド市場の中でも一人当たりの旅行支出額がとりわけ多いのが訪日中国人観光客で、2015年は1人あたり約21万円を消費しました。今回は、訪日中国人観光客のタクシー利用について見ていきます。

 

訪日中国人観光客は交通費にいくら使うのか?

訪日中国人観光客の1人あたり旅行支出の内約:観光庁 訪日外国人消費動向調査より引用

訪日中国人観光客の1人あたり旅行支出の内約:観光庁 訪日外国人消費動向調査より引用

2015年年間値ですべての訪日中国人観光客が使った交通費総額は1091億円でした。旅行での支出総額が1.4兆円だったので、全体の7.7%が交通費に使われている計算になります。一人当たりの訪日中国人観光客の消費額においては、使った交通費は21,908円でした。

タクシーを「爆乗り」するケースも

中には、10万円以上をタクシーに使う「爆買い」ならぬ「爆乗り」する訪日中国人観光客もいるようです。

なぜこのような事が起きるのかというと、熊本地震が発生し電車など交通インフラがストップしてしまい、空港まで帰る手段がなかったため。旅行疲れしている中国人観光客のニーズは「お金を出しても良いから、タクシーで帰りたい」だったようです。

 

訪日中国人観光客が持つタクシーへのイメージとは?

訪日外国人観光客がタクシーを利用しない理由:murc.jpより引用

訪日外国人観光客がタクシーを利用しない理由:murc.jpより引用

三菱UFJリサーチ&コンサルティングの調べによると、訪日外国人観光客が持っている日本のタクシーへのイメージは、「コストが高そう」、「利用する必要を感じなかい」、「分かりにくい・難しい」「利用に関する情報が手に入らない」などがあげられています。

本調査の対象は韓国・台湾・米国となっていますが、どの国籍・どの回答であっても顕著な差が見られないことから、訪日中国人観光客においても同様のイメージが持たれていると考えて良いでしょう。

口コミがタクシー利用のカギ

訪日中国人観光客は自国に帰ると「忘れ物を届けてくれたこと」や「お釣りを間違ったと追いかけてくれた」という体験をネット掲示板に書き込みます。そして、その書き込みを見て「タクシーの親切な対応」に感動した中国人は日本へ行ってみたいという気持ちが芽生えるのだといいます。

今後、訪日中国人観光客は個人旅行が増える見通しであり、利用する交通機関もバスツアーでの移動だけでなく、多様性が広まる可能性が高いです。そのため、このような口コミマーケティングの影響力が徐々に増していくものと考えられます。

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訪日中国人観光客が乗りやすいタクシーとは

では訪日中国人観光客が乗りやすいタクシーとはどのようなものか。訪日外国人観光客がタクシーへ持つイメージは、前掲のデータの通り「コストが高そう」、「利用する必要を感じなかい」、「分かりにくい・難しい」「利用に関する情報が手に入らない」などがあります。

したがって、これらの要素をクリアできていると乗りやすいタクシーと言えるでしょう。たとえば、「対応力が不十分」という問題に対しては言語的アプローチが有効です。

ITのチカラで言語の壁を越えるタクシーも

鳥取では、訪日外国人観光客向けに車内に車載型翻訳サービスを搭載したタクシーの実証実験が行われています。

運転座席と、客席にそれぞれ一つずつ翻訳機が設置され、話した内容が相手の翻訳機に表示されるという仕組みです。このように言語の壁を取り払うことで、コミュニケーションを通じた体験を提供できるようになるので、タクシーの今後の可能性に期待されています。

 

まとめ:タクシー会社はインバウンド向けプロモーションとサービスの徹底を図り商機を

「コストが高そう」などのイメージを持つタクシーですが、「コストが高い」からこそできるサービスがあります。少々高額であっても「口コミで広げたくなるようなサービス」がタクシー会社の需要獲得には欠かせない要素のようです。

また、訪日中国人観光客向けに決済時に銀聯カードを取り扱えるようにしたタクシー会社も増えてきています。訪日中国人観光客の目線に立ったサービスの徹底が次回も利用されるためのキーだといえます。

<参照>

訪日中国人観光客インバウンドデータ集

 

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