【中国SNS】フォロワー数水増し事件発覚で注目度高まる「真実のフォロワー数計測ツール」/それでも企業がインフルエンサー(KOL)を重宝するワケ

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こんにちは、クロスシー編集部です。

本日は中国向けのマーケティング施策に欠かせないインフルエンサーKOL(Key Opinion Leader)」の起用について、その選出から効果測定までの現状の課題と打開策についてご紹介します。


【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】

会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。

ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。

KOLとは? 中国のインフルエンサーマーケティングの落とし穴とは!? フォロワー水増し事件がつきつけた課題

インフルエンサーマーケティングが欠かせない施策の一つとなっている中国で、8月、市場にショックを与える大きな事件が発生しました。北京のインターネット関連会社が、自社のマネジメントするKOLにフォロワーが増えるよう、個人情報を用いて不正操作を行っていたのです。

30億件の個人情報が不正利用 中国SNSで過去最大の情報流出!?/インフルエンサーのフォロワー「水増し」プログラムに流用

個人情報の提供と引き換えに利便性を獲得することに躊躇がないと言われる中国インターネットの世界ですが、この夏、ある北京のインターネット関連企業で、非合法の個人情報の利用が行われていたことが明るみに出ました。中国版Twitterと言われるWeiboや、アカウント数10億超となっているWeChatも含めた個人情報がなんと30億件も非合法に取得、悪用された当事件。いきさつとネットユーザーの反応についてまとめました。インバウンド最大の中国市場は「旅マエ」にアプローチするのが重要!おすすめのインバウン...

同社に個人情報を不正利用された各種SNSのユーザーの中には、自分のアカウントが知らぬうちに新たにアカウントをフォローしていることに気づいている人もいました。こうして不正操作により作り出された「虚偽の」フォロワー数は、総計は報道されていませんが、一日で109万人ということもあったそうです。またユーザーが操作していないにもかかわらず「いいね」のリアクションを他者の投稿に対し行うという挙動も見られました。

それでもKOLの存在意義は大きく…旅行系KOLでは実際に来店増加の事例も

上述の不正操作はフォロワー数や「いいね」の水増しを意味しています。こうした事件が報道され、ではネットユーザーがKOLへの不信感を募らせるかというと、意外にもそんなことはありません。SNSの書き込みには「提供した個人情報は利用されて当たり前」との見方すら現れています。

また、中国の調査会社iReserchによる本年の「ワンホンレポート」によれば、中国のワンホン産業は拡大、進化しています。(ワンホンとは「ネット上の有名人」の意味であり、インターネットサービス上でユーザーに影響力を持つアカウントKOLもワンホンの一形態です。)

このレポートによれば、2018年4月末時点、フォロワー数が100万を超えるワンホンは昨年比で23%増加しています。ワンホンにはEC販売を主とするワンホン、広告出稿を主とするワンホン、またライブ動画、オンラインサロン形式を採用するワンホンと、近年その活動内容もさまざまになっています。

▲2017年から2018年にかけてのワンホン市場の成長

▲2017年から2018年にかけてのワンホン市場の成長

KOLにはそれぞれの専門分野があり、お笑い、美容、グルメ、映画、財テク、旅行など様々な分野をカバーしています。ある事例では旅行専門のKOLを起用し、大手OTAサイトでのプロモーションを実施しました。その結果、公開後から徐々に中国人観光客が増加しています。同時に、検索エンジンBaiduでは狙ったキーワードでの検索上位にもなっています。

訪日中国人FIT層へリーチ!中国の旅行記サイト「Mafengwo」や「Ctrip」のユーザーのカキコミは大ボリューム&具体的で

こんにちは、クロスシー編集部です。前回は中国における旅行関連のオンラインサービスについてご紹介しました。今回はその中でも、旅行にオリジナルな体験を求めるFIT層の需要とマッチする「体験記」について、Mafengwo(馬蜂窩)の実際のコンテンツから紹介します。目次Mafengwo(馬蜂窩)の「游記」「攻略」のボリューム、Q&Aから見えてくる旅マエ(旅行準備中)のユーザー事情・ニーズQ&Aも活発:具体的&個別的な深掘り質問と回答が満載パワーブロガーの「游記」が実際の集客につなが...

このように、「真実の影響力」を備えたKOLであれば、ターゲットユーザーに行動の動機づけを与え、小さくない影響力を及ぼします。いくら水増しを見抜くのが難しいとはいえ、KOL施策を排除したプロモーションは今や成立しません。そこで問題となるのが「フォロワーを水増ししていない、いいねやコメント数をごまかしていないKOLはどのように見つけ出せるのか」という点です。

「ゾンビフォロワー」「サクラ」を排除し、KOLの真の実力をはかる「Miaozhen」の技術を応用したソリューションがプロモーションの精度をより高める

冒頭に紹介した事件が明るみに出るまでは約二年の歳月を要しました。KOLの実力=真実のフォロワー数をアカウントの表面から把握することは非常に難しく、中国KOL人材は玉石混交の状況を呈していると言えます。

しかし問題があれば解決策が生まれるのが市場です。中国にはこうしたKOL起用に際した困難を解決するため、アプリケーションを開発し、運用するインターネット企業があります。中国ビッグデータ解析大手のMiaozhen(ミャオジェン)は、KOLの「真実のフォロワー数」の計測には欠かせない存在です。またより関連性の高いKOLの選定と、中国の特殊なインターネット環境が形成する障壁を乗り越えた効果測定にも成功しています。

Miaozhenによる、KOLプロモーションの効果測定においては、KOLのフォロワーのうちただ数として存在しているアカウントや、「やらせの”いいね”」を識別し、無効なフォロワー、リアクションとしてプロモーションの効果には含めません。では、無効なフォロワー「ゾンビ」ややらせのいいね「サクラ」はどのように判別されるのでしょうか?

この判別工程ではKOLのファンになった「時期」と「アクション」を指標に用います。まずはKOLのフォロワーを時系列で複数のグループに分類します。続いてそれぞれのグループについて、登録時から分析時点まで継続してアクティブなアカウントを「有効な分析対象」として抽出します。

この抽出された集団が、KOL「真実のフォロワー数」です。長期アクティブでないアカウント、また機械的なリアクションを継続するアカウントは「ゾンビ」「サクラ」として計上されます。また、二次拡散、三次拡散を引き起こすフォロワーの多寡もKOLの影響力の評価項目の一つとしています。

他にも、あるインターネットサービスWeiboWeChatなど)において、商品のターゲットとなるユーザーに対し、もっとも重複を少なくアプローチできるインフルエンサー複数名の組み合わせをシステムから導き出すことができます。

▲複数のKOLで、フォロワーの重複が少ない組み合わせを提案

▲複数のKOLで、フォロワーの重複が少ない組み合わせを提案

特殊な「中国インターネット環境」に対応した分析手段、インターネットの主要グループを横断するデータ集積技術

KOLを起用した施策の実行、分析だけでなく、異なるグループのデータを収集、分析できるのもMiaozhenの特徴です。中国では大手インターネット企業同士のグループ化が進んでおり、主要なネットサービスを提供する多くの企業は、異なるグループに所属するサービス間とはデータを連携させないという特徴があります。

例えば、大手ECサイトで配信される情報は、主要検索サイトの結果ページには表示されません。Miaozhenの提供するサービスは、こうした特殊環境に対応した分析ソリューションであると言えるでしょう。

クロスシーでは今月(2018年9月)よりこのMiaozhenとパートナーシップ契約を締結しており、同社の分析技術に当社のノウハウを掛け合わせ、インバウンド領域におけるメディア運営やプロモーションの精度をさらに高めています。

まとめ 〜広告を見たくないユーザーに届くのは、KOLが発信するユーザーに有益な情報。起用のステップから差別化を〜

インターネットユーザーは都市部に多く、彼らの多くは時間に追われ生活をしています。また、インターネットは楽しみのため、情報収集のために利用しています。こういったインターネットの利用シーンを想定すれば、その際に「広告=企業の一方的なメッセージ」は見たくないと考えるのは当然の心理でしょう。

一方で、自分に本質的に有益な情報であれば知りたいという気持ちは誰しも抱えているものです。フォロワーは、KOLの発信する情報には自分にとって意味のある情報だと期待しています。それはKOLが、フォロワーの立場を想像してメッセージを発信しているからにほかなりません。

KOL中国マーケットへの情報発信において重要なチャネル」という認知は広まりつつあります。その中で、真にユーザーの支持を得ているKOLを見抜き採用することは、国内外の競合と差をつけることにつながります。KOL起用は採用のステップから差別化をはかるべきで、こういった側面からもMiaozhenの分析データは強い味方となるでしょう。

参考:https://baijiahao.baidu.com/s?id=1604297353833847121&wfr=spider&for=pc

【7/9開催】消費額1.7兆円超!最新中国インバウンド市場の攻略ポイント

2024年、訪日外国人による旅行消費額は過去最高の約8兆1,257億円を記録。 そのうち中国は1.7兆円超(全体の約21%)と圧倒的な1位を占めており、宿泊日数や訪問者数でもトップクラスの存在感を示しています。

これだけ市場が大きく、経済インパクトのある中国インバウンド。 いま多くの企業が「中国向けに本格的な戦略を立てるべきではないか?」と検討を始めています。

しかし中国では、Googleをはじめとする多くのサービスに規制があり、中国現地のSNSや地図サービスを活用するなど、独自のカスタマイズされた対策が必要です。

本セミナーでは、インバウンド戦略の基本を押さえた上で、「中国市場の最新動向」と「具体的な対策」について、わかりやすく解説します。

<本セミナーのポイント>

  • インバウンド戦略の基本が学べる!
  • 中国インバウンド市場の規模と最新トレンドがわかる!
  • 中国特有のSNS・地図アプリを踏まえた対応策を学べる!

詳しくはこちらをご覧ください。

消費額1.7兆円超!最新中国インバウンド市場の攻略ポイント【7/9開催】

【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」

2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。

「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。

<こんな方におすすめ>

  • インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
  • 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
  • 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
  • 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
  • インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
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【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。

この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。

※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。

「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】

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この記事の筆者

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株式会社クロスシー

株式会社クロスシー編集部。中国語圏向けに日本情報の提供をするインターネットメディア運営・レップ事業を展開すると共に、訪日観光客向けのマーケティング・ソリューションを提供しています。日本の観光立国を実現すべく、メインターゲットとなる中華圏への観光情報、サービス、商品について、日中間の情報格差を埋め、観光客にとって最高の日本体験の提供を目指しています。

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