福島県が「ホンモノ志向」欧米豪訪日客を集客できる理由:会津若松の「食」を活用した地域活性化の事例

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福島県会津若松市は、年間の訪日外国人宿泊者数が2015年の5倍の年間約1.8万人を記録するなど、注目が高まっているエリアです。

東京を起点に福島・茨城・栃木の3県を結ぶ「ダイヤモンドルート」のプロモーション動画は、2019年2月1日からたった3週間で2,300万回以上再生されています。

今回は、会津若松市における「食」を通じたインバウンド対策について紹介します。

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会津若松のインバウンド誘客現状とSAVOR JAPANの取り組み

年間約300万人の観光客が訪れる会津若松市では、地域ならではの魅力「食」をコンテンツとしたインバウンド事業に取り組んでおり、観光×農業をうまく掛け合わせた官民、農商工連携の好事例とされています。

訪日外国人観光客の間で日本食への関心が拡大していることもあり、農水省主催の「農泊食文化海外発信事業」に応募しSAVOR JAPANに認定されました。

会津の伝統料理と会津清酒を味わい、武家文化が感じられるインバウンド向けの複数の周遊ルートを提供しています。

会津では3世紀後半より、肥沃な会津の土地と豊富な水で発展した稲作文化をはじめとする独自の文化が育まれました。会津の伝統食は北前船と深い関係があり、九州や北海道からの海産物が会津の食文化の多様化に影響したといった歴史もあります。

会津若松市のSAVOR JAPANとしての活動は、地域の食のストーリーを地元の人々を通じて紹介できる取り組みとして、特に「ホンモノ志向」が強い欧米豪からのインバウンド客のニーズを満たすコンテンツと言えるでしょう。

会津若松市における食をきっかけとした取り組み事例

会津若松市のSAVOR JAPANとしての活動は、農業関係者や飲食店関係者など、より幅広い分野との新たな関係性作りや連携を図っています。

SAVOR JAPANの活動の1つとして、世界に通用する地域の食資源を再発見するために、専門家を派遣する事業が挙げられます。会津若松市の湊町区には旅行会社の社員が訪れ、インバウンド市場で高い評価を受けている冬の雪下野菜の収穫体験や廃校を活用した「地元の食」への可能性が提起される機会となりました。

会津若松市内における経済波及効果を高めるために、ナイトタイムエコノミー事業にも取り組んでいます。鶴ヶ城の夜間開城やイベント協力、宿泊者を対象とした居酒屋などで会津の酒や食がセットになった「はしご酒メニュー」の利用促進を目指し、市・観光商工部と連携しています。

インバウンドのナイトタイム観光コンテンツ需要も拡大しているため、今後はさらなる訪日外国人観光客の誘客促進が期待できるでしょう。

「会津『あ・じ・み』旅」は食と酒を4ヶ国語でPR

会津若松市ならびに下郷町と南会津町の3市町で、会津地方の食や酒が体験できる「会津『あ・じ・み』旅」を推進しています。

▲[「会津『あ・じ・み』旅」公式サイト ]
▲[「会津『あ・じ・み』旅」公式サイト ]

同公式サイトは日本語・英語・中国語(繁体)・タイ語に対応しており、インバウンドの需要拡大も見込んでいることがわかります。

またサイト内の会津若松市の紹介ページでは、写真を多用し会津発祥の伝統料理にまつわる歴史文化のエピソードを掲載し、それらが堪能できるお店の情報も同時に入手することができます。

ただ料理や酒を紹介するのではなく、地域ならではの歴史的・文化的背景も合わせて紹介していることから、ホンモノ志向が顕著な欧米豪からの訪日外国人観光客の満足度向上も期待できるでしょう。

東京からのアクセス方法や、周遊観光に便利でお得な交通カードやAizu Free Wi-Fiの情報も紹介しており、旅マエの不安解消にも貢献するメディアになっています。

まとめ:地域の「食」をテーマにインバウンド誘客コンテンツ作りへ

会津若松市では、地域ならではの「食」や「酒」を通じたインバウンド誘客を促進しています。

背景にある地域の歴史や文化も紐づけて紹介することで、より特別感のある体験として、インバウンドへの認知拡大が見込まれます。「ダイヤモンド・ルート」の需要喚起と合わせて、さらなる会津若松へのインバウンド誘客促進が今後期待できるでしょう。

またホームページの多言語対応など、訪日外国人が情報をキャッチアップしやすい環境を整えることも重要です。他にも情報発信を行う際は直感的に相手が理解しやすいコンテンツ作りや日本独特の文化、見栄えの良い写真や動画で行ってみたいと思わせる工夫も必要です。

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<参照>

・JTB INBOUND SOLUTION:福島県会津若松 地域の食が地域をひとつに

・会津『あ・じ・み』旅:公式ウェブサイト

・PR TIMES:"美しすぎる"「ダイヤモンド・ルート」PR動画の2019年度版が完成!

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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