様々なマスメディアで「爆買いは終わった」と報道されていましたが、実際のところ訪日中国人の人数は年々伸び続けており、消費額もインバウンド市場No.1の巨大市場の地位を維持しています。事実、2017年も中国からは 735.6万人 も来ており、消費額は 1.7兆円 に及んでいます。数値から見れば、中国市場はこれからも注目していく必要があることは明らかです。
しかしながら、中国市場は独自のSNSが発達しており、情報が閉鎖的で「どのようにアプローチしたら良いのかわからない」という悩みを抱えているインバウンド担当者が多いのではないでしょうか。そこで今回、中国向けWEBプロモーション、インバウンド対策の専門家である 株式会社クロスシー の代表取締役 渡辺大介氏に中国向けプロモーションのノウハウや事例についてインタビューをしてきました。
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- 中国への効果的なプロモーションを実現する株式会社クロスシーとは?
- ー中国向けプロモーションやインバウンド対策を支援されていると思うのですが、改めて事業についてお聞かせください。
- ーなるほど、中国はWeiboやWeChatを始めとした独自のSNSやWEBサービスが発達していますが、その「壁」をどのようにクリアしているのでしょうか?
- ークロスシーさんは日中間の情報格差を埋める存在として活躍されているのですね。その情報発信における、御社の強みを教えてください。
- インバウンドプロモーションで活用したWeiboのPV数が1400万回超え!中国とのネットワークやKOLを活用した圧倒的な拡散力
- 日本と中国のコミニュケーションギャップを埋めるために旅マエから旅アトまで包括的に支援。
目次
中国への効果的なプロモーションを実現する株式会社クロスシーとは?
ー中国向けプロモーションやインバウンド対策を支援されていると思うのですが、改めて事業についてお聞かせください。
株式会社クロスシー 代表取締役 渡辺大介氏(以下、渡辺):
我々は「日本の情報、観光や商品、サービスを伝えきる」というミッションを元に、2つの事業を行っております。1つは 日本の情報を中国に発信するメディア事業 です。Weibo、WeChatを中心に中国の様々なSNSアカウントを開設、フォロワー数で 56万人、月間コンテンツビュー2300万 という発信力を強みとしています。また、 10万名以上 の在中、在日KOLのネットワークがあり、それらを活用した拡散力に自信があります。
2つ目の事業としては、 中国向けインバウンド・越境ECプロモーション事業 です。日本のメーカーや自治体などの、中国へのプロモーション支援をしています。例えば、旅マエ向けには、メディアタイアップ企画や、現地のKOLを活用した情報発信を行うなどの、様々な施策を実施しています。旅ナカ向けには、店頭POPやサイネージ、フライヤーで中国語で分かりやすく情報を伝えています。また、旅アト向けには、メールマーケティングやCRM、越境ECなど施策の支援を行っています。このように、旅マエから旅アトまで、一気通貫でプロモーション支援を行っております。
ーなるほど、中国はWeiboやWeChatを始めとした独自のSNSやWEBサービスが発達していますが、その「壁」をどのようにクリアしているのでしょうか?
渡辺:
そうですね。皆さんご存知の通り中国は、政府によるインターネット上の情報規制によって、FacebookやGoogleなどの日本で当たり前に使えるSNSや検索サービスなどが使えません。独自のSNSや検索サービスが発達しています。例えば、先ほども出てきたWeiboやWeChatです。日本で置き変えると、TwitterやLINEのようなものです。その他にもbilibiliという日本のニコニコ動画のような動画サービスなど、中国独自のWEBサービスについて例を挙げるときりがありません。
このように、ネット規制によって独自のインターネット文化が発達しているために、 日本の情報が中国のコンシューマーに届きにくい という状況があります。日本企業も、中国人の方たちにどういうニーズがあり、どのような発信をすれば良いのかわかりにくい所があります。だからこそ、メディアを使った情報拡散や、ネットやSNSを使ったプロモーションなど、全方位的にアプローチすることにより、日中間のコミュニケーションギャップを埋めることが可能となります。商品の良さが中国のコンシューマに伝わり、購買につながっていきます。
ークロスシーさんは日中間の情報格差を埋める存在として活躍されているのですね。その情報発信における、御社の強みを教えてください。
渡辺:
クロスシーのインバウンドプロモーションの強みは3つあります。まず1つ目は 「中国に精通したスタッフが多いこと」 です。私を含めて役員は中国ビジネスに長年携わっており、約20名の日中バイリンガルスタッフと共にチーム体制を組んでいます。
2つ目が 「自社でのコンテンツ制作力」 です。月200本以上の制作を行っており、どのようにすれば「中国消費者に拡散されるのか」を熟知しています。そのため、コンテンツ制作に自信があり、数多くの実績があります。
3つ目が 日本と中国にいるKOLとの密な連携 です。1、2の強みとつながってくるのですが、中国人の特性や商習慣をよく把握した上でコンテンツを作り上げていくため、KOLの方々からも信頼を得ています。その結果、我々が発注する仕事に対して、モチベーション高く仕事をしてくれます。
インバウンドプロモーションで活用したWeiboのPV数が1400万回超え!中国とのネットワークやKOLを活用した圧倒的な拡散力
ー具体的に中国向けプロモーションとして取り組んだ事例をお聞かせください。
渡辺:
訪日中国人に向けて、九州への観光機運の促進と話題拡散を目的に実施した事例があります。PRの内容としては、Weiboでイベントタグをつけて「九州の魅力を伝える一枚」の写真投稿を募集し、抽選キャペーンを実施しました。中国で影響力のある日本人KOLを活用し、九州の写真が拡散させました。その他にも、訪日・旅行系の人気アカウントからも拡散を実施しました。結果としてはWeiboのPV数が 1400万以上を超え、さらにホット話題ランキンク最高12位に浮上、「旅行」カテゴリの話題ランキングで最高4位 になるまでになりました。
また、銀座の商業施設で生中継施策を実施しました。「ゆかたde銀ぶら」というお祭りに参加しながら館内で遊ぶという内容を、弊社のアカウントから配信。 コンテンツビューが約140万、コメントも約2800件と反響 を呼び、翌日から店舗に中国人の行列ができるようになりました。これを受けて3ヶ月後にも再び中継を行い、やはり別の店舗に行列が出来る等、お客様にも大変喜んでいただけています。
どちらもかなりの拡散力ですね。例えばメーカーの事例などありますか?
渡辺:
あります。化粧品をプロモーションした事例です。3段階に分けてプロモーションを実施しました。
1段階目は、SNS上で拡散し、ソーシャル上で話題が起こるようなシカケを作り、認知拡大を図りました。2段階目は化粧品メーカーの自社アカウントへのフォロワー獲得キャンペーンからの天猫(通販サイト)への誘導し、販売促進を行いました。3段階目に美容関連のKOLを総動員し、使用感の訴求や啓蒙活動を行いました。 KOLの訴求などで800万PV を出したり、ソーシャルバイヤーや中国コンシューマーからの購買も増加しました。
日本と中国のコミニュケーションギャップを埋めるために旅マエから旅アトまで包括的に支援。
ー事例が豊富ですね。旅マエに圧倒的な拡散をすることができるのがクロスシーさんの強みですね。
渡辺:
そうですね。中国に強力なネットワークがあり、中国人が反応するコンテンツを作成できるコンテンツ作成力、これらを元にKOLと密な連携をしているからこそ、旅マエでの効果的な施策を実行できます。さらに、 旅マエだけではなく旅ナカ、旅アトのプロモーション支援もできるのが強み でもあります。
ーなるほど、圧倒的な拡散力があり、旅マエから旅アトまでを包括的に支援できるのですね。ちなみに、企業や自治体からどのように相談が来るのですか?
渡辺:
「中国へのアプローチを一度トライしたけど、うまくいかなかった」 というご相談を多くいただきます。あと、最近問い合わせいただく方から仰っていただくのが、「クロスシーは中国の事をよく知っているとお伺いしたので相談にきた」というケースですね。
2015年以降、中国市場への関心度が高まりつつあり、相談をいただく会社や自治体も詳しくなってきています。そこで我々が、更に深く知っている情報をお伝えすると「やはりクロスシーは中国事情をよく知っているな」と感じてくれて、お仕事をいただくケースが増えてきました。
ーそれは嬉しいですね。最後に今後の展望を聞かせてください。
渡辺:
引き続き、日中間のコミニュケーションギャップを埋めていきたいと考えています。そのためには、 「中国へのプロモーション・情報発信と言えば、クロスシー」 となるように取り組んでいきたいですね。もし、中国向けのインバウンド対策・越境EC等を考えていたり、お悩みを抱えていたりするのであれば、気軽にご相談ください。
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