こんにちは、クロスシー編集部です。
きたる2018年6月15日に、住宅宿泊事業法(通称「民泊新法」)が施行されます。民泊は中国でも人気のサービスとなっており、インバウンド需要の取り込みにおいての必要性も高まっています。
本編では、中国の研究センターの調査結果やニュースの数字から、市場規模や民泊利用者の中で人気の目的地、民泊を予約できるインターネットサービス、アプリについてみていきます。
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中国民泊事情の基本情報
2017年の中国民泊事情を数字からチェック
中国の国家情報シェアリングエコノミー研究センターが、先月5月15日に発表した「中国民泊レポート2018」によると、2017年の中国の民泊市場は市場規模145億元(昨年同期比70.6%増)となっており、プレーヤーとしては7600万人の宿泊者と200万人の運営者が存在します。
民泊関連のプラットフォームが取り扱う客室量は300万、シェアリングエコノミーの普及と旅行の流行により、民泊業界には参入者がますます増えています。
参考:http://www.xinhuanet.com/info/2018-05/15/c_137180651.htm
また2018年5月にインターネット調査会社のHCRが行った調査によると、民泊利用者の性別、年代別構成比は以下のようになります。
出典:http://xinwen.pconline.com.cn/1127/11270586.html
今民泊が人気な理由:コスパの良さにオリジナルのサービス
また中国旅行協会が今年の5月に発表した資料によると、中国での民泊の発展は旅行分野における20~40代の消費の割合が増えたことにより起きる、ニーズの細分化が影響しています。
同調査によれば、民泊の魅力として「その土地の雰囲気を味わえる」「都会の喧騒から離れ自然を味わえる」という2点を挙げる回答者は50%を超えています。そのほかにも「オリジナルのサービス」「建物の様子や装飾」「コスパの良さ」「宿泊と娯楽的楽しみと友人との交流を深めることが全部一度にできる点」が挙げられています。
民泊で人気の目的地は、短期海外旅行先の人気スポットに集中
2017年の人気の目的地(海外)は大阪、東京、香港、フィジー、バンコク、チェンマイ、パタヤ(タイ)、ソウル、シンガポール、サバ(マレーシア)となっています。
これらの10都市の宿泊部屋数の合計は、海外民泊の宿泊部屋数の8割以上を占めます。短期海外旅行先として人気の日本、タイの都市やリゾート地がランクインしており、短期間の旅行で利用されていることがわかります。
参考:http://res.meadin.com/HotelData/155061_1.shtml
中国民泊では どんな民泊サイトが人気? 一番人気「Ctrip」に僅差で続く「途家」、「Tuniu」
それでは、中国人観光客はどのアプリを用いて民泊の宿泊先を確保しているのでしょうか?同じく、2018年5月にインターネット調査会社のHCRが行った調査結果を紹介します。民泊予約の際に利用したプラットフォームごとの利用者の比率は、以下のようになっています。
出典:http://xinwen.pconline.com.cn/1127/11270586.html
民泊の予約に利用したウェブサービス(複数回答)のトップ5は順にCtrip(39.4%)、途家(37.4%)、Tuniu(34.9%)、Qunar(27.2%)、Lvmama(21.5%)となっています。トップ6以降には美団(14.0%)、Airbnb(13.5%)、Mafengwo(12.1%)、大衆点評(11.7%)が続きます。
老舗OTAのCtripがトップとなっており、宿泊形態の如何を問わず、旅マエ情報収集過程での影響力の大きさをうかがわせます。また7番手にランクインしたAirbnbを除きすべて中国系のサービスが名を連ねており、旅行市場においても中国独自の文脈が形成されていることがうかがえます。
訪日中国人FIT層へリーチ!中国の旅行記サイト「Mafengwo」や「Ctrip」のユーザーのカキコミは大ボリューム&具体的で
こんにちは、クロスシー編集部です。前回は中国における旅行関連のオンラインサービスについてご紹介しました。今回はその中でも、旅行にオリジナルな体験を求めるFIT層の需要とマッチする「体験記」について、Mafengwo(馬蜂窩)の実際のコンテンツから紹介します。目次Mafengwo(馬蜂窩)の「游記」「攻略」のボリューム、Q&Aから見えてくる旅マエ(旅行準備中)のユーザー事情・ニーズQ&Aも活発:具体的&個別的な深掘り質問と回答が満載パワーブロガーの「游記」が実際の集客につなが...
まとめ
中国での民宿市場は2020年までに市場規模は500億元に達し、提供される部屋数は600万超、利用者は1億人を超えるだろうとの予測もあります。
2018年6月15日に民泊新法が施行されるにあたり、事前の登録が進んでいないといったニュースも出ていますが、今後はこういった中国人旅行客の民泊熱をうまく取り込めるような調整が図られていくことも考えられます。
本編で見てきたように、大阪や東京といった日本の都市も民泊利用で人気の宿泊先です。中国市場で民泊情報を提供するインターネットサービスやアプリは、訪日中国人との交流チャネルでもあります。中国人のインバウンド動向を理解する上でこれからも注目の分野であり続けるでしょう。
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