【中国版Twitter】Weibo(微博/ウェイボー)活用のための基礎知識 ~利用シーンと公式アカウントの分類、広告のタイプをおさえる~

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こんにちは、クロスシー編集部です。

前回は現在7億ユーザーを有するWeiboについて、基本構造・SNSとしてのWeChatとの違い・2017年のユーザー構成の変化を紹介しました。WeChatと異なりリーチが広いことや、ユーザー構成においては性別・年齢・地域ともに偏りのない状態を実現しつつあり、引き続きインバウンド需要取り込みにおいて重要な地位を占めるSNSとなることが確認できました。

続く本編では、ユーザーがWeiboを利用する目的と、Weibo上で可能な具体的な露出の施策をご紹介します。

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Weiboの利用シーン ~多領域をカバーする投稿、情報収集がメイン~

引き続き新浪微博のデータセンターによる最新のユーザーデータ「2017微博用户发展报告」から、Weiboの利用シーンについて紹介します。

以下の図のように、ユーザーの関心領域は「芸能人」が最も多く、続いて「美人・イケメン」「車」「アニメ・漫画」、その次に「映画」「グルメ」「ファッション」「文学」「スポーツ」「メイク」「ゲーム」と続きます。また「フィットネス」「ゲーム」「株式市場の情報」「感動系」にもユーザーの需要があることがわかります。このことからは、Weiboのユーザーの関心領域をある一つの傾向でまとめることは難しく、趣味に通ずる多領域をカバーするSNSであることがわかります。

▲Weiboユーザーの関心領域をその大きさと一緒に表わしたもの

▲Weiboユーザーの関心領域をその大きさと一緒に表わしたもの

ユーザーのWeiboの利用用途(複数回答)は、ある調査によれば以下のようになっています。

  1. 最新のニュースをチェック 72.4%
  2. 興味のあるコンテンツをチェック 65.5%
  3. 興味のある情報の検索 59.7%

最も大きな利用目的は最新のニュースのチェックです。「中国版Twitter」と呼ばれるWeiboですが、報道機関に先んじて一般ユーザーから、また行政機関やタレント本人から情報があげられている点もTwitterと類似しています。こういった一次情報を確認するためにユーザーがWeiboを閲覧していることがわかります。

またタイムラインを眺め自分の関心のあるコンテンツをチェックしたり、検索機能を使って主体的に情報収集を行ったりすることもユーザーの主な利用目的です。WeChatではタイムラインにはリアルの友人の日常が流れることも多く、必ずしも自分の関心領域にカスタマイズされたタイムラインが出来上がるとは限りません。WeChatと比較して、Weiboのタイムラインはより自分の関心に合致した情報が流れてくる場となっており、ユーザーもそれを期待していることがこの結果からもわかります。

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Weibo公式アカウントは「青」「オレンジ」「金」のV 権威づけ、検索結果の上位表示、フォロワーとの関係保持に有効!

他のSNSプラットフォームと同じく、Weiboにも公式アカウントが存在します。公式アカウントを取得するためには、Weiboを運営するsina社の審査を通過する必要があります。

Weiboの公式アカウントはの目印は「V」のマークです。sina社の基準をクリアした証である「V」の認証マークはアカウントと情報の信頼性を高めます。また、検索結果に優先的に表示されるというメリットがあります。

認証にはアカウント運営者の身分により大まかに2種類に分けられ、「青色」と「オレンジ色」によって分類されています。青色は企業、オレンジ色は個人です。

▲オレンジ色の個人認証と青色の企業認証(Weibo公式サイトより)オレンジ色の認証はさらに「特定分野の専門家(インフルエンサー)」「自社媒体」「個人アカウント」に分類される

▲オレンジ色の個人認証と青色の企業認証(Weibo公式サイトより)オレンジ色の認証はさらに「特定分野の専門家(インフルエンサー)」「自社媒体」「個人アカウント」に分類される

「企業」「政府」「媒体」「公的機関」「学校」「公益団体」などは青色のVマークで認証されます。また「達人」と呼ばれるインフルエンサーや専門分野を持つ著名人、「自社メディア(中国語:自媒体)」や、自身の身分証明書を提出し審査を通ったアカウントは、オレンジ色のVマークが認証の印としてアカウントに冠せられます。

▲アイコンの右下にある「V」が認証の印(水色の囲み部分)。自社媒体の「naniVIDEO」の場合はオレンジ色

▲アイコンの右下にある「V」が認証の印(水色の囲み部分)。自社媒体の「naniVIDEO」の場合はオレンジ色

またオレンジ色の認証アカウントは、月間閲覧数が1,000万を超える1万フォロワー以上のアカウントは「赤字に金」のVマーク(金V)に昇級します。

▲現在Weiboで最も多くフォロワー数を有するシエ・ナーのアカウントはもちろん「金V」。フォロワー数は1億500万超(2018年7月29日現在)

▲現在Weiboで最も多くフォロワー数を有するシエ・ナーのアカウントはもちろん「金V」。フォロワー数は1億500万超(2018年7月29日現在)

認証アカウントには非認証アカウントにない機能が備わっています。たとえばWeiboの外部へのリンクが設定できます。また『フォロワーサービスプラットフォームが利用でき、より強固にフォロー・フォロワー関係を維持することができます。フォロワーに対し「専属会員」のステイタスを付与し会員限定で動画を公開することも可能で、Weibo上でサロンを開講することができます。

Weibo公式アカウントのプロモーション 広告配信とKOLによる情報拡散

さてこうした公式アカウントを開設することで、Weibo上でのプロモーションが可能となります。最後に、Weibo上で可能なプロモーションの形式について見ていきます。

基本的な利用方法

Weibo公式アカウントのトップページ(PC版)にはプロフィール、背景画像と固定のPR動画が設定できます。スマホ版は背景画像のほか、商品紹介・商品の特徴・豆知識のメニューを画面下部に設定できます。

投稿の際には、特別な機能を使わずとも利用できる「ハッシュタグ」を添付するのが基本です。検索流入を増加させたり、潜在顧客の目に留まる機会を増やしたりすることができます。また他のユーザーへ自分の投稿について通知を送る「メンション」の機能、他者の投稿をシェアする「転送」や、「コメント」を使ったコミュニケーションを活用してより多くの露出が可能です。

Weiboでのプロモーション(広告)

Weiboでは以下の3つのタイプの広告が出稿できます。

  1. インフィード広告
  2. リスティング広告
  3. ディスプレイ広告

インフィード広告はユーザーのWeiboタイムラインに広告コンテンツを配信する形式です。Weiboはユーザーの属性データを有しているため、性別・年齢・地域・趣味など狙った属性に向けて広告を配信します。コンテンツは動画・画像・アプリをテキストと組み合わせて構成します。タグによる設定、あるいはターゲット層が重複すると思われる他社アカウントフォロワーに配信することができます。つまり競合のフォロワーにも広告を表示させることが可能となります。

リスティング広告はユーザーがWeibo内の検索時に使用するキーワードに連動させ、検索結果ページの上部に広告を表示するものです。

ディスプレイ広告には、「おすすめ動画」と「起動時のポップアップ広告」の二種類です。前者はユーザーが能動的に視聴した動画の後の放映コンテンツを指します。後者はランディングページの設定もカスタマイズでき、モバイル端末のアプリ起動時のページジャックでは1日で1.5億人へのアプローチになるとの計算もあります。インフィード広告同様、セグメントしたターゲットに向けて配信が可能です。

Weiboでのプロモーション(KOL)

WeiboでのKOLによるプロモーションでは、以下のようなパターンがあります。

  1. KOL自身のアカウントで商品を紹介するケース(インフルエンサー広告)
  2. 公式アカウントが抽選でプレゼントを贈るキャンペーンを企画し、そのキャンペーンについてKOLが情報拡散するケース

「アカウントのフォロー」や「投稿のシェア」「自分の友人にメンションをつけて紹介する」を抽選への参加条件とすることで、コミュニケーションを促進します。ユーザーに喜ばれながら広告主も露出拡大、潜在顧客へのリーチが可能となるWin-Winの形式です。

まとめ ~Weibo基礎知識でインバウンド施策を読み解く! PDCAを回し訪日中国人へアプローチ~

以上、Weiboユーザーの関心領域やアクセスの動機づけ、アカウント運営のための基礎知識を紹介しました。ニュースチェックやオフシーンにおける趣味領域の情報収集といった利用シーンが見えてきたのではないでしょうか。Weiboにはユーザーに対するさまざまなアプローチの形式があります。こういった基礎知識をもとに事例に学び、実際に施策を打ちPDCAを回すことが、Weiboを使った訪日中国人へのメッセージ発信を成功に導いてくれるでしょう。

参考:http://verified.weibo.com/verify

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株式会社クロスシー編集部。中国語圏向けに日本情報の提供をするインターネットメディア運営・レップ事業を展開すると共に、訪日観光客向けのマーケティング・ソリューションを提供しています。日本の観光立国を実現すべく、メインターゲットとなる中華圏への観光情報、サービス、商品について、日中間の情報格差を埋め、観光客にとって最高の日本体験の提供を目指しています。

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