2024年に入り、海外旅行需要の本格的な回復を見せる中国。2024年5月の中国人訪日客数は54万5,400人でコロナ禍前の水準には戻っていないものの、観光消費額は国・地域別で最も多い3,526億円(2024年1〜3月の総額)で、全体の20%を占めています。
夏の旅行シーズンが到来し、引き続き需要の拡大傾向が続くとみられている中国市場。プロモーション活動や受入体制整備など、各方面で対策が行われています。
そこで本記事では、5月に開催したセミナー内で、訪日ラボ中国人スタッフが紹介した中国旅行トレンドのなかからホットな内容をピックアップしてお届けします。
今回のテーマは「中国人のお土産トレンド」。プロモーションを成功させるための考え方や知っておくべき中国SNSの最新情報など、施策検討のヒントを解説します。
【訪日ラボは、インバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を8月5日に開催します】
中国人訪日客のお土産トレンド
セミナーでは、訪日ラボの中国人スタッフであり、中国SNSで在日インフルエンサーとしても活躍する熊 孟華(ユウ モウカ)が登壇。複数のSNSアカウントを運用して感じた中国の旅行トレンドについて、実際の投稿をもとに紹介しました。
お菓子はバター系が人気
中国人のお土産トレンドについて、お菓子では「バター系」「クッキー系」が人気とのこと。北海道土産で有名な「白い恋人」のように、甘く、香りもいいものが好まれる傾向にあるようです。
化粧品は「日本で買う理由」が必要
一方、いわゆる「爆買い」をしていた以前と比べて、「手当たり次第に買う」ということはなくなったと分析。中国のEC環境の整備は進んでおり、多数のブランドが中国ECに進出しています。以前よりも日本製品が中国国内にいても買えるようになり、なかには日本で買うよりも安く買える場合もあるそうです。
そのため、以前のように日本に旅行に来たら「欲しいものを全部買って帰る」と意気込む観光客は減少。お土産として購入する前に中国ECでの販売価格と比較し日本で買う方が安いものを買ったり、日本でしか買えないものをお土産にする傾向にあるようです。
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旅行需要が回復した中国では、日本を含め海外旅行への興味・関心が高まっています。旅行者が増加する夏本番に向けて、中国人訪日客の消費傾向やトレンドを理解し、対策を練ることが大切です。
セミナー本編では、本記事で紹介した中国人のお土産トレンド以外にも、中国SNSの最新情報やプロモーションのヒント、中国の海外旅行需要などを詳細に解説しています。
ここでしか聞けない情報ばかりですので、ぜひご視聴いただき、インバウンド対策のヒントをつかんでいただけたらと思います。
→ アーカイブ動画はこちら:中国SNS&訪日プロモーションのプロに聞く!日本のインバウンド事業者が知らない「中国現地の最新旅行トレンド」
訪日ラボでは、他にもインバウンドに関連したさまざまなセミナーを開催しています。ご興味のある方は、下記のセミナー一覧もご覧ください。
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