ソースネクスト社が販売しているPOCKETALK(ポケトーク)は、ボタンを押して話しかけるだけの簡単な操作で2つの言語を行き来してくれる小型の翻訳機械です。日本国内で、ポケトークの導入事例も多く報じられています。最近では、埼玉新都市交通株式会社の鉄道の各駅に配備されています。
操作のわかりやすさ、導入コストの小ささや、対応言語の幅広さ、そして何よりも翻訳精度の高さから、今後も様々な業界で採用されていくとみられています。
今回はそんなポケトークについて、基本機能、使い方、類似品と比べた場合の優位点を解説します。
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POCKETALK(ポケトーク)とは?
POCKETALKとは、ソースネクスト社が販売しているAI翻訳機です。原型はオランダのトラビス社が開発したもので、トラビス社と協力して日本向けの端末を開発したのがソースネクスト社です。
日本語から外国語への翻訳をはじめ、外国語から日本語、外国語から別の外国語への翻訳も可能です。ビジネス・海外旅行・訪日外国人への接客や語学学習など、様々な場面に対応しています。特定の言語や場面に特化した従来の翻訳機とは一線を画す翻訳機です。
現在の対応言語は74言語で、値段は1台24,880円です(記事執筆時点)。
シンプルなデザインで、スマホのように簡単に操作することができます。なお、初代モデル「POCKETALK」と2018年秋に発売された新型「POCKETALK W」の2つのモデルがあります。当記事では、後者の「POCKETALK W」について解説します。
モバイル通信/Wi-Fiともに使える
ポケトークにはモバイル通信機能(3G/4G)が搭載されています。モバイル通信機能は128の国と地域で対応しており、各国でモバイル通信契約を結ぶ必要がありません。
また、モバイル通信に加え、Wi-Fiやテザリングを利用して使うこともできます。SIMカードが入っているタイプと入っていないタイプがあり、SIMカードが入っている場合は、2年分の通信料が購入時の料金に含まれます。2年後は、1年ごとに5,000円追加することで、継続的に利用できます。
ポケトークWにSIMは必要?使える種類一覧と利用方法について
家電量販店やECサイトの売り上げをもとにした翻訳機シェアの95%をしめるPOCKETALK(ポケトーク)シリーズはメーカーのソースネクストによれば、2019年4月に出荷台数が累計40万台を突破しました。このポケトークシリーズにはSIMカードを挿入して利用する方法とWi-Fiに接続して利用する方法があります。また、SIMを利用する方法では専用のグローバルSIMを使う他に他社製品の格安SIMを使う方法もあります。この記事では、新型の「ポケトークW」を利用する際のSIM、Wi-Fiの違いや利点、...
翻訳機ポケトークWのレンタル
手のひらサイズの翻訳機器であるポケトークは、個人利用では海外旅行に活躍する便利なアイテムとして有名ですが、インバウンド対策としてポケトークW(POCKETALK W)を導入する企業、店舗もかなりの数に上ります。「まるで通訳がいるように対話できる音声翻訳機」というセールストークのとおり、長文でも即時に、精度高く翻訳できるのが特徴です。個人での利用だけでなく、インバウンド対策や業務上の目的で、交通機関や、Wi-Fiレンタル、化粧品・ドラッグストア、小売、飲食、サービス、旅行、宿泊施設、レンタル...
ポケトークの使い方は?4ステップで簡単に紹介
使い方は簡単です。ソフトウェアをアップデートすることで、使い勝手が随時改善されるので、不便に感じるケースは少ないでしょう。ポケトークの使い方を4ステップで簡単に解説します。
翻訳機ポケトークWの使い方|基本操作と手順・各種設定方法・翻訳精度を解説
POCKETALK(
1. 電源を入れ、充電する
開封後、右側面の電源ボタンを押すと電源が入ります。最初にメイン言語(日本語)を選んで下さい。長く使わない時は、電源を切っておくと電池を節約できます。電池が少なくなったら、付属のUSBケーブルをつなぎ、充電します。
2. SIMカードなし端末のみ:Wi-Fiを設定する
SIMカードが入っていない端末の場合、Wi-Fiを設定する必要があります。やり方はパソコンやスマホなどのWi-Fi設定と同じです。
まず、左上のメニューを開き、真ん中の「Wi-Fi」を押します。次に、つなぎたいWi-FiのSSIDを選ぶとキーボードが表示されるので、パスワードを入力すると設定完了です。
3. 翻訳する
初回起動時には、メイン画面の左に「日本語」右に「English(US)」と表示されます。この場合、左ボタンを押しながら話すと日本語から英語に、右ボタンを押しながら話すと英語から日本語への翻訳ができます。
ボタンを押したあと、「話してください」という表示が出てから話しはじめます。話している間はボタンを押したまま、話し終わったらボタンを離します。
4. 言語を変える
言語を変えたい時は、「日本語」「English(US)」などの表示部分をタッチします。言語は画面をスクロールして選ぶか、左上のマイクをタッチすると音声入力による切り替えが可能です。
ポケトークの4つの特徴
ポケトークには、他の翻訳機とは異なるいくつかの特徴があります。それでは、ポケトークの4つの特徴について紹介します。
1. 対応言語が多い
先述の通り、対応言語は74言語です。英語や中国語などのメジャーな外国語の翻訳しか対応していない翻訳機もあるなかで、圧倒的な言語数といえます。
対応言語が豊富な理由としては、海外発の翻訳機ということもあるでしょう。ポケトークは外国語から日本語に加え、外国語から他の外国語への翻訳もできます。そのため、様々な国の人々が一堂に集まる場においても、ポケトークは活躍するでしょう。
2. 双方向に翻訳できる
ポケトークは双方向での翻訳が可能です。自分が話すほうの言語が表示されている側のボタンを押すだけでいいので、毎回元の言語を左に、翻訳先の言語を右に設定する必要はありません。
手間をかけずに双方向での翻訳ができます。そのため翻訳が正しいのかを確認できるだけでなく、語学学習にも利用できるでしょう。なお、翻訳履歴は1万件まで、クラウド上では無制限に保存できます。
3. マイクの性能が良い
ポケトークのマイクは、ノイズキャンセリング機能搭載です。人混みやBGMのかかった店内でも、しっかりと音を聞き取ることができます。実際に、周りの音が大きいCDショップや、ゲームセンター、美容室での導入事例があります。
4. アプリと連携して使える
ソースネクスト社が提供している無料の学習アプリ「POCKETALK Link(ポケトーク・リンク)」を連携して使うことができます。「ポケトーク・リンク」はポケトークの翻訳履歴を活用し、発音練習ができるアプリです。
世界的な語学プログラム「ロゼッタストーン」による発音判定機能「TruAccent」があるので、一人でも効果的な発音練習ができるでしょう。
クラウド上のポケトークセンターに蓄積された翻訳履歴をレッスン用の教材として読み込むため、個人に合わせたオリジナルコンテンツとなります。また、テキストを入力して翻訳することで、同様にレッスンすることも可能です。
アプリは現在13言語に対応しています。辞書機能も付いているため、単語の詳しい意味を確認することもできます。
ポケトークはインバウンド市場拡大の救世主となるか
ポケトークは様々な場面での翻訳に対応しているため、店舗や観光スポットなどでのインバウンド対策として活用できるでしょう。接客での活用や商品の翻訳等の翻訳に加えて、人材教育など、幅広い活躍が期待できます。
外国人旅行客が訪日旅行で感じる不満の一つに言語の問題がありますが、ポケトークはその問題を解消する手段としても有効でしょう。ポケトークがインバウンド市場拡大に広く貢献していく可能性も大いにあり、今後の展開に注目が集まります。
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