中国ライブ配信の直播とは?アプリ6選/ネットで生配信・ライブコマースの勢い

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

中国語で「直播」とは、ライブ配信(生放送)を意味します。中国語で「zhi bo」と書いて「ジーボー」と読みます。

中国ではライブ配信人気が高まっており、中国EC業界もこの生配信を活用したライブコマース戦略を積極的に打ち出しています。

中国では年始からの新型コロナウイルス流行を受け、多くの人が自宅で長時間を過ごすようになりました。こうした環境下で、手軽に楽しめる娯楽として、ECやSNS、またそれらのプラットフォームでのライブ配信に対する注目もさらに高まりました。

この記事では、中国のライブ配信の特徴や、人気の配信アプリ、中国からのインバウンド誘致にライブ配信を取り入れた日本の事例を紹介します。

関連記事
新型コロナウイルスで「引きこもり生活」…暇の極みで中国人は何をする?

インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
訪日ラボに相談してみる

インバウンドの最新情報をお届け!訪日ラボのメールマガジンに登録する(無料)

中国ライブ配信の主要プラットフォーム3選

今、中国ではライブ配信が一大ブームです。

中国ではYouTubeやTwitterの通信を規制し、中国企業が独自のライブ配信プラットフォームを展開しています。

短時間で情報を取得できることや、その演出に魅力を感じる利用者も多く、市場規模を拡大しています。

ライブ配信専門の代表的なサービス(ウェブサイト、アプリ)を3つ紹介します。

1. YY直播(ワイワイ・ジーボー)

2012年に開設され、2015年から始まる生配信ブームの火付け訳となった配信サイトです。YY直播のユーザー数は10億人に登るともいわれており、その規模は中国最大級です。

中国の若く可愛い女性が、歌や踊りをライブ配信する「美女直播間」に人気が集まっています。

2. 一直播(イージーボ)

2016年にサービス開始しています。一般人だけでなく、多くの有名人が使用したことでサイトの知名度が高まりました。

2018年には、日本の近鉄百貨店のバレンタインチョコレート売り場を中国人女性が一直播を通じて紹介し、11万人を超える視聴者を集めました。

3. 映客直播(インクゥジーボー)

2015年に配信を開始しています。一般人でも、自分をコンテンツとしてライブ配信を行う「全民直播」という概念を生み出す先駆けとなりました。

動画の配信内容が厳しく監視されており、比較的クリーンな動画の配信が行われています。

【訪日ラボ監修/無料】インバウンド対策を始めるなら「インバウンドの教科書」にお任せ


ECやSNSの中国定番アプリにもライブ配信機能

中国ではECやSNSなど、スマートフォンでの利用が盛んです。人気アプリにもこの数年、ライブ機能が追加されました。

1. 淘宝直播(タオバオライブ)

淘宝(タオバオ)は、中国国内で日常的に使用されているECサービスです。

中国IT大手のアリババが運営しています。Taobaoライブ中に紹介されている商品は、その画面から購入ページに遷移できます。

コンテンツを鑑賞したユーザーは、盛り上がった気持ちのまま、商品購入まで完了することになります。

この傾向は、中国国内最大のセールイベント「ダブル11」でも顕著です。

2. 小紅書(REDライブ)

小紅書は中国版Instagramとも呼ばれ、メイク、育児、旅行、料理など様々なトピックの画像や動画がシェアされています。

また、タオバオライブのように、コンテンツから同アプリ内のECに直接遷移して商品を購入できる点も大きな特徴です。

ライブ機能を使った配信は、アプリ起動後の2つ目のタブから視聴できます。

中国アプリで配信されている動画に女性が出演し話している
▲[小紅書アプリのREDライブ]:編集部作成

3. 抖音直播(TikTokライブ)

中国版TikTokである抖音(ドウイン)にも、ライブ機能が備わっています。

ライブ配信者が、付近にいるユーザーに対し視聴を提案する機能があります。

フレームや美肌加工などのツールが豊富です。多くのライブアプリ同様、視聴者は配信中にプレゼントを贈ることで、配信者と交流できます。

中国のライブ配信事情

「直播」とは、「ジーボー」(zhíbō)と読み、「生配信」を意味します。日本でいう、YouTube のライブ配信や、ニコニコ生放送での生配信、ツイキャスを指します。

また、配信者を「主播」(zhǔbō)と呼びます。

配信者は女性、視聴者は男性が多い

中国のインターネット上でのライブ配信者は女性が圧倒的に多いですが、視聴者は男性が多いです。

「2019年第1四半期中国モバイルライブ動画配信市場研究報告」によると、生配信サイトのユーザーのうち、61.2%は男性が占めています。

先ほど説明した通り、好きな動画投稿者に対して視聴者は「投げ銭」という形でお金をあげる行為が中国では普及しており、ファンを増やすために過激な露出をする投稿者が、一時社会問題にもなりました。

わいせつ容疑での逮捕者も出る中、当局も取り締まりを強化し、不正なアカウントの削除を行った結果、現在では動画生配信サイトは健全性を取り戻しつつあります。

2020年には1.6兆円の市場規模が期待されている

中国では、ライブ配信市場が急速に拡大しています。ライブ配信がブレイクしたのは2015年でした。

当初は「YY直播」という2012年に配信を開始したウェブサイトでのゲームの実況が主でしたが、その人気が熱を帯びるにつれ、様々なジャンルの配信が始まりました。

中国のウェブ業界はブレイクが始まると早々に多くの企業がその事業に参入します。

ライブ配信事業も例外ではなく、多くの企業が参入した激しい競争の中で、市場は拡大していきましたした。2020年にはライブ配信の市場規模は1.6兆円、視聴者5億人の大規模市になると言われています。

電子決済が普及している中国では、「投げ銭」という形で好きな動画投稿者にお金をプレゼントするシステムが一般的です。

そのため、経済的にも余裕がありトレンドにも敏感な30代前後が、ライブ配信視聴者の81.2%を占めています。

【訪日ラボ監修/無料】インバウンド対策を始めるなら「インバウンドの教科書」にお任せ


ライブ配信のビジネス化 : ライブコマースの事例

ライブコマースとは、LIVE配信型Eコマースのことで、ライブ配信にて紹介された商品をそのままECサイトにて購入できるサービスです。

その市場規模も大きく、大手ECサイトの「淘宝(タオバオ)」が運営する「淘宝直播(タオバオライブ)」の2018年売上は、前年比400%プラスの約1兆5,000億円超を記録しています。

タオバオのライブコマースは、経験豊富な店舗実演者によるものと、インフルエンサーによるものがあります。

中国では、企業色の強い宣伝を信用しない人も多く、インフルエンサーからの紹介が購入意思決定に大きな影響を与えます。

広告費を即日回収できる:ロクトーナが手がける中国人向けライブコマースの秘訣とは?

様々なマスメディアで「

タオバオ(淘宝)とは

タオバオ(淘宝網/Taobao)とは、

ミキモトコスメティックス:春節のライブコマースで売上150万円

2018年、コスメ専門の中国インフルエンサーであるセーラームーンさんが、日本のミキモトコスメティックスの商品を約3時間ライブ配信で紹介しました。

このライブ配信の最高視聴者数は20万7,767人にも上りました。

セーラームーンさんらインフルエンサーは、自分が納得する商品しかライブ配信で紹介しないため、視聴者からの信用を集めています。

この配信では、セーラームーンさんが実際に使ってみる姿を配信することで視聴者の購買意欲を高め、売り上げ約150万円を記録しました。

近鉄百貨店:ライブ配信でチョコレートを販売

近鉄百貨店では2017年から中国へのライブ配信を開始し、2018年にはライブ配信回数を増やしました。

インフルエンサーである中国人女性を招き、一直播を通じてバレンタインチョコレートの売り場を紹介することで、11万人超もの視聴者を集めました。

「可愛い」、「自分も見に行きたい」などのコメントが寄せられるなど、中国人女性の関心を引くことに成功した事例です。

中国で人気のライブ配信で市場開拓

中国のライブ配信は独自の発展を遂げており、購買における意思決定にも大きな影響を与えます。中国人のインバウンド誘致の取り組みでは今後、ライブ配信を活用することがさらに重要となりそうです。

インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
訪日ラボに相談してみる

訪日ラボ セミナー紹介&最新版インバウンド情報まとめ

4月までに学んでおきたい!【基礎から始めるインバウンド対策】 〜ラーチーゴー & ジャパンガイドが教える市場別最新データ〜


4月から観光・インバウンドに関わる仕事に就いたり、関連部署へ異動となり、知識のインプットに追われていませんか?また、より一層事業を推進するために必要な学び直しの機会を設ける担当者も増えてきております。

このセミナーでは、

  • 新担当になって、インバウンドの何から始めたらいいか分からない
  • インバウンド推進が本格化し、改めて情報やノウハウを学び直したい
  • そもそもインバウンドに興味があるが、情報を収集できていない

方にとって必要な基礎情報と、知っておきたい新情報をお届けする機会となっております!

詳しくはこちらをご覧ください。

4月までに学んでおきたい!【基礎から始めるインバウンド対策】 〜ラーチーゴー & ジャパンガイドが教える市場別最新データ〜

【インバウンド情報まとめ 2024年4月】3月訪日外国人数「300万人」突破 他


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。

この記事では、2024年4月版レポートから、3月〜4月のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。

最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください!

本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。
3月訪日外国人数「300万人」突破 / 2月の世界航空需要、コロナ前から完全回復【インバウンド情報まとめ 2024年4月】

今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる4月から観光・インバウンドに関わる仕事に就いたり、関連部署へ異動となり、知識のインプットに追われていませんか? また、より一層事業を推進するために必要な学び直しの機会を設ける担当者も増えてきております。
このセミナーでは、
新担当になって、インバウンドの何から始めたらいいか分からない
インバウンド推進が本格化し、改めて情報やノウハウを学び直したい
そもそもインバウンドに興味があるが、情報を収集できていない
方にとって必要な基礎情報と、知っておきたい新情報をお届けする機会となっております!
詳しくはこちらをご覧ください。
→4月までに学んでおきたい!【基礎から始めるインバウンド対策】 〜ラーチーゴー & ジャパンガイドが教える市場別最新データ〜

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに