様々なインバウンドランキング | 訪日外客数&消費額&訪れる都市ランキング・わかること3点・講じるべき対策3つとは?

公開日:2019年09月24日

インバウンド対応を行っていく中でとても大切なことの一つが、きちんとデータを集めることです。

中でもどの地域からの観光客なのかという数を把握しておくことがポイントとなります。

今回は、様々な統計の数字とランキングを紹介します。


観光客数に関係した様々なランキング

都心部では、定番観光スポットに行くと、外国人の姿を見ることが多くなりました。

日本を訪れる観光客が増えてきていることは感覚だけでなく事実です。観光庁も2020年には訪日観光客4,000万人を目指す、という目標を掲げています。

訪日外国人はどの国から来る人が多いのか、また日本のどこを訪れ、何にお金を使ってくれているのかについてそれぞれ見ていきましょう。

1. 訪日外客数の地域別ランキング

訪日外客数が約3,119万人となった2018年、訪日観光客数の地域別ランキングは以下の通りです。

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順位 人数

1位

アジア

26,757,917人

2位 北アメリカ

1,939,719人

3位 ヨーロッパ

1,720,064人

4位 オセアニア

630,527人

5位 南アメリカ

104,804人

6位 アフリカ

38,151人

7位 その他

674人

中国を中心としたアジアが1番多いことがわかります。

2. 国別の消費額ランキング(中国・アメリカ)

2017年の費目別1人当たりの旅行消費額について、アジア地域を代表して中国、北アメリカを代表してアメリカのデータを見ていきます。

  • 中国

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費目 費用 比率
買い物代

¥112,104

49.85%

宿泊料金

¥47,854

21.28%

飲食費

¥39,984

17.78%

交通費

¥16,834

7.48%

娯楽サービス費

¥7,998

3.56%
  • アメリカ
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費目  費用 比率

宿泊料金

¥82,286

42.96%

飲食費

¥50,630

26.43%

交通費

 ¥ 27,318

14.26%
買い物代

¥23,406

12.22%

娯楽サービス費

¥7,865

4.1%

2つのデータからは、国によって消費額の費目別の割合が大きく異なることがわかります。中国は消費額の半分以上を買い物代にあてていることがわかります。

一方アメリカでは、平均約76,000円を宿泊費にあてており、これは一人当たりの旅行消費額全体の約42%に相当します。反対に、買い物代は約28,000円で、全体のたった12%です。

インバウンド市場でターゲットとする国、地域ではどのような項目に予算を割いているのかについての理解が、インバウンド集客のための施策を立てる際には役に立つでしょう。

3. 訪日旅行の際に訪れる都市ランキング

次に訪日外国人が、訪日旅行の際に訪れる都市を紹介します。

出典:観光庁 訪日外国人消費動向調査「2018年年間値の推計」※確報値

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順位 都道府県 比率
1位 東京都

45.6182%

2位

大阪府

36.6257%

3位

千葉県

35.6482%

4位

京都府

25.7666%

5位

福岡県

10.3762%

6位 奈良県

8.9475%

7位 北海道

7.861%

8位

愛知県

7.8444%

9位

神奈川県

7.5163%

10位

沖縄県

6.7658%

東京、大阪、京都といった一大観光地が上位にランクインしています。

千葉県は成田空港があるため、数字が大きくなっていると考えられます。4位の京都府は25.9%の訪日外国人が訪れていますが、5位の福岡では9.8%とかなり小さくなります。

以下のページで詳しく解説しています。

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ランキングの読み解き方、わかること3点

LCC飛行機の普及によって日本への訪日旅客数が増えたことは、ニュースでもよく取り上げられています。LCC路線でもアジアの目的地をつなぐものが多く、その影響もありアジアからの観光客は目立って多くなっています。

注目すべきは、先に紹介したように国籍によってお金の使い方が違うという点です。国民性や経済成長といった要素が、観光で重要視するポイントに影響を与えています。

中国での買い物消費の大きさの理由、また日本の観光スポットの人気の理由について説明します。

1. 国籍によってお金を落とすところが違う

今回はアメリカと中国のデータのみの比較ですが、それぞれお金を掛けるところが違います

中国の爆買い熱は、流行語となった2015年に比べるとややクールダウンのきらいがありますが、依然として日本商品の人気は絶えず、買い物にお金を使う中国人は多いようです。

日本で販売されている製品に対する需要は変わらずあり、自国で販売し利益を狙ういわゆる転売屋たちの購入も訪日中国人の買い物代を押し上げていると考えられます。

アメリカの場合は旅行消費支出のうち宿泊費が高くなっています。滞在中の宿泊先での時間を大切にしているという仮説が立てられるでしょう。

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ソーシャルバイヤーとは|代理購入・市場規模・中国市場へのアプローチとして必要な4つの理由を解説

「越境EC」という言葉が使われ始めて少し経ちますが、中国市場に参入して成功している企業はまだまだ多くはありません。中国越境ECのキーとなるのは、「ソーシャルバイヤー」という存在です。中国越境EC市場におけるソーシャルバイヤーとは、中国国内にいる消費者が必要としている海外の商品を代理で購入し、販売するいわゆる「転売屋」です。ソーシャルバイヤーによるこうした行為は購入代行とも呼ばれています。ソーシャルバイヤーは、中国国内の消費者が欲しがる商品を日本で安く仕入れて自国で高く売り、その差額で商売を...

2. 定番の観光スポットが人気、空港も影響

日本の観光スポットとして定番である東京・大阪・京都・千葉辺りは、どの国籍の訪日外国人観光客からも人気があり訪れる人が多いようです。

千葉や大阪にはテーマパークがあり、東京・大阪・千葉には国際空港があることも訪問率の高さを説明してくれそうです。関西国際空港のある大阪では、特に買い物をする中国人客が多くなっています。

京都は歴史的建造物が多く、日本の文化を感じられる場所として世界中の旅行者にも知名度の高い場所です。現在の京都は、驚くほど訪日外国人が多くなっています。

2019年訪日外国人客の動向予測|コト消費・課題・とるべき対策3つ・2020年の見通し

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3. アジアからの旅行客が急増中

西欧諸国などと比べ比較的日本と近いアジアはLCC飛行機が普及しており、安い料金で飛行機を利用できるためアジアからの便が多く、訪日旅客数でも1位となっています。

今までのトレンドであった中国人や台湾人、韓国人などに加え、ベトナムなどの東南アジアからの観光客が増えていることも数字が増える後押しをしているようです。

とりわけ、ベトナムからの訪日外客数の伸び率が前年比26%増となりました。全体数で言えば中国や韓国といった東アジアより少ないものの、ASEAN諸国からの訪日観光客の動向は重要性を増していくと考えられます。

訪日外国人の増加にいかに対応すべきか?

観光庁は、2020年には4000万人の訪日外国人観光客の来日を目指し訪日外国人旅行者が観光を満喫できるような環境整備に力を入れ始めました。

来年の東京オリンピックの開催もあり、今後も更なる訪日外国人観光客の増加の可能性を考慮し、できることからしていなければなりません。そのために必要な3つの対応とはどんなことでしょう。

1. 多言語対応

来年開催される東京オリンピックの影響も加わり、訪日外国人は今後も増え続けるでしょう。

それに伴って強化していかなければならないのが多言語対応です。観光で訪日した外国人で、日本語が流暢に話せる人は珍しく、全くわからない人の方が多いというのが現状です。

モノ消費が収まりつつあるこれからは、サービスやアクティビティなどのコトに注目が集まる時代です。そのため、英語や中国語を使ったコミュニケーションやサービスが大切になり、多言語を話せるスタッフの常駐といった、以前よりも高度な多言語化が必要になるでしょう。

インバウンドのための多言語対応とは|英語と中国語が重要・店頭・ウェブサイト・翻訳機器・オンラインツールほか

接客の伴うサービス業において、インバウンド対策として最も必要とされているのが多言語対応です。しかし、語学は短期間で習得できるものではなく、多言語を操れるスタッフを雇うにも、時間と労力がかかってしまいます。日本には様々な国から訪日外国人がやってきますが、メインとなる言語は英語と中国語です。この2ヶ国語に対応できれば、かなり多くの訪日外国人とコミュニケーションできるようになるでしょう。オリンピックが開催される2020年に間に合うよう、何とか外国人への対応を改善していきたい業種は多々あるかと思い...

2. 海外からの予約対応

日本は海に囲まれていて、どの国から来るにもある程度時間がかかります。「移動時間をかけて日本に行くのだから、短い時間で多くの経験をしたい」と考える訪日外国人は少なくありません。

そういったニーズがあるため、日本に来る前に事前に宿泊先や利用するサービスを予約できればアクセスが集中するでしょう。しかし現状は、ホームページや予約画面を多言語化できていない宿泊施設も少なくないです。

東京オリンピックの開催も間近で、海外からの予約にさらに対応していく必要性があります

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3. 越境EC対応

インバウンド担当者が今後注目していくべきは、特に中国での越境EC展開でしょう。越境ECはネット通販のうち、海外製品を扱うものを指し、日本製品はじめとする海外製品への関心が高い中国では成長市場となっています。

特定の国の商品に特化したサービスを強みにするサイトもあり、その国のファンとして製品を購入するといった消費者行動が考えられます。

また最近の中国EC市場では、「共同購入」に特化したECである拼多多(Pinduoduo/ピンドゥオドゥオ)の普及拡大や、短時間の動画とEC機能を組み合わせた「ショートムービーコマース」といったジャンルの確立など、新たな動きも見られていまます。

下記の記事で詳しく解説しています。

【2019年最新/保存版】中国EC人気サイトランキング5選

日本の日常でもECの利用が増えてきています。海外でも同様の傾向があり、インバウンド市場でも自社商品の購買チャネルとしてECの利用価値はますます高まっています。海外のECサイトを正しく利用することは、市場を広げ、売り上げを上げていくために重要になってくると考えられます。この記事では訪日旅行に関連した市場の中でもひときわ大きな存在感を持つ「中国」のECサイトについて解説します。目次越境ECとは?「旅アト」との関係は?そもそもECとは?越境ECとは?そのメリットは?越境ECと深い関係にある「旅ア...

増加する観光客数に対応できる様に対策を

訪日外国人による消費は、今や日本経済にとって欠かすことのできない一大市場です。

国籍によって日本での滞在目的が違うものの、人気の観光地にたくさんの観光客が訪れています。アジアからの訪日外国人は特に多く、近年ではベトナムから来日する観光客も増えてきています。このような観光客の増加に伴い、観光客に快適に過ごしてもらえるような対策として、特に多言語対応、海外からの予約対応、越境EC対応がポイントになってくるでしょう。

これからも増え続けると考えられる観光客について、その行動傾向などをデータから分析し、適切な対策を講じていくべきでしょう。


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客のインバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!