UNWTO(国連世界観光機関)は5月9日、2023年第1四半期の世界の海外旅行者数の最新データを発表しました。
海外旅行者数は2022年の同時期から倍増して2億3,500万人にのぼり、コロナ禍前の2019年比では80%の水準まで回復しています。
一方で、インフレや原油価格の高騰、ロシアのウクライナ侵攻などによる複数の課題にも言及しています。
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UNWTO、2023年第1四半期の海外旅行者数を発表
UNWTOは、2023年第1四半期の海外旅行者数についてデータを公表しました。
世界の海外旅行者数はコロナ禍前の80%まで回復
2023年第1四半期における世界の海外旅行者数は約2億3,500万人と推定され、2022年の同時期と比較して倍増しました。
コロナ禍前と比較すると、約80%の水準まで回復しています。
中東はコロナ禍前超え、欧州も90%まで回復
地域別に見ると、中東がもっとも大きな回復を見せており、2019年比で+15%と唯一コロナ禍前の水準を超えました。
欧州は域内旅行の高い需要に支えられ、コロナ禍前の90%の水準まで回復しています。2019年比でアフリカは88%、南北アメリカは85%まで回復しました。
一方、アジア大洋州はコロナ禍前の54%の水準にとどまるものの、中国が国境を再開したことで今後さらなる回復が期待されます。
2022年の海外旅行者は9.6億人、コロナ禍前の66%
2022年通年では、世界の海外旅行者数は9億6,000万人にのぼり、コロナ禍前のおよそ66%まで回復しました。
国際観光収入は2021年と比較して50%増の約1兆ドル(約135兆円)。地域別では特に欧州が5,500億ドル(約74兆円)と好調で、コロナ禍前の87%の水準まで伸びています。
そのほかの国際観光収入についてアフリカは75%、中東は70%、南北アメリカが68%まで回復した一方で、アジア大洋州は28%にとどまっています。
UNWTOの専門家パネルは、2023年第2四半期以降について、特に5月~8月のピークシーズンにかけて北半球での需要が高まると予測しています。
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2023年の今後の回復は鈍化
コロナ禍前の水準まで戻りつつある一方で、いくつかの課題も直面していると指摘。
インフレや原油価格の高騰によって交通費や宿泊費が上昇していることから、近場で済ます旅行者が増えると予想しています。また、ロシアのウクライナ侵攻などに起因する不確実性が下振れリスクのひとつとなっていることにも言及。
世界における海外旅行需要が完全回復するには、もう少し時間がかかるといえそうです。
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<参照>
UNWTO:TOURISM ON TRACK FOR FULL RECOVERY AS NEW DATA SHOWS STRONG START TO 2023
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