ドイツのSNS利用状況 | インターネット利用動向・訪日層と重なるFacebookユーザー・SNS集客事例2件を解説

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訪日外国人の数が年々増加している現在、ビジネスモデルを考える上で、訪日外国人をターゲットに据えたプロモーションを行うことは非常に重要です。

訪日外国人のなかでも特に欧米豪からの訪日外国人は、自国から遠いということもあり長く滞在する傾向があります。長く滞在するということはそれだけ消費額も大きくなるということです。そのため、欧米豪からの訪日外国人をターゲットとしてプロモーションすることは効果的です。

欧米豪のなかでも特に旅行好きな国民性で知られているのがドイツです。2019年に発表されたUNWTO国連世界観光機関)のデータによれば、ドイツの1年間のアウトバウンド(国外旅行)消費は、中国・アメリカに続き世界第3位だということです。

人口も8,300万人ほどと中国やアメリカには全く及びません。しかしながら、2016年のデータではありますが、1年の出国者は人口を大きく上回る9,100万人だったということです。

2018年の訪日ドイツ人は21.5万人といまだ多くありませんが、そのアウトバウンド数を見ると、今後注目していくべき市場であることは間違いないでしょう。

この記事では、ドイツのインターネットの利用状況、人気のSNSランキングを基に、ソーシャルメディアを利用した訪日外国人向けマーケティングの成功事例を紹介していきます。

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ドイツのインターネット事情・利用状況

訪日外国人観光客を集客する上で、インターネットやSNSを有効活用することは非常に重要です。また、インターネットやSNSを利用した集客について考える上では、彼らが母国でどのようにインターネットを利用しているのかが鍵となります。

そこで、まずはじめにドイツにおけるインターネット事情や利用状況について紹介します。

ドイツ人の96%がインターネットを利用

▲[ドイツのインターネット利用状況]:Digital 2019より引用
▲[ドイツのインターネット利用状況]:Digital 2019より引用

上記は「Digital 2019」によって発表された、ドイツのインターネット利用状況を可視化したデータです。

上記データによれば、インターネット利用者数は国民全体の96%にあたる約7913万人で、この数字は日本におけるインターネット利用者の割合である94%と非常に近いです。

インターネットを活用した訪日ドイツ人向けマーケティングは、日本人の集客を目的とした場合と同様に有効であるという仮説が考えられます。

ドイツ人のうち、ソーシャルメディアのアクティブなユーザーは人口の46%です。先進国17ヶ国におけるソーシャルメディアの利用率の平均は87%であり、ドイツにおけるそれは決して高くありません

ドイツ人向けにSNSを利用したプロモーションを行う際には、特に利用率の高いプラットフォームにターゲットを絞って施策を打ち出していくことが必要でしょう。 

ドイツで人気のSNSランキング

訪日外国人の年齢層は20代~30代がもっとも多く、これはSNSをよく利用する層とちょうど重なります。SNSを活用した訪日プロモーションは、集客効果が望めると言えるでしょう。

ドイツではどのようなSNSが人気を集めているのでしょうか。ここでは、ドイツで利用率の高いSNSについて「Digital 2019」の報告に基づいてランキング形式で紹介していきます。 

1. Youtube

▲[ドイツで人気のSNSランキング]:Digital 2019より引用
▲[ドイツで人気のSNSランキング]:Digital 2019より引用

ドイツで最も利用されているソーシャルネットワーキングサービス(SNS)はYoutubeで76%でした。

Youtubeは動画の公開だけでなく、動画コンテンツに対しコメントを残したり、気に入ったユーザーのアカウントをフォローすることができ、情報収集やコンテンツの鑑賞に利用されていると考えられます。

動画コンテンツは短い時間でも大量の情報を伝えることができるため、また直感的な理解ができるため、ユーザーに好まれています。動画コンテンツは様々なインターネットプラットフォームで採用され、その利用者は特定の国や地域にとどまらず世界的に広がっています。

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2. Facebook

ドイツでYoutubeの次に多く利用されているSNSは、Facebookです。

statistaによると、Facebookは2018年下半期時点で、世界最多23億人の利用者を誇るSNSであり、ドイツのインターネットユーザーの63%が利用しています。

また参考までに、FacebookのメッセンジャーアプリであるFB Messengerの利用状況はFacebook利用者の約半数にあたる37%です。FB MessengerはWhatsAppと同様にメッセンジャーとして利用している利用者が多いため、マーケティングにはFacebookを利用するほうがよいでしょう。

3. Instagram

ドイツでFacebookの次に利用されているSNSは、Instagramです。ドイツのインターネットユーザーの33%の人がInstagramを利用しています。

Instagramは日本でも若年層を中心に人気がありますが、ドイツでもその傾向は同じようです。また、ドイツのInstagramユーザーは男女半々で、どちらかの性別に偏っているということはないようです。

事例:Facebookを活用したプロモーション・集客

先述の通り、訪日外国人をターゲットにしたプロモーションでは、SNSを効果的に利用してマーケティングを行う必要があります。

また、業界や業種にかかわらず、既に多くの企業がSNSを利用したプロモーションを行っています。

ここでは、ドイツでも利用者の多いFacebookを利用したプロモーション・集客について事例を取り上げて紹介していきます。 

1. KAWAII MONSTER CAFE

まずはじめに紹介するのは、原宿にあるKAWAII MONSTER CAFEです。

KAWAII MONSTER CAFEは、一目でコンセプトである「カワイイ文化」がわかる、奇抜な色使いやフォントによって、お店のイメージを伝わりやすくしています。

また、投稿には英語の翻訳をつけているため、訪日外国人にも投稿の内容が理解できるようになっています。

さらにメニューやお店の様子を写真で配信することで、訪れたことのない人にも店で提供される料理や、お店の雰囲気がわかるようなプロモーションを行なっています。 

2. NinjaAkasaka

NinjaAkasakaは、赤坂見附にあるエンターテインメントレストランで、刀や鶴など、日本的なモチーフを模した料理で、訪日外国人の間で人気を博しています。

Facebookを利用したプロモーションもNinjaAkasakaの人気の理由であり、日本らしさを感じられる料理の投稿キャプションの多くが英語であることが要因として挙げられます。 

訪日外国人に対するプロモーションを行う上では、上記に挙げた実例のように、SNS上でのターゲット層を訪日外国人に絞ることでイメージ戦略をはかることが重要です。 

ドイツのSNSを利用して効果的なマーケティングを

今回の記事では、ドイツにおけるインターネット事情、ソーシャルメディアの利用状況、人気のSNSから、実例を基にしたプロモーション事例を紹介しました。 

先進諸国を筆頭に、世界的にインターネットが生活の一部となり、SNSの過渡期である現在、企業や店舗の集客、プロモーションにおいてもソーシャルメディアは絶大な効果を発揮します。

特に訪日外国人向けのプロモーションでは、ターゲット層の利用者数が多いSNSを利用して、成功事例を参考に効果的なマーケティングを行うことを心がけましょう。 

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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