アパレル・アウトレットモールはどうやって通販・越境ECをインバウンドに活用すべきなのか?
インバウンド市場が盛り上がる中で、アパレル・アウトレットモールが通販・越境ECを活用することでインバウンド集客する事例が増えています。アパレル・アウトレットモールの通販・越境ECを活用した成功事例では、効果的にマーケティングを行えています。このページでは、アパレル・アウトレットモールのインバウンド対策やインバウンド集客における通販・越境ECの活用について、次の3つの事例を取り上げます。
- アパレル・アウトレットモール×通販・越境EC事例その①:SHIBUYA109のアウトレット商品をいつでも通販で購入可能に
- アパレル・アウトレットモール×通販・越境EC事例その②:越境EC事例:EC発ブランド「ゴゴシング」の成功の理由
- アパレル・アウトレットモール×通販・越境EC事例その③:株式会社Candee:韓国企業と共同で企画・配信
アパレル・アウトレットモールの通販・越境ECによるインバウンド対策やインバウンド集客には、訪日中ではない外国人にもマーケティングできるというメリットがあります。インバウンド業界でよく用いられる用語の一つに「旅マエ・旅ナカ・旅アト」というものがあり、これはそれぞれ「訪日前・訪日中・訪日後」を表します。通販・越境ECは特に旅マエや旅アトの、日本にいないインバウンドにマーケティングをする手段として利用されています。たとえば、訪日中に気に入った食品がありこれを自分の国に帰っても食べたい、というインバウンドからのニーズがあった場合、その食品を取り扱うメーカーが越境ECサイトに出店していれば、外国人は自分の国でもその食品を手に入れられるということです。通販・越境ECを利用することで、旅アトにもマーケティングのチャンスを広げることができます。
ここでは、アパレル・アウトレットモールという業界・業種における通販・越境ECによるインバウンド対策事例を紹介していきます。
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「広告運用」の資料を無料でダウンロードする「越境ECサイト制作」の資料を無料でダウンロードする「多言語サイト制作」の資料を無料でダウンロードするSHIBUYA109のアウトレット商品をいつでも通販で購入可能に
株式会社SHIBUYA109エンタテイメントは、自社の運営するブランドサイト、SHIBUYA109公式通販内でSHIBUYA109公式通販アウトレットをスタート。いつでもどこでも、お得な商品を手に入れられるサービスが誕生しました。株式会社SHIBUYA109エンタテイメントは、SHIBUYA109を中心とした6つの施設を運営し、不動産賃貸業のみにとどまらず、幅広く事業展開しており、その一つである、主力事業のSHIBUYA109の公式通販サイトに、アウトレット機能が追加されました。
SHIBUYA109公式通販のアウトレットは、2018年8月9日(木)よりスタート。いつでもどこでもお得な商品が一目でわかるサイトとなっており、これまで買い逃した商品も検索しやすい仕様となっています。SHIBUYA109は2016年に全ブランドを統合し、実店舗・ネットショップ問わず顧客と接点を持つことをテーマとしてきました。公式通販がスタートすることで店舗の在庫の有無にかかわらず購入が可能となったが、さらには今回アウトレットがスタートしたことで過剰在庫のリスクを軽減できます。SHIBUYA109公式通販では、すでに越境ECも実施しており、今後はアウトレット商品も随時対応していく予定とのこと。アウトレット商品なら、日本国内でもさまざまな層に買い求めやすくなっていくうえに、越境ECがスタートすればさらに幅広い世界にアプローチできるようになります。SHIBUYAの名前が越境ECを通じてより多くの人の目に触れ、より多くの日本ファッションが、国境を越えて広がっていく可能性を秘めています。
越境EC事例:EC発ブランド「ゴゴシング」の成功の理由
EC発ブランド「ゴゴシング」は、トレンドに敏感な10~20代女性をターゲットに2007年からさまざまなアパレルアイテムの販売を手掛けています。「ゴゴシング」を率いる黄・ウンスクCEOは、グローバルECが活性化し始めた14年から、越境ECプラットフォーム「カフェ24」で韓国国内にとどまらず、越境ECも展開しています。海外展開当初、中国向けと日本向けのサイトを同時に構築したものの、巨大市場の中国より日本での反応に手応えを感じたといいます。その後、売り上げが継続して成長。海外売り上げの90%を日本が占めるなど反響が続いています。
「ゴゴシング」では、イベント情報やベストアイテムページの更新でサイトに動きを作ることで、訪問者を誘導しています。登録顧客は「コンビニ後払い決済」や「ヤマト運輸」も利用できるなど、日本のECサイトと同様のサービスを提供しています。近年、日本に参入する韓国アパレルECの増加に対応するため、「ゴゴシング」は10年以上培ったノウハウを基に差別化戦略に力を入れています。特に、同社の自社サイトを利用する10代後半~20代前半の若年層の購入履歴や人気商品を分析し、ターゲットのニーズを踏まえた商品開発に取り組んでいます。実際、若年層の場合、トレンドに非常に敏感なので、シーズン別に流行を取り入れた商品を適切に提示できないと、売り上げ減少へつながることもあるようです。このような特徴は日韓で類似しており、毎月250種類のアパレル商品を定期的に更新しています。「ゴゴシング」はこのような取り組みで「最新トレンドが見えるアパレルEC」のイメージ構築に成功、日韓のリピーターが継続して増加しているとのこと。
株式会社Candee:韓国企業と共同で企画・配信
株式会社Candeeでは、韓国から日本の視聴者に向けてライブコマース番組を配信する逆越境ECをスタートしました。日本で韓国ファッションの人気が高まっていることを背景に、同社のターゲットである10~20代女性を取り込む目的があるといいます。韓国でアパレルビジネスや中国向けのライブコマースを展開する株式会社CHUNIL NETWORKSが参画し、キャスティング、商品仕入れ、番組制作を担当し、ミレニアル世代に人気の韓国ファッションを中心とした最新トレンド情報をCandeeと共同で企画・配信しています。初回の配信は、少女時代などのスタイリストとして活躍中の“ソスギョン”と、テラスハウス軽井沢に出演中の“治田みずき”が出演し、韓国在住の二人が、現地から最新のトレンドやコーディネートを紹介。
視聴者は、ライブ配信中に出演者にコメントを通して質問ができ、番組内で紹介している韓国の最新ファッションは、Live Shop!のアプリ上で簡単に購入することが可能になっています。今後も両社で、商品仕入れ・買付けの効率化や、新たな流通チャネルを開拓し、ライブコマースを活用したデジタル時代のファッションマーケティングを強化していくとのこと。株式会社Candeeでは、「将来的には日本から、タイなどの海外へ向けて、番組のライブ配信と越境EC事業を行うことも視野に入れている」としており、国境を超えた事業展開を予定しているとのことです。