民泊解禁でも全国で届出はたった720件!?民泊数万件廃業の危機にAirbnb主催ネットコミュニティ「Airbnb citizen」がコメント発表

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今年6月1日にAirbnbなどの民泊仲介事業者に観光庁観光産業課長通知が発されました。住宅宿泊事業法(平成30年6月15日に施行予定)の施行後に、違法物件への予約について『あっせんそのものに加え、関連する便宜の供与も禁止、順次、当該予約の取消や法に基づく届出が行われている物件への予約の変更等の適切な対応を進めること』を通知したものです。

この通知を受け、Airbnbは許認可等がない国内物件への新規予約受入機能の停止・予約のキャンセルを行いました。

観光庁通知を受けグレーゾーン民泊の大量削除に追い込まれたAirbnb。生き残り策は「ホテル・自治体」との提携か?

Airbnbがグレーゾーンといわれてきた違法民泊をサイトから全削除するという措置をとりました。今年6月2日に観光庁が仲介業者に違法物件への予約客取り消しを通知したためです。グレーゾーン民泊については以前より厳しい措置が取られるとみられてきましたが、新法施行をまえにAirbnbの事業展開にも大きな変化が見られます。インバウンド受け入れ環境整備の資料を無料でダウンロードする「翻訳・多言語化」の資料を無料でダウンロードする「多言語サイト制作」の資料を無料でダウンロードする「多言語化表示サービス」...

Airbnbはどのような考え方で今後の日本での民泊ビジネスに携わっていくのか、Airbnbが主催し、ホストやゲストが参加するネットコミュニティ「Airbnb citizen」が民泊新法に関するコメントを発表しました。

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Airbnb citizenによるコメントは日本の法令順守と継続的な努力を約束しているが…

全国に数万件が営業していた状態だった民泊ですが、新法施行1か月前の届け出が全国でたった720件ということは、Airbnbも相当数の登録物件を稼働させられなくなり、大打撃を受けたはずです。そんななか、Airbnbからは注目のコメントが発表されました。

Airbnb.com 2018年6月4日「観光庁観光産業課長通知の発出に関して」より抜粋

Airbnb.com 2018年6月4日「観光庁観光産業課長通知の発出に関して」より抜粋

Airbnbはホストへのルール周知徹底を約束し、同時に未届け物件への予約受入れ機能停止しながらホストへのサポートに力を入れるようです。法令を遵守し、民泊という新たなビジネスが日本に受け入れられ・根付くまで時間をかけてコミットしていくと記されています。

違法民泊・グレーゾーン民泊はなぜ届け出が進まないのか?個人ではクリアしづらい観光庁ガイドライン

民泊を解禁しようという動き自体は歓迎すべきもので、そのコンセプトも仕組みもよくわかりやすいものです。

国土交通省ホームページ「住宅宿泊事業法の概要」より

国土交通省ホームページ「住宅宿泊事業法の概要」より

全国数万件の民泊経営者が躊躇しているのは、観光庁の公表した運営ガイドラインが一因と言われます。

「空き部屋を貸したい」「家にお客さんを泊めてもいいかな」という程度で個人が踏み込むには設備・手間などの面で実現が難しいと思われる項目があります。今まではなんとなく営業していた物件でも条件をクリアすることは難しいというものが続出していると考えられます。

特に影響を受けると考えられるのが格安価格帯で提供されてきた、トイレ・風呂が個別についておらず共同使用するような物件です。これらに関しては大規模な工事を入れてリノベーションしない限りは民泊として使用できません。

今まで「社宅・寮・保養所」などとしてじゅうぶんに機能していた物件についても「バリアフリー対応がなされることが望ましい」など、かなり難易度が高いリクエストが多いのも民泊提供者を悩ませています。

物件としての条件をクリアしても、旅館・ホテルに準ずる管理業務体制を求められ、個人が片手間に行うには難しいのでプロの管理業者を依頼せざるえない、営業日数が上限付きでは利益が出ないという声もあります。

民泊は本当に”オワコン”なのだろうか?…1.3兆円市場という政府試算のある民泊市場はやはり面白い〜独自視点から徹底分析!〜

先週、都内でバケーションレンタルEXPOが開催されました。Airbnb、ホームアウェイ、楽天、途家(トゥージア)や、民泊を扱うブッキング・ドットコムなども勢揃いしていました。昨年から開催されているこのイベントですが、今年は、6月15日から施行される住宅宿泊事業法(民泊新法)もあり、大変な盛り上がりでした。さて、今回は、その民泊新法で、日本の民泊市場がこれからどう変わるのか?を見ていきます。目次住宅宿泊事業法(民泊新法)はメリットなし?住宅宿泊事業法(民泊新法)では、営業日数は180日に制限...

まとめ:今後、事業化が進む民泊は2020年の宿泊施設不足を救うのか

新法で規定された日本の民泊は「民」が「泊める」の名前からは離れ、それなりの事業資金や時間と手間をかけられる事業者が行う宿泊事業という側面が強くなりそうです。2020年のオリンピックで危惧される宿泊施設不足を補うためにガイドラインと現場の歩み寄りもあるかもしれません。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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