中国には、日本国内では大きくとりあげられることが少ないものの、国民的有名人となっている日本人がいます。
たとえば、中国で有名な日本文化人に、俳優の矢野浩二さんがいます。矢野浩二さんは2000年に中国のドラマ「永遠の恋人」に出演したことをきっかけに、中国での俳優活動を始めました。
多くのドラマで日本人役などを務め人気を博し、最近では新型コロナウイルスの流行を受け武漢に13万枚のマスクを寄付するなど、中国に根付いた活動を続けています。
近頃は「インフルエンサー」と呼ばれる、社会に影響力を持つ人々の存在が注目されています。今回は、日本と中国で活躍するインフルエンサーとして、映像監督の竹内亮さん、声優の花澤香菜さん、そして日本で活躍する中国人女優の龍夢柔(ロン・モンロウ)さんの3名を紹介します。
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1. 映像監督:竹内亮さん
竹内亮さんは、中国江蘇省・南京市在住の映像監督です。
元々は日本で映像制作をしていましたが、2010年に撮影のため中国へ渡り、現地の方々と触れ合ったことをきっかけに中国移住を決意しました。
2013年に中国へ移住した後、2014年には中国で自身の映像制作会社を設立しました。
その後、中国を拠点に映像制作を続け、在中邦人を取り扱った「私がここに住む理由」などの著名作品を手がけています。同氏のWeibo(微博)は約226万人にフォローされています。
コロナ後の武漢を記録した「好久不見,武漢」が大ヒット

Twitter:竹内亮さんによる投稿(https://twitter.com/RyoTakeuchi2333/status/1276865557522833410)
2020年6月26日、竹内さんは新たなドキュメンタリー作品「好久不見,武漢(お久しぶりです、武漢)」をWeibo(微博)にて公開しました。
「好久不見,武漢」は都市封鎖(ロックダウン)後の武漢の姿を記録したもので、10名の武漢市民の日常に密着した映像となっています。
この作品は中国で大きな反響を呼び、映画情報サイトのDouban(豆瓣)では人気映画ランキング1位を獲得しました。
また、Weibo(微博)の動画ランキングでも1位を獲得し、中国外交部の報道官までもが「一般市民の視点で真実を伝えている」と賞賛しました。
中国外交部は日頃、領土問題などで日本に対して厳しい意見を述べているため、このように日本人の作品が賞賛されるのは異例のことであるといえます。
南京地下鉄の広告にも登用

Twitter:竹内亮さんによる投稿(https://twitter.com/RyoTakeuchi2333/status/1276075915097673729)
竹内さんの住む南京市にある南京地下鉄では「留在南京,愛在南京(南京に住む、南京を愛する)」というキャンペーン広告が展開されています。
このキャンペーンでは南京に住む著名人を紹介しており、竹内さんもその一環として取り上げられています。
竹内さんは広告の中で「南京に住む理由は、鴨の血と春雨のスープ(南京の伝統料理)とあなたです。」と書いており、南京市に深く溶け込んだ生活をされていることが分かります。
2. 女優:花澤香菜さん
花澤香菜さんは、日本在住の女優です。幼少期から子役として芸能活動をはじめ、現在でも芸能人としてテレビ番組に出演しています。
アニメ声優としての活動が広く知られており、「ニセコイ」の小野寺小咲役、「化物語」の千石撫子役、「鬼滅の刃」の甘露寺蜜璃役など、多彩や役柄をこなしています。
2019年には「中国に最も足を運んだ女優」に
中国では、日本のテレビ番組に花澤さんが出演した際のキャプチャー画像が出回っており、一枚の画像が花澤さんの中国における人気を爆発させるきっかけとなりました。
Weibo(微博)のフォロワー数は54万人となっており、2019年には「中国に最も足を運んだ女優」として報道されました。
2019年の年末には、浙江衛星テレビの年越し番組に出演し、ジェイ・チョウ(周杰倫)氏の楽曲「告白気球」を中国語で歌ったことが話題となりました。
![▲[花澤香菜さんのWeiboトップページ]:編集部キャプチャ 日本人声優の花澤香菜さんの中国SNSトップページ](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/7150/main_23cefc02ac15ed365494f4eed963a35d.jpg?auto=format)
Alibabaダブルイレブンセールのイベントにも出演
中国最大のEC企業・Alibaba(阿里巴巴)では、毎年11月11日にTaobao(淘宝)やTmall(天猫)などの各ECサイトで「ダブルイレブンセール(双十一節)」を開催しています。
2019年には、ダブルイレブンセールを記念したAlibaba主催の音楽番組に花澤さんが出演し、自身の曲である「恋愛サーキュレーション」を披露しました。
この番組は約6,000万人が視聴しており、中国インターネット上でも大きな話題を呼びました。
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3. 日本で活躍する中国人タレント:龍夢柔(ロン・モンロウ)さん
龍夢柔(ロン・モンロウ)さんは、中国湖南省出身の歌手です。
2014年に中国中央テレビ(CCTV)の番組「おいで!シンデレラ(来吧!灰姑娘)」にて賞を獲得したことがきっかけで、インターネットを中心に人気となりました。
その後、日本での歌手デビューが決まり、2018年には「時の流れに身をまかせ」など3つのシングルを日本で発表しました。
日本テレビ系ドラマ「ラブリラン」に出演したり、集英社「週刊ヤングジャンプ」や「週刊プレイボーイ」の表紙を飾るなど、日本においても幅広く活動しています。
WeiboとInstagramのフォロワー数はどちらも30万人超え
龍さんのWeibo(微博)は約44万人、Instagramは約37万人にフォローされています。
Twitterは約5万6,000人とWeiboやInstagramには及ばないものの、公式アカウント認定を取得しており、日々の出来事をノートに手書きで記した投稿が人気となっています。
札幌市営地下鉄のプロモーションビデオなど、多くの出演実績を持つ
2020年6月には、札幌市交通局の制作した札幌市営地下鉄のプロモーションビデオに出演し、地下鉄で札幌の街を観光し歴史や食文化を楽しむ様子をカメラに収めました。
Twitterでは「なぜ札幌出身者を使わないのか」という意見が目立っていますが、Twitterは特に中国系の話題が敏感な形で取り上げられやすい場所となっていることにも注意が必要です。
この他にも、NHK Eテレの「テレビで中国語」やテレビ朝日の「タモリ倶楽部」、フジテレビの「テラスハウス」など、テレビ番組の出演実績も多く、今後の活躍が期待されている人物であるといえます。
日中の架け橋となるインフルエンサーに注目
日本と中国はさまざまな側面で交流が多いものの、近年ではSNSの台頭による世論の先鋭化もあり、インターネットにおける日中間のプロモーション戦略は難しさを増しています。
一方、今回紹介したインフルエンサーの方々は日中両国の架け橋として活動しており、彼らの活動で今後の日中関係が更に良いものとなる可能性も大いに存在します。
中国でどのような人物がどのようなコンテンツで活躍しているのかを分析することは、日本から中国に向けて情報を発信する際にも大きな力となります。
中国向けのキャンペーンを展開する際には、日中をつなぐインフルエンサーを起用したり、彼らの戦略を参考にすることで、より注目されるキャンペーンが展開できるでしょう。
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「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
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