Weiboで人気な日本人アカウントは?2018年に山下智久や木村拓哉も開始・Weiboのもつ影響力とは

公開日:2020年06月23日

中国では、日本で多くの人が利用しているTwitterやLINEといったSNSが利用できません。

これは、政府が自分たちの体制にとって有害となると判断した情報に対して国民がアクセスできないよう制限をしたり、個人情報の監視をしたりするグレートファイヤーウォール(金盾)と呼ばれるインターネット規制があるためです。

その代わりに中国では独自ソーシャルメディアが発展しており、その代表的な存在がWeibo微博/ウェイボー)です。今回はWeiboで人気の日本人アカウントの分析を通じて、Weiboの持つ影響力について詳しく紹介します。

Weiboとは

Weiboは、2009年に利用を開始した中国最大のソーシャルサービス(SNS)の総称です。

中国語では「微(ミニ)博(ブログ)」と表記し、日本や諸外国同様にスマートフォンの普及と共に発展し、今や多くの中国人にとって欠かせないツールとなっています。

中国最大のSNS「Weibo」

Weiboはフォローの有無に関わりなく誰でも投稿が閲覧可能な点、写真や動画も投稿できる点、ハッシュタグが利用できる点などがTwitterの機能と共通しているため、よく「中国版Twitter」と称されますが、Twitterと比較した場合、コンテンツは1万文字まで文字を入力でき、画像付きで比較的長文の投稿が目立ちます。

2019年にWeibo公式サイトが発表した数字によると、月平均のユーザー数は4.65億人となっています。中国本土のみならず、香港や台湾、そして中国語圏以外のアジアや欧米諸国でも活用されており、公式サイトの情報アカウントを保有している人は全世界で8億人以上になると推定されています。

Weiboには、運営企業の違いによりいくつかの種類があり、代表的なものに「新浪(Sina)微博」や「騰訊(Tencent)微博」があります。

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日本人も続々とWeiboアカウントを開設

Weiboのアカウントには、一般・企業公式・個人認証公式の3つの種類があります。この中で個人認証公式とは、有名人や著名人だけが取得可能な個人アカウントで、取得するとアカウント名の横に黄色の「V」マークが表示され、現在日本の芸能人も続々とアカウントを取得しています。

「ASIA PACIFIC TRAVEL TRENDS 2017」(Expedia Media Solutionsまとめ)によると、中国では旅行前の情報収集の段階で行先の決定に影響するのが、ネット上での家族や友だちの投稿が50%、ソーシャルメディアが38%と、ネットを含めた口コミ情報を重視する傾向が顕著です。

そのため、中国からのインバウンド集客を図る日本の各自治体もWeiboを積極的に活用しており、2019年3月時点で42都道府県がアカウントを取得しています。

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Weiboで人気な日本人は?

現在Weiboのアカウントを取得している主な日本の芸能人には、山下智久、木村拓哉、山﨑賢人、菅田将暉、竹内涼真、EXILE、AKB48、きゃりーぱみゅぱみゅ、福山雅治(敬称略)などがいます。

その中でも、現在特に影響力の強い3人の例を紹介します。

山下智久さん

山下智久さんは、日本の芸能界でもいち早くWeiboに進出した芸能人の1人で、2018年6月にアカウントを開設しています。

山下智久さんのこのアカウントは、実は日本のSNSを含め、当時ジャニーズ事務所史上初めての個人SNSアカウントでした。そのため反響も凄まじく、最初の投稿からわずか1日でフォロワー数が21万人を超え、5万以上の「赞(いいね)」をもらい、コメント数も1万件を突破しました。

その結果日本の芸能界のみならず、Weibo上のアジア芸能人ランキングでも1位となりました。

この反響の影響もあってか、アカウント開設後には中国からの出演依頼など問い合わせが殺到し、日本の各芸能事務所がWeiboに進出するきっかけとなりました。

木村拓哉さん

山下智久さんに続き、2018年12月にWeiboデビューを果たしたのが木村拓哉さんです。そもそも日本のみならずアジア圏で絶大な人気を誇っていた木村拓哉さんの場合、流暢な中国語であいさつする動画を投稿したこともあり、登録1日足らずで29万フォロワーを獲得して大きな反響を呼びました。

その後も頻繁に中国語で投稿を続けており、1回の投稿に対して3~4万もの「いいね」が付き、コメントも3,000件前後寄せられる人気ぶりです。

日本国内ではジャニーズ事務所所属タレントは特にWeb上の肖像権管理に厳しく、なかなか素顔を垣間見える機会がありません。しかしWeiboには貴重なオフショットが投稿されることから、閲覧目的で日本国内のファンがWeiboにアカウントを開設するケースも目立ちます。

米津玄師さん

米津玄師さんはメジャーデビューから5年目にして「Lemon」のヒットで紅白歌合戦にも出場し、一躍人気アーティストとなりました。日本でもほとんどメディアに登場せずその素顔を垣間見る機会はありませんが、実は2019年3月に上海公演をするにあたり2018年12月にWeiboにアカウントを開設しました。

アカウント開設後しばらく投稿がなかったにもかかわらず、開設後わずか2日足らずでフォロワーは22万を突破し、「#米津玄师开微博#(米津玄師が微博を開設)」というタグの閲覧は8,300万を超えました。

2020年5月現在、フォロワー数はすでに48万人を突破しています。今後はこのように、中国公演に先駆けて宣伝や情報提供のためにWeiboを開設する芸能人も増えていくことが予想されます。

日本人がWeiboアカウントを開設する理由

これまで述べてきたように、現在日本の芸能人や企業、自治体はWeiboの開設に非常に積極的です。

そこで著名人を中心に、Weiboアカウントを積極的に開設する背景について分析します。

市場の大きさ

個人や企業が中国進出に積極的になる最大の理由は、やはりその市場規模の大きさです。2019年のWeiboの月平均のユーザー数は4.65億人と前述しましたが、Social Media Labがまとめた2020年4月段階の日本国内のTwitterの月間アクティブアカウント数は4,500万人であることからもその差は歴然です。

K-POPやドラマといった韓流コンテンツが日本に先駆けて世界市場に乗り出した背景には、韓国は人口が約5,000万人であり、国内市場だけでは売り上げを伸ばすことに限界があったことが指摘されています。

少子高齢化の時代を迎え、先細りの日本の市場だけでは近い将来同様の事態になることが予測できます。大きな市場を誇る中国に進出して成功の足掛かりをつかむためには、Weibo等を通じて中国国内向けに情報発信し、ファンの獲得や交流を図ることが今や不可欠となっています。

日本ドラマの配信が盛んになったため

日本同様、中国でもインターネットの動画配信サイトが急速に拡大しています。

中国の動画配信サイト「愛奇藝」の有料ユーザー数は、2015年の500万人から2018年9月には8,070万人にまで増加しているほか、他の動画配信サイトにおいても「テンセント」が8,200万人、「優酷(Youku)」においては1日当たりの有料ユーザー数が4半期連続で前年同期に比べ倍増しています。

こうした動きに日本の地上波放送局も着目しており、フジテレビは2018年7月に優酷と業務提携を開始しています。ドラマなどが配信されれば、そこに出演している俳優やタレントにも注目が集まります。

ドラマで集めた関心をビジネスに結びつけるためには、Weiboのような中国国内向けのSNSの活用が求められることも、日本人のタレントがWeiboにアカウントを開設する動機の1つになっていると考えられます。

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Weiboのもつ中国人への影響力の大きさ

中国は日本に比べ、政府の情報統制が厳しい国家として知られています。その分SNSが登場する以前から口コミ文化が発達しており、現在はそこにSNSが加わって日本と同様SNSから発信される情報が今や世論形成の一翼を担っています。

それだけに、中国市場への進出や中国人観光客などの誘致を狙う場合、もはやWeiboを始めとした中国国内向けのSNSの影響力は無視できません

SNSの強みは、1つの投稿がリツイート(Weiboにおける転発)でどんどん拡散していくことにあります。しかしそれだけに、投稿内容がマイナスに受け取られてしまった場合、悪影響もまた急速に広まってしまうことになります。

Weiboを始める際には中国におけるSNSのあり方や中国文化などをじっくりと検討し、その影響力の大きさを十分に理解した上で取り組む姿勢が求められます。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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