『東京の観光を一緒に盛り上げませんか?』…都が推進する「東京観光案内窓口」とは?その概要と都が目指す「観光都市TOKYO」のあるべき姿について聞いてみました

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2020年に開催される東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会。政府の掲げる訪日外国人旅行者数目標のターニングポイントとなる2020年に向けて、日本全国で観光立国の実現に向けて、ハード面、ソフト面ともにさまざまな準備が進められています。

その中でも、中心となる東京では、外国人旅行者の受入整備を進めることが急務となっています。近年の調査で分かってきたのは、訪日外国人が「コミュニケーション・多言語表示」に困っているという事実です。

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クールジャパン戦略の甲斐もあってか、

そこで東京都では2020年に向け、東京に訪れた訪日外国人を始めとした旅行者に、東京での滞在を一層安心にかつ快適に過ごしてもらえるように、都内での観光案内機能の充実を図っています。

今回は、この観光案内機能の1つである東京観光案内窓口について、東京都 産業労働局観光部 受入環境担当課長 三角 知恵人(みすみ ちえと)氏にお話を伺いました。

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― まずは「東京観光案内窓口」とはどのような取り組みなのか、概要をお聞かせください。

旅行者にとって、ホテルや駅等、街のいたるところでその地域の観光情報が得られたら便利ですよね。 「東京観光案内窓口」は、いわゆる観光案内所だけでなく、小売店や宿泊施設の事業者さんにも、観光情報の提供窓口となっていただき、地域ならではの情報をきめ細かく、提供していただくために、都として様々な支援を行う取組みです。

― なぜ「東京観光案内窓口」の拡充をすすめているのでしょうか?

現在、日本全体で訪日外国人が増えていて、もちろん東京を訪問する外国人旅行者の方も非常に増えています。東京都では、2020年には、2500万人の外国人の方々に東京にきていただくことを目標として、インバウンドに力を入れています。

実際に外国人の方々に東京に来てもらうためには2つのことが必要です。1つは東京の魅力をプロモーションしていくこと。そしてもう1つは、リピーターを増やしていくことです。

実際、2500万人という目標を達成するには、そのすべてが初見の方、というのは難しいです。目標数値においても6割をリピーターとしており、そのリピーターを獲得するには、滞在中に満足して帰っていただくことが非常に大事になってきます。そのため、外国人旅行者との窓口として第一線を担う「東京観光案内窓口」の充実を図り、外国人旅行者の受け入れの環境をしっかり整備していくことが重要なのです。

▲「2500万人という目標達成にはリピーターの獲得、そのためには訪都外国人旅行者の満足度をあげることが重要」と三角氏

▲「2500万人という目標達成にはリピーターの獲得、そのためには訪都外国人旅行者の満足度をあげることが重要」と三角氏

― 「東京観光案内窓口」になるとどのようなメリットがあるのでしょうか?

「東京観光案内窓口」になっていただくと大きく3つのメリットがあります。1つめが公式ホームページでのPR、2つめが多言語対応によるサポート、そして3つめが最大300万円の補助金による支援です。

▲「東京観光案内窓口」になるメリット

▲「東京観光案内窓口」になるメリット

公式ホームページでのPRとは、https://tokyotouristinfo.com/ にて「東京都の指定した窓口だ」と発信できることです。実際、「都から指定を受けたことで信頼性を高めることができた」との施設からの声があります。

次に多言語サポートは、モニター付きコールセンターサービスや屋内型の多言語観光案内サイネージ端末の貸与、9言語10種類の東京トラベルガイドの提供です。「英語以外の他の言語対応が心配」といった事業者の方から役に立つと好評です。

補助金は、窓口を整備する際に必要な経費を支援するもので、補助率2/3、300万円を上限とするものです。例えば、旅行者のための無料Wi-Fi環境の整備や、周辺地域を紹介する多言語パンフレットの制作などに活用いただけます。

さらに、「東京観光案内窓口」になっていただいた事業者さんを対象に、定期的に研修会や連絡会を開催していて、これも非常に好評です。事前に各事業者さんから、研修として実施してほしいテーマをヒアリングの上、適切な講師をお招きして研修会を行ったり、連絡会では、各施設が普段どういったことに困っているか、どのように解決しているかといった情報を各窓口間で共有を行ったりしています。

この「横のつながりができることが有意義だ」、との声もいただいております。

― 「東京観光案内窓口」になる応募資格のようなものはありますか?

先にも触れたとおり、特段業態を限定しているわけではありません。ご応募いただいてから一定の審査はあるものの、2020年やその先に向けて、東京の観光を一緒に盛り上げていこうと考えている方から、広く応募していただきたいですね。

実際に、現在「東京観光案内窓口」に指定されている業態では、家電量販店やデパート、カフェ、日本人形屋さんや扇子屋さんなども登録いただいています。都が想定していないところでも、実は観光客と接点がある施設も多数あると思うので、「やってみたいな」という思いや、「うちでもできるのかな?」と疑問に思ったら、まずはお問い合わせいただければと思います。

― 実際にどのように申し込みをし、どのようなスケジュールで「東京観光案内窓口」として指定を受けられるのでしょうか?

▲「東京観光案内窓口」になるためには

▲「東京観光案内窓口」になるためには

直近の募集は10月19日まで受け付けている「第2回」の募集です。まずは締切までに必要な書類を提出いただくことから始まります。書類の入手法や記入の仕方についても、問い合わせを受け付けているのでお気軽にご相談ください。

それが終わると書類審査を11月下旬に行い、12月上旬までには事業者を決定します。窓口として運営開始するのは来年1月下旬以降、というスケジュールです。

また、9月21日に東京観光案内窓口の概要説明会を行いますので、そちらにお越しいただくのが一番わかりやすいかと思います。(編集部注:記事文末に説明会のご案内・お申込みリンクがあります。訪日ラボも最近のインバウンドトレンドを解説させていただくので、ぜひお申込みください。)

▲「東京観光案内窓口」に指定されるまでのスケジュール

▲「東京観光案内窓口」に指定されるまでのスケジュール

― 最後に、都として今後どのように東京の観光産業を盛り上げていこうとしているかを教えてください。

東京の魅力とは、伝統的なものと革新的なものが融合しているところだと思います。例えばニューヨークと比べても、東京の歴史の深さというのは格段に違いますし、さらに、ポップカルチャーや最新技術などの新しいものがたくさんあります。このように、新旧が共存しているのが東京の面白いところであるし、観光資源としてのポテンシャルは非常に大きいと思います。

観光を推進することは東京の観光産業ひいては東京の全体の振興につながります。東京2020大会とその先を見据え、外国人旅行者等の受入環境を整備していきたいと考えておりますので、皆様も一緒に盛り上げていきましょう。

▲三角氏の背後にあるのは東京の魅力を海外へ発信するためのアイコン「TokyoTokyo Old meets New」のコンセプトパネル。筆文字とゴシック体で伝統と革新が交差する街・東京を表す。

▲三角氏の背後にあるのは東京の魅力を海外へ発信するためのアイコン「TokyoTokyo Old meets New」のコンセプトパネル。筆文字とゴシック体で伝統と革新が交差する街・東京を表す。

さらには、2020年に開催される東京オリンピックという後押しがあり、東京の観光はますます盛り上がっていくでしょう。しかし、やはり観光産業というのは、行政だけが意気込んで「やるぞ」とやっても、うまくいかないと思っています。なぜならば、普段、実際に観光客に対して活動されている方の力を借りないことには、本当の意味で盛り上げることはできないからです。

だからこそ、東京の観光を2020年という節目、さらにはその先まで盛り上げるためにも力を貸していただきたいと考えています。都としても、そのために万全のサポートをして、一緒に東京を盛り上げていきたいと考えています。

9月21日(金)「東京観光案内窓口」説明会 について

  • 日時
    • 9月21日(金)16:30開場 17:00開始 18:20終了
  • 場所
    • 東京都中央区銀座7-4-12 銀座メディカルビル4F 株式会社ゼロイン会議室
    • ※株式会社ゼロインは、「東京観光案内窓口PR事業」の受託事業者です。
  • 募集人数
    • 20名 ※1社2名様まで
  • プログラム
    • 観光案内窓口について:東京都産業労働局観光部
    • インバウンドのトレンドについて:訪日ラボ
    • 観光案内窓口検討事業者様からの声:DeepJapan木立・牧島

※説明会の参加や観光窓口になるための費用は無料です。 ※応募者多数の場合は抽選となります。

9月21日(金)「東京観光案内窓口」の説明会に申し込む

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