訪日中国人観光客の2015年の旅行消費額(インバウンド消費額)総額は約1兆4174億円、全インバウンド総額の40.8%を占めて圧倒的な1位です。そのため、インバウンドビジネスにおいては、訪日中国人観光客の買い物の特徴を把握することが重要です。訪日中国人観光客がどのような商品を、どれくらいの金額で、どんな施設でショッピングするのかを調べました。
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女性比率が高く、家族旅行が多い訪日中国人観光客
訪日中国人観光客は女性の比率が55.2%と高く、40歳代以下の女性だけでほぼ半数の57.6%に達します。男女ともにボリュームゾーンは20〜39歳まで。夫婦客が14.5%、家族同伴では35.9%と、約半数が身内での旅行です。
友人同士という訪日中国人観光客は18.9%となっており、この女性の友達同士で訪日するパターンが女性比率を押し上げているものと考えられます。
滞在日数が長めで初訪日が多い訪日中国人観光客
訪日中国人観光客の滞在日数は、全目的で4〜6日が54.2%、7〜13日が32.4%、14〜20日が3.7%と台湾・韓国の観光客より比較的長めの傾向にあります。
初めての訪日という人が多く63.0%、初回訪日については訪日韓国人観光客が32.5%、訪日台湾人観光客が20.7%、訪日香港人観光客が18.1%という数値と比較するときわめて高い割合であることがわかります。
訪日中国人観光客の買い物の内容
訪日中国人観光客が買い物する商品はショッピングする割合の高い物から化粧品・香水(73.8%)、菓子類(69.9%)、医薬品・トイレタリー商品(69.6%)、食料品・酒類(58.8%)、洋服・靴(49.1%)と万遍ないショッピングをしています。
その他の買い物も意欲的な訪日中国人観光客
訪日中国人観光客は比較的単価の高い家電製品でも40.7%が、ビデオカメラ・カメラ・時計なども24.8%がショッピングしています。特にこれらの高額商品は、円安元高の円相場により購入意欲が高い状況にあり、転売も含めた爆買いにつながっています。
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訪日中国人観光客の買い物代金
訪日中国人観光客の買い物への意欲は旺盛です。化粧品・香水が4.7万円、医薬品・健康グッズ・トイレタリーが3.9万円と、小額商品であっても1人あたり購入額が大きく、菓子類でさえも1.3万円購入しています。
また、電化製品が5.7万円、カメラ・ビデオカメラ・時計にいたっては8.8万円と、高額商品群についても、他の訪日外国人観光客と比較して際立って1人あたり購入額が大きい傾向にあります。
訪日中国人観光客がショッピングする施設
では訪日中国人観光客はどこでショッピングしているのでしょうか。もっとも多いのがドラッグストアで83.9%の訪日中国人観光客がドラッグストアでショッピングをしています。次いで空港の免税店が79.8%、百貨店・デパートが74.3%となっており、免税店での購入率が極めて高いことが特徴です。
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まとめ:旺盛な買い物意欲をもつ訪日中国人観光客
さまざまな商品をショッピングする訪日中国人観光客は、受け入れる側から見て魅力ある観光客です。近隣国としては滞在期間も長めなので、旅行中においても商品をアピールして買い物意欲を高めることも見込めます。
最新インバウンドマーケティング!旅マエ・旅ナカ・旅アトとは?
先月末10月31日、インバウンド業界を盛り上げるニュースが発表されました。国土交通省は、今年1月からの累計訪日外国人観光客数が、10月30日に2000万人を超えたことを発表しました。このペースで行けば2016年は2500万人弱の訪日外国人観光客数を望め、東京オリンピック・パラリンピックが開かれる2020年に4000万人という目標に向けて着々と増加しつつあります。しかしながら、訪日中国人観光客の伸びが鈍化していたり、為替相場に影響され日本円ベースでの訪日外国人消費額の減少などが騒がれており、...
中国では銀聯カードが普及しています。銀聯カードはクレジットカードもありますが、中国で普及しているのはデビットカードの方です。訪日中の買い物でも39.8%の訪日中国人観光客がデビットカードを決済に利用しています。また、近年ではwechat paymentやAlipayが普及してきているため、これらの決済方法への対応も急がれます。
取引額153兆円の中国電子決済サービスとは:Alipay、WeChat Payの2大巨頭
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<参考>
訪日中国人観光客インバウンドデータ集
データでわかる訪日中国人観光客
爆買いという流行も後押しし、2015年の中国人訪日外客数は前年の約2倍となる499万人となりました。また、2015年の訪日中国人によるインバウンド消費額は約23万円で前年比10%増程度ですが、訪日外客数増加の後押しをうけ、訪日中国人全体のインバウンド消費額はなんと5,583億円。
訪日中国人観光客の特徴
'爆買い'という流行語が現れるほどに存在感を放っている訪日中国人観光客。日本国内でも大きな注目が集まっており、彼らに関するニュースやコラムを目にする機会は少なくありません。
訪日中国人観光客が中国国内でよく見る人気のWEBサイト一覧・解説
中国はご存じのとおり、facebookやtwitterが閲覧できないほど非常に厳しいネット規制があります。中国国外のWEBサイトの検閲規制がかかっていたり、サーバードメインも現地法人がないと取得できなかったりと、様々な壁が存在します。
訪日中国人観光客が愛用するスマホSNSアプリ事情(1):WeChat(微信)
訪日中国人観光客の増加に伴い、インターネットを活用したインバウンドマーケティングへの関心が高まっています。しかし、中国のネット事情は日本とは大きく異なります。
訪日中国人観光客が愛用するスマホSNSアプリ事情(2):テンセントQQ
訪日中国人観光客が必携としているコミュニケーションツールをWeChat(微信)のほかにひとつだけ挙げるとしたら、それはテンセントQQ( 騰訊QQ、Tencent QQ; 以下、QQと略)だといえるでしょう。
訪日中国人観光客が愛用するスマホSNSアプリ事情(3):Weibo(微博)
訪日中国人観光客が常用するアプリとしてWeChat(微信)とQQを取り上げましたが、Weibo(微博)も忘れてはなりません。「微博」は中国語で“ウェイボー"と読み、ミニブログ、マイクロブログという意味です。
訪中国人観光客が愛用するスマホSNSアプリ事情(4):人人網(レンレンワン)
訪日中国人観光客が常用するサービスとして、WeChat(微信)、QQ、Weibo(微博)をご紹介してきました。いずれもTwitter(ツイッター)、Facebook(フェイスブック)の良い所どりをしながら機能の充実を図ってきており、若干の不確定要素をはらみながらも、中国の3大SNSとして大きな存在感を誇示しています
訪日中国人観光客が愛用するスマホSNSアプリ事情(番外編1):ネット規制のアプリへの影響&ニュースアプリ篇
昨年(2015年)以来、中国経済を語るうえで重要なキーワードとなっているものに「互聯網(フーリエンワン)+」(インターネットプラス)があります。これは中国国務院(日本の内閣に相当)総理の李克強氏が唱えたコンセプトです。
訪日中国人観光客が愛用するスマホSNSアプリ事情(番外編2):ネットラジオ篇
「読みたい記事」が自在にカスタマイズできる「今日頭条(ジンジートウティアオ)」がニュースアプリの定番となる一方、「聞きたい番組」を自由自在に取捨選択できるネットラジオアプリも人気を集めています。
【7/9開催】消費額1.7兆円超!最新中国インバウンド市場の攻略ポイント
2024年、訪日外国人による旅行消費額は過去最高の約8兆1,257億円を記録。 そのうち中国は1.7兆円超(全体の約21%)と圧倒的な1位を占めており、宿泊日数や訪問者数でもトップクラスの存在感を示しています。
これだけ市場が大きく、経済インパクトのある中国インバウンド。 いま多くの企業が「中国向けに本格的な戦略を立てるべきではないか?」と検討を始めています。
しかし中国では、Googleをはじめとする多くのサービスに規制があり、中国現地のSNSや地図サービスを活用するなど、独自のカスタマイズされた対策が必要です。
本セミナーでは、インバウンド戦略の基本を押さえた上で、「中国市場の最新動向」と「具体的な対策」について、わかりやすく解説します。
<本セミナーのポイント>
- インバウンド戦略の基本が学べる!
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→消費額1.7兆円超!最新中国インバウンド市場の攻略ポイント【7/9開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
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