先日開催された台湾最大の国際旅行博「ITF(台北国際旅行博)」での取材内容をもとに、台湾市場の最新状況や、各社・自治体のプロモーションの動きなどをお届けする「台湾市場のインバウンドプロモーション最前線」。
第五弾の今回は、コロナ後にできた新たなコンテンツでも盛り上がる「関東・中部エリア」の担当者の方々に伺った、台湾市場に関するインタビューをご紹介します。
【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
新たなコンテンツに熱視線!関東・中部地方の台湾インバウンド動向は
関東・中部地方でも、東京をはじめとした大都市や、白川郷を擁する岐阜県などを中心に、インバウンドが盛り上がりを見せています。
担当者の方々に取材したところ,コロナ禍を経て新たに生まれた観光コンテンツに、台湾の旅行者も興味を示しているといいます。
東京ステーション開発株式会社 営業企画部 EC推進課 兼 企画推進課 課長代理 森田秀幸さん
ITFには、2015年くらいから出展しています。台湾市場は「東京駅一番街」の免税売上でナンバーワンなので、非常に重視している市場です。

(訪日ラボ編集部:来場者の反応は?)
元々、キャラクターとかお菓子とか、台湾の方々に喜ばれる商品を扱っていますし、写真を撮る場も設けているので、皆さん楽しそうに写真を撮っていかれます。
(昨年と比較して、来場者の反応に違いは?)
東京は回復が早かったので、昨年とそこまで変わらずといった状況ですね。
(台湾市場への期待感は?)
免税売上を引き続きキープできるよう、プロモーションを続けていきたいです。実は認知度もすでに80%あるので、認知拡大というよりはその先の誘客ですね。
コロナ禍を経て生まれた新たな施設やサービス、商品の情報などが注目を集めています。今後もより深く、細かな情報をお届けできたらと考えております。
京成電鉄株式会社 グループ戦略部 課長補佐 辻和宏さん
成田空港から都心まで最速36分で結んでいるスカイライナーをメインとして、アジア圏にアピールしようと出展しました。今回はSNSでシェア、いいねしてくれた方にコップやアイマスクなどのプレゼントを配布しています。

(来場者の反応は?)
来場者は思った以上に多く、こんなに来るんだ、と驚きましたね。
(今後のプロモーションは?)
台湾に限ってではないですが、アジア圏に対して色々とアピールはしていきたいですね。主にFacebookを使う予定です。旅行博も引き続き出展し、アジア圏の方々に向けてPRしていきます。
東武グループ
東武鉄道株式会社 台北事務所長 山内朋彦さん:
特急「スペーシアX」の運行が開始しましたので、そのPRを強化しながら、新しくグッズ販売も始めました。「クレヨンしんちゃん」とのコラボ商品が大変好評です。

(来場者の反応は?)
グッズ販売は想定以上の売上です。また、すでに「行くことを決めている」層が多いので、詳しい情報を求めておりブースへの滞在時間も長めな印象ですね。
(注力するエリアは?)
沿線の日光エリアは、ザ・リッツ・カールトン日光が開業したことがきっかけで客層も変わってきています。富裕層へのプロモーションを意識しながら、日光市など地域との連携も強化していきたいです。
株式会社東武ホテルマネジメント 営業統括本部 岩瀬一洋さん:
台湾人の方が非常に多く、予約はアゴダ、ブッキングドットコムといったOTA経由で来ることが多いですね。鉄道とホテルを一緒にPRすることで効果が高まるので、グループ全体でアピールしていきたいと考えております。

東武タワースカイツリー株式会社 東京スカイツリータウン広報事務局
- 主任 松谷みずほさん
- 箱石結衣子さん
スカイツリーの高さ「634m」にちなんで、6.34秒でぴったり止めたら展望台のチケットがもらえるイベントを実施していまして、大変盛り上がっています。初日は6名の方が当てましたよ。
SNSに投稿していただいてから、スタートボタンを押すようにしています。みなさんがシェアしてくれて、さらに盛り上がっている印象です。



岐阜県 観光国際部 観光誘客推進課 課長補佐 兼 国内誘客係長 池田紫峰さん
コロナ明けでインバウンドのお客様が戻りつつあり、そのような中で実施された台湾の旅行博への出展は、岐阜県として非常に重要な機会だったと思っています。
(来場者の反応は?)
熱心に話を聞いていただけます。すでに旅行先に岐阜県を選んでくださっているお客様も多く、旅行意欲が高いと感じます。
(注力してプロモーションしている観光地は?)
岐阜市、多治見市、白川郷などを中心に、関ケ原古戦場記念館や、最近改装した新穂高ロープウェイ、ユネスコ無形文化遺産に登録された郡上踊、寒水の掛踊といった新たな観光コンテンツをお薦めしています。コロナ禍でお越しいただけなかった台湾の皆様に、新しい岐阜県の魅力を発信しています。
(今後のプロモーションは?)
今後も旅行博に出展していきたいです。台湾の他にも、ASEAN、欧米豪への出展を予定しています。

高山市観光課 海外戦略係 高山市 飛騨高山プロモーション戦略部 山腰明彦さん
この旅行博には20年以上出展しています。飛騨高山はインバウンドの方々にも人気のエリアで、統計を取っている2005〜2020年までで、外国人宿泊者数の累計が100万人を超えているんです。コロナが明けましたので、また飛騨高山のことを思い出していただけたらと思っております。
(台湾市場への期待感は?)
航空便の問題などなんとも言えないところもあり、誘客もまだまだ課題はありますが、今日の様子も見ても、高い期待感を持ってくださってるのがわかります。高山はもちろん、中部地方全体にも訪れていただけたらと思います。

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【7/9開催】消費額1.7兆円超!最新中国インバウンド市場の攻略ポイント
2024年、訪日外国人による旅行消費額は過去最高の約8兆1,257億円を記録。 そのうち中国は1.7兆円超(全体の約21%)と圧倒的な1位を占めており、宿泊日数や訪問者数でもトップクラスの存在感を示しています。
これだけ市場が大きく、経済インパクトのある中国インバウンド。 いま多くの企業が「中国向けに本格的な戦略を立てるべきではないか?」と検討を始めています。
しかし中国では、Googleをはじめとする多くのサービスに規制があり、中国現地のSNSや地図サービスを活用するなど、独自のカスタマイズされた対策が必要です。
本セミナーでは、インバウンド戦略の基本を押さえた上で、「中国市場の最新動向」と「具体的な対策」について、わかりやすく解説します。
<本セミナーのポイント>
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
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