医薬品・日用品メーカーはどうやって通販・越境ECをインバウンドに活用すべきなのか?
インバウンド市場が盛り上がる中で、医薬品・日用品メーカーが通販・越境ECを活用することでインバウンド集客する事例が増えています。医薬品・日用品メーカーの通販・越境ECを活用した成功事例では、効果的にマーケティングを行えています。このページでは、医薬品・日用品メーカーのインバウンド対策やインバウンド集客における通販・越境ECの活用について、次の3つの事例を取り上げます。
- 医薬品・日用品メーカー×通販・越境EC事例その①:ナビプラス、越境ECソリューション「BuySmartJapan」を千趣会が運営する『ベルメゾンネット』に提供開始
- 医薬品・日用品メーカー×通販・越境EC事例その②:1日4.5億円を中国で売り上げたキリン堂、中国向け越境EC「ワンドウ」に出店
- 医薬品・日用品メーカー×通販・越境EC事例その③:大手日用品メーカー小林製薬や花王がこぞっては天猫国際に店舗を出店
医薬品・日用品メーカーの通販・越境ECによるインバウンド対策やインバウンド集客には、訪日中ではない外国人にもマーケティングできるというメリットがあります。インバウンド業界でよく用いられる用語の一つに「旅マエ・旅ナカ・旅アト」というものがあり、これはそれぞれ「訪日前・訪日中・訪日後」を表します。通販・越境ECは特に旅マエや旅アトの、日本にいないインバウンドにマーケティングをする手段として利用されています。たとえば、訪日中に気に入った食品がありこれを自分の国に帰っても食べたい、というインバウンドからのニーズがあった場合、その食品を取り扱うメーカーが越境ECサイトに出店していれば、外国人は自分の国でもその食品を手に入れられるということです。通販・越境ECを利用することで、旅アトにもマーケティングのチャンスを広げることができます。
ここでは、医薬品・日用品メーカーという業界・業種における通販・越境ECによるインバウンド対策事例を紹介していきます。
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「広告運用」の資料を無料でダウンロードする「越境ECサイト制作」の資料を無料でダウンロードする「多言語サイト制作」の資料を無料でダウンロードするナビプラス、越境ECソリューション「BuySmartJapan」を千趣会が運営する『ベルメゾンネット』に提供開始
ナビプラス株式会社は、自社の越境ECソリューション「BuySmartJapan(バイスマートジャパン)」の、株式会社千趣会が運営するカタログ通販サイト「ベルメゾンネット」への提供を、2016年7月より開始しており、9月より本格的に稼働しました。
千趣会は以前より、中国モールやリアル店舗の出店を行ってきましたが、海外ユーザーによる通販サイトへの問合せやアクセス増加したこともあり通販サイト「ベルメゾンネット」の越境EC対策を進めることになりました。これに伴い、すでに大手通販会社を始めとした実績やノウハウが多数あるナビプラスの「BuySmartJapan」の導入を決定しました。 「BuySmartJapan」とは、既存の日本のECサイトに簡単なコードを加えるだけで、海外からの購入に対応できる越境ECソリューションです。「BuySmartJapan」では中国語(簡体字・繁体字)、英語、韓国語、日本語の4言語によるカスタマーサポートと120の国や地域への海外配送に対応しています。海外消費者が「BuySmartJapan」導入の日本のECサイトで買い物をする場合、ナビプラスが購入の依頼を受け付け、商品の購入を代行します。
- 「BuySmartJapan」導入決定の理由
- 越境ECに関するサービスを一括でサポートできる実績とノウハウ
- 新たに海外向けサイトを構築する必要がなく、すでにある日本向けサイトに少し手を入れるだけ
- 海外発送(EMS)は、「BuySmartJapan」が対応
- 海外ユーザーのサポートは、「BuySmartJapan」のスタッフがメールやチャットで多言語に対応
- 銀聯、Alipay、PayPalなど海外ユーザー向けの決済サービスは「BuySmartJapan」が用意
1日4.5億円を中国で売り上げたキリン堂、中国向け越境EC「ワンドウ」に出店
薬局やドラッグストアを展開するキリン堂は2017年8月28日、中国向け越境ECプラットフォーム「豌豆公主(ワンドウ)」に出店しました。越境ECの販売チャネルを増やし、中国事業の拡大を目指す。 「ワンドウ」を運営するインアゴーラによると、キリン堂は中国で第二類医薬品や第三類医薬品などを販売するといいます。キリン堂は2014年3月、アリババグループが運営する越境ECモール「天猫国際」に日本のドラッグストアとして初めて出店しました。化粧品や育児用品などを販売。2015年の11月11日(独身の日)には、「天猫国際」で1日に約4億5000万円を売り上げるなど、日本企業トップクラスの実績を誇ります。
「ワンドウ」は日本製品に特化した中国ユーザー向けのショッピングアプリ。出店時の初期費用や、固定費は無料。決済や配送、翻訳、顧客対応などは、アプリを運営している中国企業のインアゴーラが代行。出店企業は商品情報を日本語で登録し、商品を国内倉庫に送るだけで、越境ECを開始することが可能になります。インアゴーラは中国大手ECプラットフォーム「淘宝」「小紅書(RED)」「考拉(Kaola)」など、他社のチャネルと連携しています。インアゴーラによると、複数プラットフォームを通じて中国展開できることが、キリン堂から評価されたのだといいます。「ワンドウ」を活用する国内企業は増えており、今年6月以降はカゴメ、味の素、白鳩、味の素などが出店しています。
大手日用品メーカー小林製薬や花王がこぞっては天猫国際に店舗を出店
小林製薬は5月下旬、中国アリババグループ運営の越境ECサイト「天猫国際(Tモール・グローバル)」で店舗を構えた。訪日中国人に人気の冷却剤「熱さまシート(子供用)」に加え、口臭防止剤「ブレスケア」、炭の力で口臭を防ぐ歯磨き粉「スミガキ」、しみやそばかす対策の「ケシミンクリーム」をそろえています。熱さまシートはすでに中国でも販売されていますが、越境ECでも扱うことで既存の販路を補う。それ以外の商品は現地で販売しておらず、まずは越境ECサイトで反応を見極めるとのこと。
このほかにも、花王は2015年11月の天猫国際に続き、5月末にライバルの京東グループが運営する越境Eサイト「京東全球購(JDワールドワイド)」で、子供用紙おむつ「メリーズ」の販売を始めています。メリーズは、中国の輸入業者が高値で転売しようと日本の店頭で買い占め、品切れが続出していました。越境ECでの取り扱いは、この転売を防ぐ目的もあり、実際に効果を上げているとのこと。品質などで自国商品に不信を抱く中国の消費者が増え、偽物も出回るなか、「花王が管理する製品を(直接)提供できる」と安心・安全を強調する戦略だと言います。