以前の訪日ラボでも取り上げたように、「訪日外国人が困っていること」として筆頭に挙げられていたのが「無料Wi-Fiの少なさ」でしたが、近年では国際ローミングやSIMカードを利用してインターネットネットに接続する訪日外国人観光客数が増加していることや、観光施設や飲食店・宿泊施設にて無料Wi-Fiの増設が進んでいることを背景に、この問題は解決に向かっているという見方ができるでしょう。では、近年の訪日外国人観光客は日本滞在中に他にどのようなことに困っているのでしょうか。
「訪日客が旅行中に困ったこと」ここ3年でどう変わった?観光庁のアンケート調査をまとめてわかった意外な事実
クールジャパン戦略の甲斐もあってか、
インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
訪日ラボに相談してみる
インバウンドの最新情報をお届け!訪日ラボのメールマガジンに登録する(無料)
訪日外国人にとって大都市圏の電車乗換は至難の業に?訪日客の20%が困惑したと回答
近年の訪日外国人観光客にとって日本の鉄道は利用しづらいものに なっているようです。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの資料によると、「速さ」「正確さ」「安全性」に対して日本の鉄道は訪日外国人観光客から高い評価を得ています。一方、「快適さ」「わかりやすさ」に関しては満足度が低下 しています。日本の鉄道は快適ではあるが、訪日外国人観光客にとってわかりにくいものになっていることが把握できます。また、観光庁の資料によると 約20%の訪日外国人観光客が公共交通機関の乗り方に関して「困惑した」と回答 しています。
日本の交通インフラは快適だがわかりにくい?西日本鉄道 インバウンド向け鉄道パス発売開始:訪日客の利便性向上へ
訪日外国人観光客
【訪日ラボ監修/無料】インバウンド対策を始めるなら「インバウンドの教科書」にお任せ
観光口コミサイトや動画サイトでも日本の鉄道に対して「乗り方が難しい」との声が多くみられる
また、以前の記事でもご紹介したように、TripAdvisorのQ&Aや動画サイトから訪日外国人観光客の旅行時の不満点を洗い出してみると、「地下鉄に女性専用車があって間違えて乗車してしまった」「地下鉄の路線図が複雑過ぎる」「券売機のシステムがわかりづらい」「鉄道会社がいくつもあって乗換がとにかく恐怖」 など 鉄道の利用時における不満点が多い傾向に あります。こうした背景から日本国内では訪日外国人観光客の電車の乗換をサポートするサービスが多く開発されています。
もう日本はコリゴリ!?2017年に訪日客が最も日本に「がっかり」したことと、その対応策とは?2018年に向けてインバウンド業界が踏まえておく
2020年の訪日外国人観光客4,000万人誘致を目指し、これまで官民一体となったインバウンド対策が進められてきました。以前の訪日ラボの記事でもご紹介したように、2016年に訪日した外国人観光客のうち約30%が「訪日旅行中に困ったことはなかった」と感じており、 インバウンド受け入れ環境は年々改善してきている
こうした背景から続々とリリースされるインバウンド向け交通案内アプリ
①NAVITIME for Japan Travel:乗換情報を含めたルート検索を提供 無料Wi-Fi検索機能も搭載
「NAVITIME for Japan Travel」は株式会社ナビタイムジャパンからリリースされたインバウンド向けルート検索アプリ。徒歩、電車、バスなど複数の移動手段を組み合わせた出発地から目的地までのルートを乗り換え情報を含め多言語で表示 してくれます。「NAVITIME for Japan Travel」は 無料Wi-Fi検索機能も兼ね備えており、 ネットに接続されていない状態でも周辺の無料Wi-Fiスポット情報を検索できます。また、リアルタイムで電車やバスなどの運行情報を配信 してくれるので、素早く電車の遅延情報なども確認することができます。
②Japan Transit Planner:訪日客の電車乗換をサポート:12か国語に対応
Japan Transit Plannerは、ジョルダン株式会社がリリースしたインバウンド向け乗換案内アプリ。日本国内の乗換案内・時刻表・路線図等が無料で検索することができます。 Japan Transit Plannerの大きな特徴は 多言語に対応 している点。2017年1月時点で英語・中国語(簡体字・繁体字)・韓国語・タイ語・ベトナム語・インドネシア語、フランス語・ロシア語・ドイツ語・スペイン語・ポルトガル語の 12か国語での検索に対応 しています。
【訪日ラボ監修/無料】インバウンド対策を始めるなら「インバウンドの教科書」にお任せ
まとめ:乗換時の不安を解消するために様々なアプリがリリースされている:観光施設等でも訪日客に利用を勧めると良いかも
訪日外国人観光客にとって日本の鉄道の乗換は至難の業になっている模様です。こうした背景から、国内では「Japan Transit Planner」や「NAVITIME for Japan Travel」のような高い利便性を兼ね備えたアプリが開発されています。インバウンド向け宿泊施設や観光案内所などで今回ご紹介したようなインバウンド向け乗換案内アプリの利用を促進することで、訪日外国人観光客にとってより快適な鉄道を使った移動が可能に なるでしょう。
インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
訪日ラボに相談してみる
<参照>
- 三菱UFJリサーチ&コンサルティング:外国人観光客の首都圏交通インフラ利用調査結果
- 観光庁:訪日外国人旅行者の国内における受入環境整備に関するアンケート結果
- ジョルダン株式会社:インバウンド向け乗換案内「Japan Transit Planner」フランス語・ロシア語・ドイツ語・スペイン語・ポルトガル語に対応!
中国SNS「RED(小紅書)」最新情報セミナー:訪日ラボ社内勉強会の内容を特別に公開します【訪日ラボ トレンドLIVE! Vol.6】
短時間でインバウンドが学べる「訪日ラボ トレンドLIVE!」シリーズの第6弾を今月も開催します!訪日ラボとして取材や情報収集を行う中で、「これだけは把握しておきたい」という情報をまとめてお伝えするセミナーとなっています。
今年も残りわずかとなりましたが、インバウンド需要はまだまだ好調をキープしている状況です。来年の春節や桜シーズンなど、訪日客が集まる時期に向けて対策を練っていきたいという方も多いでしょう。
今回もインバウンド業界最大級メディア「訪日ラボ」副編集長が、10〜11月のインバウンドトレンド情報についてお話ししていきますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
詳しくはこちらをご覧ください。
→中国SNS「RED(小紅書)」最新情報セミナー:訪日ラボ社内勉強会の内容を特別に公開します【訪日ラボ トレンドLIVE! Vol.6】
【インバウンド情報まとめ 2024年11月前編】UberEats ロボット配達開始、万博需要見すえ大阪で ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。
この記事では、主に11月前半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→UberEats ロボット配達開始、万博需要見すえ大阪で:インバウンド情報まとめ【2024年11月前編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」
スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!