最近の中国人はぎりぎりに訪日旅行を計画する:3人に1人は出発1カ月前に訪日することを決定 旅マエの行動変化に見る「2018年以降の中国人観光客の集め方」とは

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訪日中国人観光客は日本のインバウンド市場にとって長年メインターゲットとなってきました。2016年には 637万人 もの中国人観光客が日本を訪れました。また、インバウンド消費額という観点でみても中国人観光客のみで 1兆4755億円を日本で支出 しています。これは、2016年のインバウンド消費額のうち 39% を占める額です。

近年の訪日中国人の旅行トレンドを示すものとして 爆買いが終焉に向かいモノ消費からコト消費に向かいつつある」 ということが挙げられます。訪日中国人観光客は、日本にただ単にショッピングをしに来るのではなく、歴史的観光スポットを訪れたり、日本文化の体験を旅行時に重要視するようになっています。

訪日中国人観光客の旅行トレンドはめまぐるしく変わっており、それは「旅マエ」の情報収集に関しても同じことが言えます。

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旅マエ・旅ナカ・旅アトとはなんなのか?

インバウンドの多様化によってうまれたのが「旅マエ」「旅ナカ」「旅アト」というマーケティング手法です。このマーケティング手法は、訪日外国人観光客のカスタマージャーニーを訪日旅行前、訪日旅行中、訪日旅行後にフェーズわけした上で、それぞれの段階ごとに適切なアプローチをする、といったものですが、その詳細について解説します。

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訪日旅行を決めた時期に変化:3人に1人は出発1カ月前~直前に日本に旅行することを決めていた

中国人が訪日旅行を決める時期(2015年と2016年の比較):株式会社プラネット・IDR「日用品のインバウンド消費を拡大させる意識と行動2016」より

中国人が訪日旅行を決める時期(2015年と2016年の比較):株式会社プラネット・IDR「日用品のインバウンド消費を拡大させる意識と行動2016」より

訪日中国人観光客が訪日旅行を決める時期は、だんだんと遅くなってきています。

出発直前から出発の1カ月前に訪日旅行を決断した中国人の割合は、2015年には全体の23.1%を占めるのみでしたが、この数値は2016年、34.4%まで上昇 しています。

また、出発の3カ月から6か月前に日本に旅行することを決めた中国人の割合は、2015年には16.1%でしたが、2016年には 6.9%まで下がっています。

以上の傾向から、訪日中国人観光客が日本に行くことを決めた時期はだんだんと出発時期に近付いている ことがわかります。訪日旅行を決める時期に変化が訪れている訪日中国人観光客。訪日旅行を決めた後、どのように情報収集、もしくは旅行の準備をしているのでしょうか。

全体の約8割がネットを使って情報収集:訪れたい場所を前もってリストアップする傾向も

中国人が訪日旅行を決めた後の情報収集方法・準備すること(2015年・2016年の比較):株式会社プラネット・IDR「日用品のインバウンド消費を拡大させる意識と行動2016」より

中国人が訪日旅行を決めた後の情報収集方法・準備すること(2015年・2016年の比較):株式会社プラネット・IDR「日用品のインバウンド消費を拡大させる意識と行動2016」より

中国人の大半はインターネットを使って訪日旅行に関する情報を収集 しています。訪日旅行の前に「日本についてネットで調べた」と回答した中国人観光客は全体の 約80% を占めており、2015年より1.7ポイントアップしました。

また、買いたいものや食べたいもの、行きたい観光地に関して事前にリストアップする中国人も多い傾向に あります。全体の 過半数 の中国人が訪日旅行の前に、訪れたい場所をインターネットや旅行ガイドブック、知人からの口コミを利用してリストアップしているようです。

「出発直前から出発の1カ月前に訪日旅行を決めた人が増加している」「中国人の多くはインターネットなどを利用して訪日旅行に関する情報収集をしている」 という上記2つのことから、最近の訪日中国人観光客を集客する際にどのようなことに気を付ければよいのでしょうか。

訪日中国人集客時はネットを中心に、春節や国慶節などピーク時の1カ月前に情報をプロモーションをかけよう

2016年の訪日中国人観光客数(月別)とインバウンド業界が注視すべき時期:日本政府観光局(JNTO)より

2016年の訪日中国人観光客数(月別)とインバウンド業界が注視すべき時期:日本政府観光局(JNTO)より

中国人が訪日旅行を決めるまでの時間が短くなっている傾向から、これから訪日中国人を誘致する際には、訪日中国人観光客数がピークを迎える 7月大型連休期間である春節国慶節の1カ月あたり前から情報発信をしていくと良い でしょう。

また、インターネットの利用率が高い 中国人向けには主にネット上で情報を配信すると良いでしょう。発信媒体としては、中国で人気のウェブサイトを活用すると良いでしょう。具体例としては、70%を超える圧倒的シェアをもつ中国最大手の検索サイトである 「百度(バイドゥ、Baidu)」 、腾讯(テンセント)が提供・運営しているインスタントメッセンジャー 「腾讯QQ(テンセントQQ)」 、中国版Twitterともいわれる 「新浪微博(ウェイボー)」、また同社が提供する中国版のLINE 「微信(ウィーチャット、WeChat)」、中国最大の口コミサイト 「大衆点評」 などがその例にあたります。

訪日中国人観光客が中国国内でよく見る人気のWEBサイト一覧・解説

中国はご存じのとおり、facebookやtwitterが閲覧できないほど非常に厳しいネット規制があります。中国国外のWEBサイトの検閲規制がかかっていたり、サーバードメインも現地法人がないと取得できなかったりと、様々な壁が存在します。

訪日中国人観光客が愛用するスマホSNSアプリ事情(3):Weibo(微博)

訪日中国人観光客が常用するアプリとしてWeChat(微信)とQQを取り上げましたが、Weibo(微博)も忘れてはなりません。「微博」は中国語で“ウェイボー"と読み、ミニブログ、マイクロブログという意味です。

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訪日中国人観光客の増加に伴い、インターネットを活用したインバウンドマーケティングへの関心が高まっています。しかし、中国のネット事情は日本とは大きく異なります。

訪日中国人観光客が愛用するスマホSNSアプリ事情(2):テンセントQQ

訪日中国人観光客が必携としているコミュニケーションツールをWeChat(微信)のほかにひとつだけ挙げるとしたら、それはテンセントQQ( 騰訊QQ、Tencent QQ; 以下、QQと略)だといえるでしょう。

まとめ:旅マエの行動にも変化が見られる中国人観光客 トレンドに即したインバウンド対策を

昨今の日本のインバウンド市場にとって最大のターゲットとなってきた訪日中国人のインバウンド市場近年では、訪日中国人観光客の旅マエの行動にも変化が訪れています。

最近の中国人観光客は、訪日旅行の時期を以前よりもぎりぎりのタイミング(1カ月前から訪日旅行直前)で決断 するようになっているようです。加えて、中国人観光客は旅行情報収集時に主に インターネットを利用する傾向が高く、 情報の発信時期・発信するべき媒体は年月が経つとともに変化してきているため、トレンドに沿った柔軟なインバウンド対策が求められます。

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訪日中国人の爆買いは本当は終わっていない

2016年の約2404万人のうち637万人でおよそ27%、インバウンド消費額3兆7476億円のうち1兆4755億円でおよそ39%を占めているのが訪日中国人です。2016年、「爆買いは終わった」とメディアで喧伝されたのは記憶に新しいですが、その訪日中国人の消費行動について『爆買いは本当に終わったのか?』という視点で、解説

訪日中国人の次のトレンドは「見る」:ここまでコト消費が進んでたか…SNSでの投稿量「見る」は「買う」の25倍に!

訪日中国人観光客の高額商品類における「爆買い」が収束し始めてからもうすぐ1年が経とうとしています。訪日中国人観光客も含め、インバウンド全体が如実に「コト消費」にシフトしつつあることを示すデータが、最近続々と発表されています。先日、東京海上日動火災保険株式会社は、インバウンドのビッグデータを活用した分析として、TwitterおよびWeiboでの投稿を分析した調査レポートを発表しました。<関連> 目次東京海上日動火災保険株式会社 ソーシャルビッグデータを活用した、全国インバウンド観光調査を実施...

爆買い終息にさらなる追い打ちか…1,000元(1.6万円)以上の海外でのカード利用は報告義務化に 海外メディアも中国人の消費落ち込みを懸念

2017年5月の訪日中国人観光客数は、約51.7万人となっており、伸び率は前年同月比の102%と微増にとどまりましたが、2016年の訪日中国人によるインバウンド消費額は訪日外国人観光客として最も多い 1兆4,754億円と全体の39.4%を記録。 訪日中国人観光客は、依然として日本のインバウンド市場においてもっとも大きなターゲットとなっています。しかし、日銀による「地域経済報告(さくらリポート)」では、訪日中国人観光客の大量消費行動を表す「爆買い」は終焉に向かっているとしており、訪日外国人観...

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一時期は「爆買い」現象によってインバウンド業界のみならず、あらゆる業界で一躍有名になった訪日中国人観光客。しかしながら、円高が続いた2016年以降、いわゆる「爆買い」、つまり高額商品の大量購入は収まっています。しかしながら、現在でもインバウンド市場では訪日外客数・消費額の観点からも最大の市場であることは変わりなく、また日用品類では未だ「爆買い」状態は続いている と言えます。このようにインバウンド市場で最重要市場である中国市場。その主役である訪日中国人観光客は、実際のところ日本の何を高いと感...

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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