2022年10月11日に水際対策が大幅緩和され、12月には早くも訪日外客数が100万人を超えました。今は「インバウンド復活期」として、重要な期間と言えるでしょう。
そこでインバウンド最大級メディア『訪日ラボ』では、4月から人事異動などで新たにインバウンド担当になる方や、改めてインバウンド業界の動向を振り返りたい方のために、2022年以降の観光業界やインバウンドに関する動向をまとめたレポートを作成しました!
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2022年
1月:オミクロン株、急拡大 「鎖国状態」で経済活動再開に影を落とす
新型コロナウイルスの新たな変異株である「オミクロン株」の急拡大によって、日本政府は感染拡大防止対策を強化しました。強化した対策は以下の通りです。
- 1都12県(東京、埼玉、千葉、神奈川、群馬、新潟、岐阜、愛知、三重、香川、長崎、熊本、宮崎)に対し、「まん延防止等重点措置」を1月21日から2月13日までの3週間程度の期間、適用する方針を表明しました。
- 1月24日より、自治体の判断で、感染者の同居家族を中心とする濃厚接触者へ発熱などの症状が確認できた場合、検査を受けることなく医師によって感染したとの診断を可能とする方針を固めました。
- 2021年11月30日より強化している水際対策である新型コロナウイルス感染症に関する入国制限について、新規外国人の入国を原則停止とする措置などを2022年2月末まで維持するとしました。
一方で、これらの防止対策は日本の経済活動再開に多大な影響を与えています。
経団連の十倉雅和会長(住友化学会長)は1月24日の定例記者会見で、新型コロナウイルス対策で外国人の新規入国を禁止する水際措置は「鎖国状態」だと指摘し、日本の経済活動再開に支障をきたしているとし、早期の国際往来再開を求めました。
<参照>
- 訪日ラボ:低リスク者は自身で検査可能に、無検査で医師が診断も コロナ感染拡大を受け、厚労省
- 訪日ラボ:経団連会長、水際対策巡り「鎖国状態」解消求める
- 訪日ラボ:【速報】1都12県への「まん延防止措置」適用へ 岸田首相表明 あす正式決定
- 訪日ラボ:日本「外国人の入国停止」を継続の方針
6月:外国人観光客受け入れ再開 2年2か月ぶり
新型コロナウイルスによる水際対策で停止していた訪日外国人観光客の受け入れが、6月10日から再開されました。
訪日外国人観光客の本格的な受け入れが再開されるのは、2022年4月以来、実に2年2か月ぶりとなります。
政府はすでに、現在は1日1万人としている入国者数の上限を6月からは1日2万人に引き上げると発表していますが、外国人観光客もその枠内での受け入れとなります。
国内の感染者数が比較的落ち着いている状況を受け、政府は受け入れ再開に傾いたということです。パンデミックの発生以来落ち込んでしまった、インバウンド産業に活気が戻ることが期待されます。
<参照>訪日ラボ:外国人観光客受け入れ再開 6月にも 岸田首相表明へ
9月:政府、水際対策緩和へ 個人旅行の解禁やビザ取得免除なども検討
日本政府は9月から、新型コロナウイルスの水際対策を大幅に緩和する動きをみせました。
2022年9月7日から、添乗員の同行を伴わないパッケージツアーが訪日客に解禁されます。
また、松野博一官房長官は9月12日の記者会見で、入国制限撤廃や、これまで見送りとされていた個人旅行解禁、ビザ(査証)取得免除について一体的に検討する考えを示しました。
さらに、岸田首相は9月22日、訪問先のニューヨークで、10月11日から新型コロナウイルス関連の水際対策をさらに緩和する意向を示し、9月12日に松野官房長官が検討するとした内容を実施する方向で調整が進められていると明らかにしました。
本格的な「開国」と、円安状況の組み合わせにより、インバウンド消費の回復が加速度的に進んでいくことが期待されます。
<参照>
- 訪日ラボ:入国者数「上限撤廃」へ ビザ取得免除も検討 10月めど
- 訪日ラボ:水際対策さらに緩和へ...「インバウンド完全回復」への道筋は
- 訪日ラボ:「添乗員なしツアー」解禁9/7から 旅行業者向けガイドライン改訂
2023年
1月:「観光再始動プロジェクト」開始 インバウンド5兆円達成へ
観光庁は1月31日、地方公共団体・観光地域づくり法人(DMO)・民間事業者等が実施する特別な体験コンテンツ・イベント等の創出等を支援する「観光再始動事業」の公募を開始すると発表しました。
全国津々浦々で観光回復の起爆剤となる特別な体験や期間限定の取組などを⾃然・⽂化・⾷・スポーツなどの様々な分野で創出し、全世界に発信することで、インバウンドの本格回復を図ることが目的です。
この事業は岸田首相が昨年10月に言及した「インバウンド消費5兆円の速やかな達成」の軸の一つとみられています。
対象事業の要件としては、新規性が高く、高付加価値な取り組みであることが求められます。また、「インバウンド向け口コミ・SNS投稿促進等の誘客促進策を行うこと」「多くの訪日外国人旅行者が活用する地図検索サービス上の情報を入力すること(例:Googleビジネスプロフィールの入力)」などが含まれます。
<参照>観光再始動プロジェクト:公式サイト
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その他にも、レポートでは
- 2022年1月〜12月 各月のインバウンド業界最新動向
- 2023年1月〜3月 インバウンド業界最新動向
など、観光業界・インバウンドの動向をまとめています。
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