国際航空運送協会(IATA)は、2026年5月の世界の航空旅客需要データを発表しました。
中東情勢の影響を受け、中東地域の航空需要が引き続き大幅に落ち込んだことから、5月の総旅客需要(RPK)は前年同月比2.2%減となりました。一方で、中東を除くと需要は同0.7%増となっており、プラス成長が維持されています。
総供給量(ASK)は前年同月比2.3%減でしたが、搭乗率は83.5%と5月として過去最高を更新しました。
*RPK(Revenue Passenger Kilometers):有償旅客数×輸送距離
*ASK(Available Seat Kilometers):総座席数×飛行距離
【国際線】中東は減少するも、多くの地域で搭乗率が好調
5月の国際線需要は前年同月比1.6%減となり、4月の成長率(同5.3%減)から減少幅がゆるやかになりました。中東を除くと需要は同3.1%増とプラス成長となり、中東情勢が世界全体の需要を押し下げました。また、中東以外の地域で搭乗率が5月としての過去最高を記録しました。
中東の航空会社では、需要が同28.8%減と大きく減少。依然として減少傾向が続いていますが、4月の同48.1%減を踏まえると回復している様子がうかがえます。
一方で、その他の地域は堅調な推移を見せました。中南米は同10.5%増と引き続き高い伸びを記録。次いでアフリカが同8.9%増、欧州は同3.8%増、アジア太平洋は同1.3%増、北米が同1.0%増でした。

【国内線】中国・米国が減少、インドは二桁成長
5月の国内線需要は前年同月比3.1%減で、4月の成長率(同0.0%)を下回りました。
最も大きく減少したのは中国で、同6.2%減となりました。航空運賃の値上げのほかに、端午節が6月にずれ込んだことが影響した可能性が指摘されています。
アメリカが同1.9%減、オーストラリアが同0.1%減となった一方で、インドは同10.1%増と唯一の二桁成長となり、4月の成長率(同2.9%減)を大きく上回りました。
そのほかの市場は、日本とブラジルがともに同2.8%増でした。

航空運賃の正常化には時間が必要
IATAの事務局長ウィリー・ウォルシュ氏は、5月の航空需要は燃料価格と航空運賃の高騰にもかかわらず、おおむね堅調に推移したと振り返りました。
一方で、中東情勢の混乱による課題は今後しばらく続く可能性が高いとして、ホルムズ海峡を通じた石油供給が依然として不確実であることから、原油価格の低下による恩恵がジェット燃料価格に反映されるまでには時間がかかるという認識を示しました。
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<参照>
国際航空運送協会(IATA):Air Passenger Demand Falls 2.2% in May
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