紅葉を楽しむ文化は古くから日本に存在しますが、外国人受けはどのようなものなのか、イメージしにくいところがあります。
そこで、この記事ではヨーロッパの人から、日本の紅葉についての口コミを実際に集めてきました。
そこには、「ヨーロッパでも有名」「日本の紅葉はすごくきれい」といったものがあり、紅葉シーズンに訪日観光客を見込めることがうかがえます。
ドイツのロマンチック街道など、ヨーロッパにも紅葉がみられるところはありますが、日本の紅葉に訪日観光客がどのような付加価値を見出いしているのか、解説します。
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日本の紅葉はヨーロッパでも人気?
日本の紅葉はヨーロッパでも有名です。また、男女関係なく幅広い世代が興味を持っているようです。
「日本の紅葉にどういうイメージを持っているか」についてヨーロッパ人にアンケートを取ったところ、京都の寺や神社、日本の自然のなかの紅葉を思い浮かべていたり、「ロマンチック、時が経つのを忘れる」など幻想的で美しいイメージを感じさせる意見がありました。
「一度みてみたい」と話す人もいることから、ヨーロッパにはあまりない、異国情緒が感じられる風景としてとらえられているのかもしれません。
一方で、実際に日本に留学した人などからは、「誇張や宣伝をしすぎだが、それでもきれいだ」という意見もありました。
広告の写真加工やCGをやりすぎと感じる人もいるようですが、日本で実際に紅葉した景色を目の前にすることでしか得られない良さは、認識されていると言えます。
日本の紅葉がヨーロッパで人気の理由
理由は2つあります。1つは、紅葉の色の種類が多いことです。2つ目は日本の紅葉の名所と言われる場所は紅葉そのものだけでなく、周囲の景色とのマッチングも含めた総合的な美しさでもって評価されていることです。
1つ目の色の種類が多いというのは、日本にたくさんの種類の落葉広葉樹があるということです。
樹木は大きく分けて常緑樹と落葉樹に分けられますが、常緑樹はマツやクスノキなどの四季を通じて緑の葉をつけている樹木を指します。一方、落葉樹は秋ごろに葉を落とし、翌春ごろにわかばを出す樹木を指し、紅葉の美しいものがあります。そして、落葉樹の大部分は広葉樹で温帯に多く見られます。
紅葉がみられる落葉樹は日本の他にも東アジアの沿岸部やヨーロッパの一部、北アメリカの東部に存在します。しかし、温帯に属する日本の落葉広葉樹の種類は26種で、ヨーロッパの13種、カナダの13種と比べてもダントツで多く、他の地域に比べても日本の紅葉は色彩が豊かであることがわかります。
2つ目の理由は、日本の紅葉の名所は周囲の景色込みでの名所となっている点にあります。
永観堂禅林寺や東福寺など、有名な紅葉スポットには神社仏閣や庭園である場合が少なくありません。登山道のわきに見られるモミジやつつじの素朴な紅葉も美しくはありますが、やはり設計された景勝地にはそこだけの良さが最大限に表現されています。
京都の天龍寺の庭園は嵐山や亀山を借景としており、ところどころ赤や黄色に染まる山を遠景にして、庭園内の紅葉が池の周囲に繊細に配されている立体的な紅葉を楽しめます。
このように、世界で一番美しい、と言われることも日本の紅葉の特色は、たくさんの色彩が一つの景色で同時に見られることと、紅葉の名所そのものが紅葉をメインとした景勝地であることにあると言えるでしょう。特に、庭造りの文化があるヨーロッパの人にはこうした点が評価されているようです。
紅葉シーズン、訪日ヨーロッパ人は増える?
訪日需要は主に、4月の桜、7月8月の夏休み・バカンス、10月の紅葉需要、12月の雪需要の時期に増える傾向があります。
「紅葉需要」は存在する
中国を中心とした東アジア観光客による買い物消費による恩恵は大きいですが、2018年の観光庁による訪日外国人消費動向調査では、徐々に「もの消費」から「こと消費」へ移行しつつある兆しがみられ、紅葉を見るという体験は日本への旅行の動機に十分なりうるものです。
また、2018年京都市の観光総合調査では、紅葉がみられる11月の外国人宿泊客数は4月に次いで多く、バカンスの7月8月の時期よりも多くなっています。
各国によってばらつき
上記で述べた京都の外国人宿泊客数の6割ほどはアジアからです。特に中国・韓国からの観光客は日本に近いこともあって、気候が涼しく過ごしやすい秋に訪れることも多いようです。
一方ヨーロッパの割合は2016年は17.1%、2017年は17.8%、2018年は18.7%と徐々に増えている状態にあります。
ヨーロッパの各国中でも訪日が多い時期にはばらつきがあります。まず、フランスは春が一番多く、2番目が秋ですが、ヨーロッパ全体としてまんべんなく訪日しているという特徴があります。また。スペインとイタリアは夏がダントツで多く、スペインは旅行支出が高い傾向にあります。
そしてリピーターが少ないイタリアに対し、過半数がリピーターであるのがドイツです。ビジネスによる訪日が多いですが、春と秋の訪日が中心でわずかに秋の方が多い傾向にあります。クリスマスは家族で過ごす習慣が多いドイツ人の12月の需要は低くなっています。
他にも、ドイツだと20歳から49歳あたりの男性が多いなど、同じヨーロッパの中でも国によって時期や年齢性別など傾向が異なり、国ごとの対策で需要を伸ばしたいところです。
Instagramでのプロモーションが効果的?
「インスタ映え」が流行する今、SNSを目的とした旅行も決して珍しくないと考えられます。特に紅葉という視覚に訴える魅力を資源とする場合、写真や短い尺の動画がメインとなっているInstagramを利用したプロモーションに効果が期待できるでしょう。
分かりやすい事例としては、京都市観光協会が開催した「秋の京都ジェニックキャンペーン」があります。
「#kyotogenic」と投稿することで豪華賞品が当たるキャンペーンを開催した本キャンペーンでは、公式アカウントからの発信だけでなく、不特定多数のユーザーからの写真の投稿を促すことに成功しています。
Instagramの運営の場合、ハッシュタグからの導入が重要だと言えます。
開設から1年2か月でフォロワー22万人を突破した日本政府観光局が運営する公式アカウント「@visitjapan」は外国人観光客から「いいね!」や「コメント」を多く獲得しているインバウンド向けの人気アカウントです。
このアカウントも、ハッシュタグからの流入を斡旋しており、「#visitjapan」というハッシュタグを主に活用しています。
また、ハッシュタグが付いた投稿の中から運営側が選別して公式アカウントで紹介するなどをしているようです。
他にも、コンテンツの文章の部分をネイティブの人に担当してもらうことや、アカウントの安全性や公式性をアピールしたこともフォロワーが増えた要因と言えるようです。
桜や紅葉など日本らしくて美しい投稿は外国人受けがよいと評判ですが、実際にアカウントを見たところ、お祭りの様子や食べ物なども投稿されています。このように、ユーザーが飽きさせないためにも多様な投稿に挑戦することもポイントであると言えます。
紅葉需要に備え、色鮮やかな画像・動画を発信
日本は温帯に位置することからも、世界的に見ても紅葉の種類が多く、赤や黄色などの豊かな色彩の紅葉が楽しめる地域です。また、紅葉は寺や神社などの建造物や景観とセットで訪日外国人には魅力として映っています。
こういった理由からも、世界中にユーザーが拡大しているSNSを使って視覚に訴える写真や動画を発信することは、日本の紅葉の魅力をわかりやすく伝えるには効果的な方法です。
国や地域の差を考えると、人数や消費額という面ではアジアからの影響が大きいことがわかります。しかし、ヨーロッパからの紅葉への興味が薄いわけではなく、ヨーロッパといえど、国や文化ごとの対応が必要です。
国や地域によって日本に来る理由やどのような観光をするかなど、それぞれの傾向が確かに存在しています。日本の紅葉という観光資源を広く活用するには、まずはこうした国や地域ごとの特徴をおさえることが大切です。同時に、訪日外国人の需要にあった質の高いコンテンツを広く発信し認知を獲得するだけでなく、SNSを利用したユーザーの参加者意識を高めるような工夫が必要でしょう。
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海外がうらやむ「日本の清潔さ」
<参考>
- ヨーロッパからの訪日外国人|訪日ラボ
- 日本政府観光局(JNTO)に聞くインバウンド訪日外国人向けSNSマーケティング
- https://www.city.kyoto.lg.jp/sankan/cmsfiles/contents/0000254/254268/30tyosa.pdf
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