世界1億人がドイツ語を話しても、ドイツ人が「英語」を選ぶ理由

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

1989年にベルリンの壁が崩壊してから30年がたち、11月9日ベルリンなどドイツ各地で記念式典が行われました。

インバウンド市場の盛り上がりにより、近年はドイツ人など英語以外の言語を母国語とする訪日外国人観光客の割合も増えてきています。

この記事では訪日ドイツ人観光客は英語をどの程度話すのか、またドイツ人の英語力は国際比較でどのくらいの水準なのかを解説します。

関連記事
ドイツがファーウェイを排除しない理由
世界で10位、ドイツ人の英語の実力
72%のドイツ人は休暇で海外旅行へ|訪日旅行のトレンドは?

翻訳業務カテゴリの資料を一括DL

※資料請求には無料の会員登録が必要です

翻訳業務カテゴリの詳細はこちら

【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】

会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。

ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。

ドイツ人の英語力は非常に高い!

ヨーロッパの中心部に位置し、ヨーロッパ経済の中心でもあるドイツでは、ドイツ語が公用語として話されています。

公用語はドイツ語ですが、観光客が大勢訪れるような観光地や都市部では基本的に英語は通じると考えて良いでしょう。

ドイツでは小学校からスピーキングやリスニングを強化するような実践的な英語教育が始まるので、若い世代では流暢に英語を話す人も多くいます。

TOEFLを運営するアメリカETSが2017年に行った調査によると、ドイツ人の「TOEFL iBT」の平均スコアは120点満点中97点でした。

これは、ヨーロッパの中ではオランダ、スイス、オーストリア、デンマークに次ぐ高水準となっています。

また、2018年の「EF EPI」という世界最大の英語能力ランキングでは、ドイツ英語力は88ヶ国中10位と非常に高いレベルです。

ドイツ人の英語力が高い理由としては移民や外資系の企業が多く、英語でのコミュニケーションが不可欠なため特に若い世代では英語は必要言語と考えられていることが挙げられます。

ドイツとは

かつて西ドイツと東ドイツに分かれていたドイツは、1989年の民主化運動からベルリンの壁崩壊を経て1990年に再統一されたヨーロッパの政治と経済を主導する先進国です。

EU加盟国で最大の人口を有する国には豊かな自然や文化の歴史があり、世界でも有名な哲学者・科学者・芸術家・音楽家・発明家などを数多く排出しています。

ヨーロッパの中心部にある国

16の州から成るドイツの面積は35.7万平方キロメートル、人口は約8,302万人、首都はベルリンです。

主としてドイツ語を母国語とするゲルマン系のドイツ民族が住んでいますが、近年では中東アフリカからの相当数の不法移民が流入して混乱をきたしています。

歴史的にドイツは「詩人と思想家の国」と呼ばれてきました。

哲学をはじめとするさまざまの学問分野で優れた業績を生み、音楽や文学などの芸術分野でも多くの巨匠や天才を生み出し、世界の文化に多大な影響を与えてきました。

サッカーやウィンタースポーツをはじめとするスポーツの分野でも優れた成績を残しています。

公用語はドイツ語

ドイツ語はドイツだけで話されているのではなく、ヨーロッパで約1億100万人がドイツ語を母国語として話しています。

ドイツ語が公用語となっている国の中でも、ドイツ・オーストリア・リヒテンシュタイン・ルクセンブルクでは、国民のほとんどがドイツ語を話ます。

スイスでは国民の半数以上がドイツ語母語者であり、ベルンやチューリッヒ周辺の国の中央部と東部で広く話されています。

ドイツ国内では、東部の国境沿いにはスラブ語を話す人たちもいます。

アフリカのナミビアの現在の公用語は英語ですが、1884年から1990年のドイツ領時代及び南アフリカ領時代はアフリカーンス語とドイツ語でした。

訪日ドイツ人のデータ

2018年に訪日したドイツ人客数は215,336人で訪日客全体の0.7%、消費額は409億円でした。

訪日中の消費額のうち宿泊に使用する額が多いのが特徴です。

次に多いのが飲食費と交通費であり、ショッピングに使う費用を抑えて宿泊や食事、観光に重きを置いて観光をしていることがうかがえます。

訪日ドイツ人観光客の属性で最も多いのは20~39歳です。

ヨーロッパからの訪日客は男性の占める割合が多く、訪日ドイツ人観光客も約7割が男性という結果になっています。

また、個人旅行で訪日する割合が高く、約9割は個人手配で訪日しています。

ドイツ人観光客向けのインバウンド対策は、20~39歳の男性の個人旅行客をターゲットにすると効果的でしょう。

データでわかる訪日ドイツ人観光客

ビジネス関連の訪日が多いドイツ人市場:約4割が観光以外の目的で訪日 75%が男性!ヨーロッパ市場でもっとも多い割合に過半数が訪日リピーター!欧州でリピーターを狙うなら訪日ドイツ人か

多言語対応でインバウンド対策を

上記のデータから、訪日ドイツ人観光客には20~30代の若い世代が多いことがわかりました。

つまり、英語を話す世代が多く訪日しているということです。

多言語対応をしている企業や自治体でもドイツ語に対応しているところはまだ少ないですが、英語に対応をすれば訪日ドイツ人観光客にもリーチできる可能性が高いと考えられます。

多言語対応のコンシェルジュサービス「SMILE CALL(スマイルコール)」

JR東日本が100%出資している日本ホテルは、100年以上の歴史を有する東京ステーションホテルや、ホテルメトロポリタンなど首都圏を中心にさまざまなホテルチェーンを展開しています。

駅に隣接した立地の良いホテルを多く運営しているため、国内だけでなく国外からのお客様からも人気です。

以前より、増加する外国人観光客に対応するためにスタッフの英語教育に力を入れていましたが、近年は英語圏以外からの訪日客も増えていることから、英語以外の多言語対応にも乗り出しています。

その一環として導入したのが、京都市中京区に本社を置くインデンコンサルティングの「SMILE CALL(スマイルコール)」です。

このサービスはiPhone・iPadのビデオチャット機能を利用して、直接顔を見ながら通訳するサービスで、英語中国語・韓国語スペイン語・ポルトガル語の5言語に対応しています。

「からくさホテル」は民泊向けIoTデバイス「TRIP PHONE」導入

「TRIP PHONE」は、インベスターズクラウドの子会社であるTABICT(旧 iVacation)が開発した民泊向けIoTデバイスです。

多言語対応のトリップコンシェルジュによるチャット対応や、テザリング、翻訳機能、観光音声ガイド機能などの機能を備えており、利用者は旅の利便性が大幅に向上します。

TABICTでは、これまで民泊事業者に対してのみ「TRIP PHONE」をレンタルしていましたが、2017年9月から大阪・京都の「からくさホテル」への提供を始めました(編集部注:2019年12月20日現在では解約済み)。

新しいコンセプトの観光客向け宿泊特化型ホテルとして2016年にオープンしたからくさホテルは、多言語対応の他イスラム教徒向けの「祈祷室」を設置したり全室にユニバーサルコンセントを採用して海外製電化製品に対応したりと、海外からの訪日客インバウンドに力を入れています。

「HOTEL EMIT SHIBUYA(ホテルエミット渋谷)」にAIスピーカーを導入

「HOTEL EMIT SHIBUYA(ホテルエミット渋谷)」では、全客室とフロント・ロビーにAIスピーカーを導入しています。

クラウドベースの音声サービスを搭載したAIスピーカーはなんと17言語にも対応し、ゲストからのフロントへの問い合わせに対してゲストの利便性向上と業務オペレーションの効率化につながっています。

全客室にAIスピーカーを設置し、かつ訪日外国人向けに多言語対応チャットボットと管理画面をシステム連携してゲストへ行うサービスは、世界初・業界初です。

ゲストはフロントへの問い合わせを自動化できるほか、ホテル周辺のレストラン・観光スポット・ラジオ・交通案内、ニュースなど、さまざまな情報をAIスピーカーから得ることができます。

ドイツ人の若い世代に英語は通じやすいが多言語対応は必要

ドイツ語が公用語のドイツでも、英語教育や英語の重要性を実感している人たちが多く、特に若い世代に英語話者が多いことがわかりました。

訪日ドイツ人観光客は若い世代の男性が7割を占めるので、その属性をメインターゲットにインバウンド対策をすると効果的です。

インバウンドの集客には多言語対策が欠かせませんが、英語に対応しておけばドイツ人観光客にも情報を届けることが可能です。

「SMILE CALL(スマイルコール)」「TRIP PHONE」「AIスピーカー」など、多言語対応に便利なサービスやデバイスを活用して訪日外国人観光客の利便性を向上させることでリピーターの獲得にもつながります。

翻訳業務カテゴリの資料を一括DL

※資料請求には無料の会員登録が必要です

翻訳業務カテゴリの詳細はこちら

<参考>

ETS:TOEFL iBT® Tests

EF:EF EPI

【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」

インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。

本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。

<本セミナーのポイント>

  • 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
  • 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
  • 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
  • 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける

詳しくはこちらをご覧ください。

宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】

【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」

2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。

「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。

<こんな方におすすめ>

  • インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
  • 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
  • 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
  • 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
  • インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
特設ページを見てみる

【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。

この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。

※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。

「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】

今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに