新型コロナウイルスによる外国人観光客の入国制限や入国後の行動制限によって、日本の観光地からは外国人の姿が消えました。
そして、観光客の多くが外国人を占めていた観光地においては、以前とは違った光景が見られるようになりました。
感染症の影響で外国人観光客がいなくなったとはいえ、感染症が収束すれば外国人観光客数が回復してくるという保証はどこにもありません。
この記事では、そんな観光地のひとつとしてニセコを取り上げます。
ニセコはなぜ外国人から人気があったのでしょうか。また、新型コロナウイルスが収束したあとにニセコに外国人観光客は戻ってくるのでしょうか。
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ニセコとは?
ニセコとは、北海道にある岩内町・共和町・倶知安町・ニセコ町・蘭越町という5つの町からなる山岳地帯の総称です。「日本で最も国際的なリゾート」ともいわれています。
夏にはさまざまなアウトドアスポーツができるアクティビティが揃っており、冬にはニセコ自慢のパウダースノーのうえでスキーやスノーボードが楽しめるでしょう。
それ以外にも温泉が注目されていたり、ホテルやコンドミニアムなどの滞在場所が注目されていたり、グルメが注目されていたり、見所が多いスポットでもあります。
また、非常に外国人観光客が多いことから外国人向けの看板などが多く立ち並んでおり、日本人観光客が「日本にいるのに日本じゃないみたい」という感想を抱くことも珍しくありません。
ニセコの魅力
国内外問わずさまざまな観光客を魅了するニセコには、どのような魅力があるのでしょうか。
ニセコを語るうえでは、以下の2つの魅力の話が欠かせません。
- 多くの人を魅了する数々の自然
- 滞在を楽しくするホテルやグルメ
新型コロナウイルスの影響で外国人観光客が減少しただけで観光資源自体は生きているため、これらの魅力を求めて現在は国内の観光客がニセコを訪れています。
多くの人を魅了する数々の自然
たとえば、世界一とも称されるほどすばらしいパウダースノーや、平成11年から18年の間に7回も清流日本一に選ばれた尻別川、日帰りでも楽しめる北海道の雄大な自然が生み出した温泉などです。
夏のアクティビティと冬のゲレンデを多くの人が楽しむため、ニセコへの観光客数は夏と冬に集中して増加する傾向にあります。しかし、春や秋にもとても魅力的なアクティビティが用意されており、「落ち着いた観光がしたい」というニーズにも対応しています。
滞在を楽しくするホテルやグルメ
ニセコには自然だけでなく、滞在を楽しくするホテルやグルメという魅力もあります。
国内外問わずにたくさんの観光客が集まるニセコには、さまざまなコンセプトの滞在場所があり、なかには富裕層向けのホテルやコンドミニアムもあるほどです。
グルメに関しても、国内外から観光客が集まるということでニセコにはたくさんのお店が集まります。日本食を楽しめるところもあれば、本格的なイタリアンを楽しめるところもあります。
ニセコでは自然を通したアクティビティだけではなく、最高峰のサービスも受けられるのです。
なぜニセコに外国人が集まるのか

ニセコの外国人宿泊客は不況や災害などによる影響を除くと右肩上がりです。アジアからの宿泊客が多いですが、それ以外にヨーロッパやオセアニア、北米などからも多くの宿泊客が訪れていました。
各年度でニセコへの外国人宿泊客数が20万人を超えることもあり、人気の大きさがうかがえます。
なぜ、それほど多くの外国人がニセコに集まるのでしょうか。
ここではニセコに外国人が集まる理由を3つに分けて解説します。
SNSで話題になったから
ニセコに外国人が集まり始めたのは、SNSで話題になったことが発端だといわれています。
たしかにニセコが誇る多種多様なアクティビティと、雄大な自然が作り出すパウダースノーや美しい風景はSNS映えする観光資源です。さらに、ニセコは海外に向けて継続的にプロモーション活動を行ったり、SNSやWebサイトを通じて情報発信を続けています。
加えて、ホームページも多言語対応できているため観光客の取り逃しも少ないでしょう。
雪質が世界トップクラスだから
ニセコといえば、世界トップクラスの雪質であるパウダースノーです。
国内外問わずあらゆる地域からニセコのパウダースノーを求めて、プロを含めた多くのスキーヤーやスノーボーダーが集まります。すると、仲間内で話題になったり、YouTubeなどに動画がシェアされたりして自然にニセコの魅力が広がっていくのです。
さーっと雪を舞い上げながら滑る様子は、多くの人を魅了するでしょう。
外国人向けの施設が多いから
ニセコは外国人観光客が多いことから、外国人向けの施設が多く立ち並びます。
その様子は日本人観光客に「まるで外国に来たみたい」と言わしめるほどで、看板には日本語ではなく英語が書かれていたり、レストランのスタッフも日本語より先に英語で挨拶したりするほどです。
外国人向けの施設が多いことから外国人にとってはとても快適に滞在できる場所であり、ニセコを拠点として長期的に滞在する外国人もいます。
コロナ後もニセコに外国人はくるか
新型コロナウイルスは2019年12月初旬に初の感染者が確認され、それから瞬く間に広がっていきました。感染拡大にあわせて入国制限等が行われ、ニセコもその影響を受けています。
ニセコ町が年度ごと(3月〜4月)に計測している外国人宿泊者数は2019年には前年である2018年の70%程度にまで落ち込み、2020年に至っては2018年の0.08%である183人にまで落ち込みました。
そんなニセコにコロナ後に外国人は戻ってくるのでしょうか。
ここではコロナ禍とコロナ後にシチュエーションを分けて解説します。
コロナ禍は日本人観光客優先
ニセコはコロナ禍である現在、日本人観光客を取り入れることに集中しています。
なぜなら、新型コロナウイルスの影響によって外国人観光客が激減しているからです。現在どれだけ外国人観光客を呼び込んだとしても、入国制限等の影響で外国人観光客がニセコを訪れることはほとんどないでしょう。
具体的には、日本人観光客向けに有名企業がニセコに進出したり、ニセコの地元野菜を使った料理を日本人観光客向けに提供したりという動きがみられます。
コロナ後は外国人観光客が訪れる可能性大
コロナ禍では外国人観光客が激減しているニセコですが、コロナ後は多くの外国人観光客がまたニセコに訪れる可能性が高いと考えられています。
その要因として挙げられるのが以下の2つです。
- ニセコに宿泊施設が建設されている
- 2030年の札幌オリンピックの誘致が進んでいる
ニセコに宿泊施設が建設されていることは、今後も積極的にニセコのプロモーションが行われることを指しており、札幌オリンピックの誘致が進んでいることは、外国人が訪れるきっかけが生まれるということを指しています。
ニセコへの外国人人気は止まらないと予想される
ニセコは外国人観光客にとても人気のスポットであり、外国人を受け入れる環境も整っています。
しかし、新型コロナウイルスの影響によって入国制限や行動制限などが行われたため、ニセコを訪れる外国人観光客は激減してしまいました。現在はニセコに外国人観光客の姿はほとんどありませんが、外国人観光客を受け入れる環境が整っていることが日本人観光客にとって「異国を訪れた気持ちになる」と好評です。
そんなニセコですが、やはりコロナ後も外国人人気は止まらないと予想されます。
なぜなら、ニセコの観光資源はまだ生きているうえ、富裕層向けのホテルやコンドミニアムの建設も続いていることに加えて、2030年には札幌オリンピックも期待できるからです。
コロナ後のニセコにはより一層の注目が集まることでしょう。
関連記事:外国人だらけのニセコで起こる問題、インバウンド誘致はバランスと対策がカギ
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