2016年のインバウンド市場は、日本全国の訪日外客数は前年比21.8%増の2403万9千人、インバウンド消費額は前年比7.8%増加の3兆7,476億円、1人当たり旅行支出は前年比11.5%減の15.6万円となっています。
【速報】2016年のインバウンドは過去最高の2403.9万人!
昨日2017年1月17日、JNTOより訪日外客数統計の2016年年間値が発表され、2016年のインバウンドは過去最高の2403万9千人であったことがわかりました。2015年の1973.7万人に対し、前年比21.8%増となり、初の2000万人突破。JNTOが統計を取り始めた1964年以降、最多の訪日者数となりました。 目次2016年 2400万人突破!このままのペースであれば4000万人も不可能じゃない2013年から振り返るインバウンド市場各国のインバウンド市場推移訪日中国人観光客訪日台湾人...
【速報】2016年インバウンド消費 3兆7,476億円で前年7.8%増:中華圏シェア率若干減、1人あたり消費額減に対し訪日数増が下支え
観光庁はこのほど、訪日外国人消費動向調査の平成28年(2016年)年間値を発表しました。同調査によれば、平成28年(2016年)の訪日外国人旅行消費額(インバウンド消費額)は3兆7,476億円で、前年2015年(3兆4,771億円)比で7.8%増という結果に。しかしながら、訪日外国人観光客1人当たり旅行支出は15万5,896円(前年比11.5%減)と、円高の影響を如実に受ける結果となりました。 2016年インバウンド消費の概況:7.8%増加の3兆7,476億円2016年インバウンド消費概況...
訪日外客数は伸び傾向ながら、インバウンドの消費額の伸びは鈍化しています。そんな中、中部圏に関しては訪日外国人数が増加しており、インバウンド消費は堅調に推移しています。この中部圏のインバウンド消費について、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの調査から内容を探ってみましょう。
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2016年の中部圏のインバウンド消費・宿泊などの動向
中部圏インバウンド動向:訪日外客数
2016年に中部圏を訪れた訪日外国人数は363.0万人で、前年比の伸び率は+23.3%。関西と比較して伸び率は低いものの、全国、関東と比較すると高い伸びを記録しています。県別では、愛知県が+17.6%の228.3万人、岐阜県が+36.7%の68.4万人、三重県が+73.0%の18.0万人、静岡県が+22.8%の130.3万人、福井県が+66.7%の4.3万人と推計されています。上記のように2016年の中部圏の訪日外国人数は全県で増加しています。
中部圏インバウンド動向:インバウンド宿泊
宿泊者数を見ると中部圏における外国人の延べ宿泊者は増加傾向で、2015年に大きな伸びを見せていることがわかります。2011年に大きな落ち込みがあったものの、愛知県、岐阜県は全国平均と呼応する形で大きな伸びを見せた一方、静岡県は平均同様の伸びを見せています。訪日目的別にみた場合、観光・レジャー目的で訪れた外国人の割合が、2013年以降全国的に高まっています。
中部圏インバウンド動向:観光目的での来訪者割合
また2014年以降は中部圏を訪れる人の中で観光目的で訪れる訪日外国人の割合が全国平均を上回るようになっており、大きく全国平均を上回る関西圏と共に全国水準を上回っています。県別では岐阜県が観光・レジャー目的での来訪者が多く、2016年にはその割合は88.3%に達しています。愛知県と静岡県では2013年までは50%を下回っていましたが、2014年以降は観光・レジャー目的の比率が高まり、2016年に愛知県では72.7%と全国の水準に並び、静岡県は76.7%と全国の水準を上回っています。
中部圏インバウンド動向:インバウンド消費額
2016年の全国のインバウンド消費額は前年比で+7.8%であったものの、2015年の+71.5%に比べて大幅に鈍感した。中部圏のインバウンド消費額は前年比+16.5%で、前年に比べて伸び率は鈍化したものの、2桁台の成長を続けています。
2016年に中部圏を訪問した外国人によるインバウンド消費額を県別に見ると、愛知県は前年比+16.3%の1,298.4億円、岐阜県が+22.9%の197.7億円、三重県が+42.5%の70.6億円、静岡県が+9.5%の451.0億円、福井県が+66.9%の27.8億円と推計されます。
中部圏では訪日外国人数の伸びに伴い、消費額も5県全てで増加している事が伺えます。中部圏においては観光・レジャー目的で訪れた訪日外国人が増加しており、これに従いインバウンド消費額も堅調に増加の傾向があります。
中部圏インバウンド動向:1人あたりインバウンド消費額
インバウンド消費額を訪日外国人数で割った一人あたりインバウンド消費額(消費単価)については、全国及び関東では2012年以来増加傾向にありましたが、2016年に初めて減少に転じています。
関西については2014年に前年を下回り、その後は横ばいで推移しています。中部圏については2013年をピークに減少傾向が続いており、県別で見ても減少傾向にあり、訪日外国人の平均宿泊数が全国平均、関東よりも低いことから、滞在期間中の消費額も少ない傾向にあるという事がわかります。
2017年のインバウンド見通し
三菱UFJリサーチ&コンサルティングの予想では今後も訪日外国人は増加傾向で推移するとしています。中部圏の訪日外国人数の 伸び率については2016年よりも鈍化 するものの、 前年比+11.6%と増加が続き、405万人が訪れる と試算しています
。訪日外国人の興味・関心がショッピング中心のモノ消費から体験中心のコト消費に移りつつある中、関東以外の地方にも徐々に訪れる傾向が見られ、こうした傾向は今後も続くという予想となっています。また全国区で大きな話題となった訪日中国人による爆買いに関しても、中部圏は関東や関西に比べてそれほど顕著でなかったことから「爆買いの減速」による影響も中部圏では限定的であると考えられています。
<参考>
- 三菱UFJリサーチ&コンサルティング:緩やかな増加が続く中部圏のインバウンド消費
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