JNTOが2025年度までの「訪日マーケティング戦略」を策定!わかりやすく解説

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日本政府観光局JNTO)は6月29日、新たな訪日マーケティング戦略を発表しました。

2023年度から2025年度を対象とした戦略で、3月に公開された「観光立国推進基本計画」に掲げられている「持続可能な観光」「消費額拡大」「地方誘客促進」を実現するべく策定されたものです。内容は「市場別戦略・市場横断戦略・MICE戦略」の3部構成で、“きめ細やかなプロモーション展開”を目指したものとなっています。

今後のインバウンド対策を進める上でも知っておきたい情報となっていますので、本記事で簡単に解説していきます。

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JNTO、新たな訪日マーケティング戦略を策定

今回策定された訪日マーケティング戦略は、以下のような構成になっています。

  • 市場別マーケティング戦略 :国・地域ごとの具体的な戦略
  • 市場横断マーケティング戦略 :国・地域を横断した戦略。高付加価値旅行、アドベンチャートラベル、大阪・関西万博 +MICEマーケティング戦略
訪日マーケティング戦略は「市場別・市場横断・MICE」の3部構成
▲出典:訪日マーケティング戦略|JNTOより

ターゲットに合わせた戦略テーマや観光コンテンツなど、全体としての取り組みがきめ細やかに紹介されています。

今後は観光庁や地方運輸局、DMO/地方自治体などとも戦略を共有し、2025年度までに効果的かつ効率的な施策を展開する予定だとしています。

関連記事:観光庁、「観光立国推進基本計画」を決定

第1部|市場別マーケティング戦略の概要

まず「市場別戦略」では、各市場から旅行消費単価や地方訪問意向が高いターゲットを選定しています。戦略の対象となる市場(国・地域)は以下のとおりです。

  • 東アジア:韓国、中国、台湾、香港
  • 東南アジア・南アジア:タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インド
  • オセアニア:オーストラリア
  • 北米:アメリカ、カナダ、メキシコ
  • 欧州:イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、北欧地域(スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランド)
  • 中東:イスラエル、トルコ、GCC

ターゲットの興味や関心に応じて「訴求パッション(テーマ)」と「観光コンテンツ」をまとめ、閲覧するメディアや旅行の予約方法などを踏まえてプロモーション方針を記載しています。

たとえば中国市場の戦略では、20〜40代を中心にリピーターや高所得者層の早期訪日と地方誘客を目指すとしています。なかでもリピーターに対しては、自然や伝統文化、食などのコンテンツを訴求して地方への誘客を促します。また20代前半(Z世代)の訪日旅行未経験者には、オーバーツーリズムに配慮しつつ映画やアニメを含めた情報発信によって地方誘客を図ります。

関連記事:中国の観光再開で、アジア太平洋全体の観光回復が加速へ UNWTO観光ビジョン
関連記事:オーバーツーリズムとは?|問題点・対策・取り組み事例を紹介

第2部|市場横断マーケティング戦略の概要

市場横断戦略は、国や地域ごとの市場別マーケティング戦略と連動しながら実施されるものです。以下3つのテーマごとにターゲット層の特性を踏まえて戦略が立てられています。

  1. 高付加価値旅行
  2. アドベンチャートラベル(AT)
  3. 大阪・関西万博

それぞれ解説します。

1. 高付加価値旅行

「高付加価値旅行」に関する施策は、訪日旅行1回あたりの総消費額が1人あたり100万円以上の旅行者がターゲットです。

観光庁が選定した「地方におけるインバウンド観光地づくりのモデル観光地(11地域)」を中心に、各ターゲット層の特性を踏まえてプロモーションやコネクションを強化する方針が記載されています。

具体例としては、国内DMC(Destination Management Company)やサプライヤーとのネットワーク形成、観光メニュー・サービスの発掘・収集・蓄積および磨き上げ支援、情報発信の強化などがあげられます。

関連記事:1回の旅行消費額100万円以上!「高付加価値旅行者」の誘客に向け、11のモデル観光地を選定 観光庁

2. アドベンチャートラベル(AT)

「アドベンチャートラベル(以下、AT)」に関する施策では、市場規模が大きい北米、欧州、豪州のAT関心層をターゲットとし、アクティビティと文化体験を組み合わせて日本ならではの魅力を訴求します。

ATに関する取り組みの目標は、2025年度までに日本がアジアナンバー1のATデスティネーション(ATの目的地)となることです。世界最大のAT旅行関係者の国際団体であるATTA (Adventure Travel Trade Association)と連携し、日本各地への誘客を図ります。

取り組みの一例として政府は2023年9月に開催される「アドベンチャートラベル・ワールドサミット北海道」を好機とし、旅行商品の造成・販売の支援(プレサミットアドベンチャーのコース中心)を実施するとしています。

3. 大阪・関西万博

2025年度に開かれる「大阪・関西万博」に関連する取り組みも紹介しています。

ターゲットは中国・台湾に加え、米国・イタリア・ドイツ・中東地域(GCC)などです。万博のテーマと連動したサステナブル・ツーリズムについて旅行者と地域住民の交流を深める観点から発信し、地方誘客を促進します。

まず2023年度は万博開催や訪日旅行、日本へ旅行するきっかけ作りなどを中心にプロモーションを実施する予定です。2024年度〜2025年度ではアジア市場と欧米豪中東市場に対し、万博を絡めた訪日意欲の促進、万博+地方への誘客を目指すとしています。

第3部|MICEマーケティング戦略の概要

MICE戦略も市場戦略と連動しながら進めます。MICEとは「Meeting:会議・研修」「Incentive travel/tour:インセンティブ旅行」「Convention:国際会議・学術会議」「Event:イベント」の4つの頭文字を合わせたビジネスイベントの総称です。

なかでも訪日マーケティング戦略におけるMICE戦略は、以下2つのビジネスイベントに沿って目標や基本方針などが定められています。

  1. 国際会議(Meeting)
  2. インセンティブ旅行(Incentive travel/tour)

関連記事:MICEとは?観光産業に与える効果と、コロナ禍を経ての変化とは

1. 国際会議

「国際会議」については、ICCA(国際会議協会:International Congress and Convention Association )の基準を満たす国際会議をターゲットとしています。

注力する対象はICCAデータ上で人数・件数が多い会議や、拡大している分野、科研費が拡大している学術分野などです。

国際会議に関するマーケティング戦略の目標は、2030年までにアジアナンバー1の国際会議開催国として不動の地位を確立するとともに、世界5位以内に位置することとしています。

また2025年までには、国際会議の開催件数においてアジア主要5か国のうち日本が全体の3割以上を占める状態を目指します。

2. インセンティブ旅行

インセンティブ旅行とは、企業が成績優秀者や顧客などを招待する報奨旅行、研修旅行などを指します。

インセンティブ旅行に関する取り組みは、海外のインセンティブ旅行取扱旅行会社やミーティングプランナー、インセンティブ旅行実施企業などを対象に実施するとしています。

目標はインセンティブ旅行で日本を訪れた外国人の消費相当額をコロナ前の水準に戻すことです。

具体的な内容としては、魅力的なチームビルディング・サステナビリティに配慮した体験プログラムや、アウトドア・ウェルネスなど、ポストコロナに対応する新規コンテンツの提供をおこなう方針としています。

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<参照>
日本政府観光局(JNTO):新たな「訪日マーケティング戦略」を策定!
日本政府観光局(JNTO):訪日マーケティング戦略

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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