訪日中国人観光客による爆買いの裏には、代理購入(別名:ソーシャルバイヤー、代購、海淘)があります。
今回は、この代理購入の背景と市場規模について中国でのECサイトの状況や爆買いとの関係、利用者層の観点から解説していきます。
代理購入(ソーシャルバイヤー、代購、海淘)とは
代理購入とは、その言葉通り、一般消費者が海外の商品を専門業者に代理で購入してもらい輸入することです。専門業者は、その購入手数料を徴収することで成り立っているビジネスモデルです。
特に中国で盛んに行われており、日本では 「ソーシャルバイヤー」「代理購入」 、中国国内では 「代購(ダイコウ)」「海淘(ハイタオ)」 という名称で呼ばれ、中国向けインバウンドビジネスにおいても注目を集めています。
「代購(ダイコウ)」は代理購入を省略した名称、「海淘(ハイタオ)」は海外製品を見つけ出す意味からつけられた名称です。
パターンとしては大きく2つにわかれ、
- 事前に代理購入者が希望者を集め、希望購入商品をヒアリングした上で訪日&購入するパターン
- 売れ筋商品(例:神薬)を爆買いし、中国国内のオークションサイトなどで転売するなどの「転売屋」のようなパターン
といった形式があります。
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代理購入(ソーシャルバイヤー、代購、海淘)誕生の背景
中国の代理購入の担い手であるソーシャルバイヤーが誕生したのは、中国ならではの習慣、そしてEC市場環境が関連しています。
「信用」を重視する習慣
中国では 「信用」 がおけるかおけないかは、重要視されている指標です。消費においてもその傾向は変わりません。
中国社会には「企業や政府が発表する情報は信用が置けない」という感覚が根底にあります。消費の選択の際には、情報に対し「信用」がおけるもの、つまり 「知人や信頼のおける人物の発信=口コミ」 から情報収集する傾向があります。
訪日中国人対策としてKOL(インフルエンサー)マーケティングが有効になるのも、こういった背景があるためです。
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C2CがメインのEC市場
中国のEC市場は、近年になってB2C(*1)が台頭してきているものの、C2C(*2)取引がベースとなっています。

そのため、ECでの買い物の際も、取引相手が「信用」のおける人物であるかどうかが購買行動の重要な指標となっています。
*1:企業と一般消費者の間の取引。ECにおける代表例はAmazon、楽天
*2:一般消費者と一般消費者の間の取引。ECにおける代表例はヤフオク、メルカリ
海外製品を中国国内で買うと割高
もちろん海外でしか買えない商品を購入したい際もソーシャルバイヤーの出番となりますが、中国国内で購入できる海外製品においても、ソーシャルバイヤーは活躍します。
海外製品の正規輸入品を中国国内で購入しようとすると、 関税 や 増値税 (≒日本での消費税)、 消費税 (≠日本の消費税、いわば「贅沢税」のようなもの)、そして商社のマージンが載せられ、非常に高額になります。
しかしながら、ソーシャルバイヤーを活用した代理購入の場合、個人輸入に該当するため、これらの諸税がかからなくなる、ないし安くなることにより、安価に海外製品を購入することができます。
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つまり、以下の3点
- EC市場環境がC2C(個人間取引)ベース
- 「信用」を重要視する習慣
- 正規輸入品が高額
といった背景によって、安く売ってくれる信用のおける個人=「ソーシャルバイヤー」が重宝されるようになったという経緯があります。
代理購入(ソーシャルバイヤー、代購、海淘)の市場規模は19兆円!
中国のEC市場の急速な拡大とともに、代理購入の市場規模も爆発的な成長を見せています。

米国の調査会社ニールセン・カンパニーの調査によれば、中国国内での代理購入の市場規模は、 2015年は日本円で19兆円 にのぼると発表されました。
代理購入での購入者数は2013年に 1800万人 だったのが2015年には 約倍の3560万人 、市場総額は 2160億人民元 から 363%増(約4.6倍)の1兆人民元 にまで成長しています。
代理購入(ソーシャルバイヤー、代購、海淘)が爆買い現象を呼び起こした
この続きから読める内容
- 代理購入(ソーシャルバイヤー、代購、海淘)の利用者層は子持ち夫婦
- まとめ:今後も日用品・化粧品分野で代理購入に注目
- 日本の魅力ある商品を在日外国人インフルエンサーとつなげるマッチングプラットフォーム「trial JAPAN」
- 【インバウンド情報まとめ 2026年2月後編】訪日中国人数6割減でも「インバウンド全体としては好調」、観光庁 / 1月の訪日外客数359.8万人、韓国が史上初の110万人超え ほか
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