今最も日本で「アツイ」実業家の一人といえば、株式会社ZOZOの前澤友作氏ではないでしょうか。ファッション通販サイトのZOZOTOWNのサービスだけでなく、自身の美術品のコレクションや資産の多さなど、話題に事欠きません。
Twitterのフォロワー数は45万人を超えていますが、実は先日中国のSNS、Weiboもスタートしました。Weiboは開設から約1か月の2018年10月現在、フォロワーは4.9万人まで増えています。中国での前澤社長の評判、そして短時間にファンを獲得した理由について探りました。
関連記事
Weibo(微博・ウェイボー)に登録する方法と公式アカウント
Weibo「見るだけ」でも利用可能
Weiboを安全に利用する方法
Weibo公式アカウント開設や認証にかかる費用は?
インバウンド対策サービスを探している方必見!無料で資料DLできる「訪日コム」を見てみる
「日本人らしくない」前澤社長は注目の要素満載 型破りの取り組みに評価高くも、実はZOZOは「中国撤退組」
前澤社長といえば、今月17日、民間人として初めて「月に行く」として日本はもちろん世界中の注目を集めました。中国のネット上でも大きく話題となっています。複数のメディアで、前澤氏について「日本の富豪」「しかし親が資産家だったというわけではない」「自分の実力だけで富を築き上げた」といった情報が伝えられています。
ある記事では実際に接触した前澤社長について「まったく日本人らしくない、日本人によくみられる建前上の卑下がない。自分の売込みがすごい。こんな日本人はなかなか見つからない」と表現します。前澤社長は、これまでの中国人が抱く典型的日本人のイメージをうちやぶる存在であることがわかります。
また、複数の記事が、前澤社長の人柄だけでなく、ZOZOTOWNがこれまで打ち出してきた数々の型破りな取り組みを紹介しています。人物の魅力だけでなく、ビジネスモデルの革新性も中国の人々に認知、評価されているようです。
このように「日本における成功」を称賛されるZOZOTOWNですが、実は2011年10月末に一度中国に進出、その後1年半足らずでの撤退を余儀なくされています。
当時の中国版ZOZOTOWNで取り扱う商品は、中国現地のEC「Tmall(中国名:天猫)」で売られている商品よりも値段がずっと高くなっていました。その価格差を「自社の利益のため」ととらえられ、ユーザーの獲得に失敗したのがその理由とされています。
こういったいきさつを踏まえてか、今回前澤社長がこのように多数の中国メディアでの露出に成功していることについて「2回目の進出はまだだが、宣伝においてはすでに成功している」と結論づける意見も見られました。
前澤社長のフォロワーはなぜ増えた?! タイミング×中国人の好きなイーロン・マスクで話題性は120点満点
前澤社長のWeiboアカウントは「認証アカウント」。中国では勝手に著名な人物の名前や組織名を名乗るアカウントも散見されるため、運営者のsinaが本人確認をしてから「V」マークをつける設定があり、これがなければ本物としてユーザーから信頼されることはありません。
実はこのWeiboの運営の担当者に関わる求人は、Twitterを通じて、8月末に告知が出されていました。詳細はnoteに誘導する形ですが、「SNS運営のスキルの高い人物はSNSの中にいる」という仮説を立てて動いているのかもしれません。

Twitter:前澤友作氏の投稿(https://twitter.com/yousuck2020/status/1033293830731194368)
注目すべきはそれぞれのアクションのタイミングです。8月末にTwitter上で求人を掲出し、9月にWeiboアカウントを開設、そしてその後「月への旅行」をリリースしています。月周回旅行のニュースによりアカウントのフォロワーが一気に拡大することを見込み、SNSのアカウント開設をすすめたことがみてとれます。
月周回旅行は直接的には中国には関係しませんが、民間月旅行という初の計画というだけで話題騒然なのは容易に想像がつきます。加えて、この旅行を提供するのがイーロン・マスクのSpaceXだというのですから、中国で注目を集めないわけがありません。
現在EVが普及し始めている中国において、テスラの知名度や話題性は非常に高くなっています。加えて、起業家を尊敬し自らも実力で事業を起こすことをよしとする価値観が広く共有されている中国では、他の人がやらないことに挑戦するイーロン・マスクの生き様に心からのファンとなる人も少なくないようです。
マスクのWeiboには「あなたの精神を敬服しています。人類の幸福に貢献していて素晴らしい」や、「現代のコロンブス!」といった賞賛のコメントが見られます。
前澤氏のフォロワーは結局多いの少ないの? まずは目指せ豊田社長!
マスクのアカウントは1年半ほど更新されていませんが、それでも2018年10月現在118万のフォロワーを保持しています。前澤氏のアカウントは1か月で5万フォロワーに迫る勢いはあるものの、まだまだ伸び城があることを感じさせます。
Weiboでは、日本人実業家のカテゴリで言えば圧倒的人気の稲盛和夫氏が1210万人フォロワー、トヨタ自動車の豊田章男氏が11万人のフォロワーを有しています。前澤社長がまず目指すべきは豊田社長かもしれません。
実業家以外では中国での著名日本人として、人気アニメ名探偵コナンの主題歌を多く歌う倉木麻衣さんが300万、長年活動しているセクシー女優蒼井そらさんが1896万のフォロワーを有しています。
前澤氏は前述のSNS担当者の募集において、まずは100万フォロワーを目指すことを公言しています。実業家とはいえ、何かとメディア映えする話題を次々に公開する前澤氏であれば、今後の展開次第ではこういった次のレベルに到達することも可能かもしれません。
まとめ ~目標は高く!手段は二の次。中国の定番スタイルをおさえてファンも拡大
「大きな目標を掲げてから、実現の手段を考える」-今回、SpaceXが公開した月周回旅行は、こう表現される中国人の物事の進め方とぴったり当てはまり、中国人ビジネスマンにとっても非常に親和性の高い話題だったのではないでしょうか。
実際、SpaceX は2017年2月にも月旅行の構想を発表、2018年末に2名の乗客を搭乗させる計画でしたが、その実現時期は延期されています。前澤社長の旅行がスケジュール通りに遂行されるか、あるいは実現するのか、日本人的な感覚では不明瞭にとらえられることもありそうですが、中国人にとっては計画の変更もまた「平常運航」であり、日本人ほどの失望を抱かないことが予想されます。
こう考えてみると、構想とリリースされた実際の製品で落差のあった「ZOZOスーツ」もまた、前澤社長と中国の親和性の高さを感じさせるエピソードのように感じられます。中国の「70後」(70年代生まれ)の人物の一人には、中国2大ECの一つ「京東商城」のCEOリチャード・リウ氏がいます。同年代、そして日本のEC界をけん引する前澤社長が、中国のSNSをきっかけに同国にその名をはせていくのか、期待が高まります。
インバウンド最大の中国市場は「旅マエ」にアプローチするのが重要!おすすめのインバウンド対策を資料で詳しくみてみる
「中国向けインフルエンサープロモーション」を資料で詳しくみてみる
「Wechatを活用したプロモーション」を資料で詳しくみてみる
「Weiboを活用したプロモーション」を資料で詳しくみてみる
<参考>
【6/24開催】集客の両輪を加速させる!新規とリピーターで“人が集まる”仕組みづくり
競合店舗がひしめく中で、お客様に選ばれ続けるためには「単発的な集客施策だけでは不十分」と感じられている店舗事業者の方も多いのではないでしょうか?
集客力を最大化するには、「新規顧客の獲得」と「再来店の促進」この2つの視点を両立することが必要不可欠です。
本セミナーでは、店舗ビジネス向けメディア「口コミラボ」を運営する株式会社movと、セミカスタム型アプリパッケージ「App Publisher」を提供するエンバーポイント株式会社が共催し、
・新しいお客様を呼び込むための口コミ活用術
・お客様にリピートしてもらうためのアプリを活用したCRM戦略
について、それぞれ解説いたします。
新規集客・リピーター獲得に課題を感じている方は、ぜひご視聴ください!
<本セミナーのポイント>
- 新しいお客様を呼び込むための口コミの収集、活用方法が学べる!
- アプリを活用したリピーターを獲得するためのCRM戦略が学べる!
- 各企業の実例から”明日から使えるテクニック”が学べる!
詳しくはこちらをご覧ください。
→集客の両輪を加速させる!新規とリピーターで“人が集まる”仕組みづくり【6/24開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
→「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる
【インバウンド情報まとめ 2025年5月後編】2025年の訪日客数「4,500万人」へ、観光庁長官の見解は? ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に5月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→2025年の訪日客数「4,500万人」へ、観光庁長官の見解は? / 2025年訪米旅行者支出「125億ドルの損失」予想 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年5月後編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!