コロナ禍によってインバウンド需要はほぼ消滅し、訪日観光が再開し、その需要を予測することは非常に難しくなっています。コロナ前までの戦略の延長では通用しません。
コロナ後のインバウンド需要回復を見据えて、インバウンド関連事業者は再びマーケティングのフレームワークにそって改めて自社のビジネスを捉え直す必要があるのではないでしょうか。
マーケティングのフレームワークとして基本的なものの一つである3C(市場・競合・自社)分析は、観光分野におけるマーケティングにおいても効果的に働きます。
本記事では、観光分野における「3C分析」とは何か、またその仕組みや具体例を解説します。
3C分析とは?
3C分析とはマーケティング環境分析のフレームワークのことを指します。
3Cとは、「Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)」の3つの頭文字を取ったもので、それぞれを分析することによって、自社事業展開が成功するための要因(Key Success Factor)を導き出すことができます。
市場分析はマーケティングプロセスの中で一番はじめに行う作業であり、市場や顧客のことを知った上で他社や自社について分析し、ビジネスの今後を見出す重要な過程であると言えます。
3Cの「Customer(市場・顧客)」
第一に、「市場・顧客」についての分析を進めることが必要です。
例えば、市場規模や市場が抱えるニーズ、市場の成長性などを分析します。
マクロ分析では広い視点で市場を捉えることが出来ますが、その中でも「PEST分析」というフレームワークがよく使われます。
「PEST分析」は、Politics(政治)Economy(経済)Society(社会)Technology(技術)の4つの観点から外部環境を整理・分析します。
このような外部要素が自社に与える影響や今後の市場の動向を把握することを可能にします。
また、ミクロ分析では「5フォース分析」というフレームワークが使用される場合もあります。
「5フォース分析」は、①既存プレイヤーの脅威、②新規プレイヤーの脅威、③代替品の脅威、④買い手の交渉力、⑤売り手の交渉力を主に分析します。
3Cの「Competitor(競合)」
第二に、競合他社の売り上げや市場シェア、製品やサービスの強み・弱みを分析します。
ここでは、「SWOT分析」というフレームワークが使われます。
Strength(強み)Weakness(弱み)Opportunity(機会)Threat(脅威)の4つを軸に競合の情報を分析しています。
分析結果から新たなビジネスチャンスの発見につながることもあります。
3Cの「Company(自社)」
第三に、ここまでの分析をもとに自社の経営戦略を立てます。
先ほどと同じく「SWOT分析」または先述の4つの軸を掛け合わせて分析する「クロスSWOT分析」や「マーケティングの4P」といったフレームワークが使われます。
市場や顧客の状況や今後の変化、競合他社の分析結果を自社と比較しながら分析を進めることが出来ます。
ここから自社優位性を導くことで今後のマーケティング戦略や経営、商品、サービスの開発などに繋げることが期待されます。
観光分野における3C分析の具体例
観光分野においても、3C分析が重要になると考えられます。
上記の手順で観光市場の3C分析を行うことで観光市場の現状を整理することができるからです。
会社という括りのみで見るのではなく他地域・他国という括りで他の観光市場を把握し、差別化を図ること、顧客(観光客)のニーズを知ることが大切になります。
以下では、観光分野における3C分析の役割を見ていきます。
Customer(市場・顧客)「PEST分析」
まず市場・顧客の分析から行なっています。
マクロ分析ではPEST分析を用いており、Politics(政治)Economy(経済)Society(社会)Technology(技術)の順に外部環境を整理します。
政治面ではオリンピック開催やMICE促進、民泊規制の緩和などが挙げられ、経済面では格安航空(LCC)の普及やシェアリングエコノミーなどが分析結果として挙げられます。
社会面では日本の人口減少、ライフスタイルや価値観の多様化、「おひとりさま」で生活・行動する人の増加が挙げられており、最後の技術面では観光dxの普及やリノベーション技術の普及など、それぞれの面で分析がされています。
この続きから読める内容
- Competitor(競合)「調査・視察」
- Company(自地域)「SWOT分析」
- 今後の観光トレンドについて
- コロナウイルスによる個人観光客の増加
- 持続可能な観光の推進
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