観光庁では、訪日外国人の消費動向などをまとめた統計・データを数多く発表しています。それらのデータを適切に読み取ることは、インバウンド集客を考える上で非常に重要です。
この記事では、観光庁発表の統計・データ一覧、またそれらの中でインバウンド対策に役立つ資料の読み方、要点についてまとめています。
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観光庁が発表している調査・統計にはどんなものがある?
まずは観光庁が発表している調査・統計にはどのようなものがあるかについて紹介していきます。主に、観光庁は以下の9つの調査・統計を発表しています。- 出入国者数:外国人旅行者の出入国者数および日本人海外旅行者数
- 入国者数ランキング:入国者数の世界ランキング
- 旅行・観光消費動向調査:日本国内居住者の旅行・観光における消費実態等の調査
- 宿泊旅行統計調査:宿泊をともなう旅行の実態等の調査
- 訪日外国人消費動向調査:訪日外国人の消費実態の調査
- 観光地域経済調査:観光産業の実態や、観光が地域経済に及ぼす効果等を明らかにするための調査
- 共通基準による観光入込客統計:「観光入込客統計に関する共通基準」に基づいた都道府県等の入込客に関する調査結果
- 旅行業者取扱額:主要旅行業者の取扱額
- 経済波及効果:旅行消費による経済波及効果
それでは、この中からインバウンド対策を考える上で重要となるデータについて詳しく見ていきましょう。
訪日外国人消費動向調査
観光庁が出している調査・統計の中でも、訪日外国人消費動向調査はインバウンド集客を行う上で特に重要なデータです。
訪日外国人消費動向調査からは、訪日外国人数や消費額などの数字はもちろん、「訪日中に困ったこと」「訪日中に買ったもの」などの具体的な感想・購買動向まで様々なデータを読み取ることができます。
以下は、訪日外国人消費動向調査で発表されているデータの一例です。
- 月間・年間の訪日外国人数
- 国・地域別の訪日外国人数
- 月間・年間のインバウンド消費額
- 一人当たりの消費額
- 月間・年間のインバウンド動向
- 訪日外国人が参考にしている情報媒体
- 訪日旅行の満足度
- 訪日外国人が旅行中に困ったこと
- 訪日外国人が最も満足した食べ物
- 訪日外国人が日本で買ったもの
- 次回の訪日旅行でしたいこと
インバウンド集客のためには、これらの情報から訪日外国人のニーズや悩みを探り、改めて自社のサービス・商品を見直す必要があります。また、訪日外国人が参考にしている情報媒体のデータも記載されているため、プロモーションの際にも利用できるでしょう。
2018年の訪日外国人消費動向調査についての解説、消費傾向の分析を以下のURLで取り上げております。
インバウンド消費が過去最高記録!観光庁「訪日外国人消費動向調査」からわかるトレンドについて解説
2018年のインバウンド消費額は、過去最高を記録しました。しかしながら、以前に比べ消費額には伸び悩みが見られました。今回は、観光庁より発表された国・地域別総消費額や一人当たり消費額のデータから、訪日外国人の消費傾向を分析します。その上で、今までのアジア圏を主なターゲットとした誘致に対し、さらなるインバウンド消費増大を目指すための新たな指針を紐解いていきます。また、この記事では「モノ消費」から「コト消費」という訪日外国人の消費トレンドの変化について近年のデータを参考に検証し、今後の消費傾向を...
月別・年別統計データ(訪日外国人・出国日本人)
観光庁所管の独立行政法人「JNTO(日本政府観光局)」もインバウンド対策の参考にすべき各種統計やデータを発表しています。
下記ではJNTOについて詳しく説明しています。
日本政府観光局(JNTO)とは
インバウンド対策に日本政府観光局(JNTO)を活用するためにも、日本政府観光局(JNTO)がどんな組織なのか、外国人観光客の誘致活動・インバウンド対策について詳しく解説します。日本政府観光局(JNTO)とは、訪日外国人観光客誘致に取り組んでいる日本の公的な専門機関です。インバウンド対策の参考となる公的データを作成しており、インバウンドビジネスを行う上で重要な機関です。ここでは、日本政府観光局(JNTO)がどのような組織なのか、またその活動内容や、インバウンド対策に日本政府観光局(JNTO)...
また、JNTOの発表しているインバウンドデータの中で特に重要なのが「月別・年別統計データ」で、ここには訪日外国人数や国・地域別のデータが記載されています。
JNTO発表のデータからインバウンド対策について分析した記事について、下記URLからご覧いただけます。
【国別】2019年訪日外国人観光客数の予測|効果的なインバウンド対応のポイントとは?
日本政府観光局(
各種データの読み方を解説
続いては、各種データの読み方について紹介していきます。それぞれの資料ごとにポイントをおさえてインバウンド対策に必要な情報を読み取れるようにしましょう。
観光庁の訪日外国人消費動向調査を読む
まずは、観光庁発表の訪日外国人消費動向調査です。
訪日外国人消費動向調査の集計結果は、エクセルファイルとして観光庁のHPからダウンロードでき、ダウンロード方法については下記の手順の通りです。
観光庁ホーム > 統計情報・白書 > 統計情報 > 訪日外国人消費動向調査
このエクセルファイルでは、「表紙」が目次になっており、「一般客(全目的)」「一般客(観光・レジャー目的)」「一般客(業務目的)」「クルーズ客」といったように客の種別がわかれているため、自社の業種に合ったターゲット層についてデータを閲覧することが重要です。
しかし、エクセルファイルは細かくて見づらい部分も少なからずあるため、観光庁が集計結果に基づいて出している「訪日外国人の消費動向」についての報告書を見るのもおすすめです。
JNTOの月別・年別統計データを読む
それでは次に、JNTOの月別・年別統計データを見ていきます。観光庁と同様にホームページにデータをアップロードしており、ホーム>統計・データ> 訪日外客数・出国日本人数データの手順で「国籍/月別 訪日外客数(2003年~2019年)」というPDFをダウンロードすることができます。
このデータでは、2003年~2019年の訪日外国人数や国・地域別の訪日外国人数がまとめられているのですが、こちらもなかなか細かく見づらいため、報道用資料を閲覧するとよいでしょう。
▲[2018年 訪日外客数(総数)]:日本政府観光局(JNTO)より引用
▲[2019年3月推計値]:日本政府観光局(JNTO)プレスリリースより引用
訪日ラボでは観光庁の統計を分析・解説しています
訪日ラボでは、観光庁やJNTO発表の統計資料についてインバウンド対策の観点から考察・分析を行っています。下記の解説ページでは実際の資料や図、グラフを用いて要点をまとめています。
【国別】2019年訪日外国人観光客数の予測|効果的なインバウンド対応のポイントとは?
日本政府観光局(
インバウンド消費が過去最高記録!観光庁「訪日外国人消費動向調査」からわかるトレンドについて解説
2018年のインバウンド消費額は、過去最高を記録しました。しかしながら、以前に比べ消費額には伸び悩みが見られました。今回は、観光庁より発表された国・地域別総消費額や一人当たり消費額のデータから、訪日外国人の消費傾向を分析します。その上で、今までのアジア圏を主なターゲットとした誘致に対し、さらなるインバウンド消費増大を目指すための新たな指針を紐解いていきます。また、この記事では「モノ消費」から「コト消費」という訪日外国人の消費トレンドの変化について近年のデータを参考に検証し、今後の消費傾向を...
【最新調査】インバウンド消費額、1〜3月は1兆1,182億円!気になる中国人の消費額は?
目次訪日外国人の消費動向、1次速報全体消費の3割を占める中国欧米豪は宿泊費が高い傾向に訪日外国人の消費動向、1次速報観光庁は4月17日、「訪日外国人消費動向調査」を発表しました。2019年1-3月期の速報によると、訪日外国人の消費額は1兆1,182億円となりました。「訪日外国人消費動向調査」全体消費の3割を占める中国国籍・地域別の消費額は、中国が最も多く4,021億円で全体の36.0%を占めています。中国につづく台湾は1,501億円で13.4%、韓国が1,479億円で13.2%です。以下、...
2月の訪日外国人数 過去最高更新/260.4万人で前年より9万人増
目次訪日外客数は2月も堅調に増加傾向前年より約9万人増、東アジアが7割プロモが効果を発揮!東南アジアが増加訪日外客数は2月も堅調に増加傾向日本政府観光局(JNTO)は3月19日、訪日外客数2019年2月の推計値を発表。訪日外国人は2,604,300人となり、2月として過去最高を記録しています。JNTO・2019年2月の訪日外客数発表前年より約9万人増、東アジアが7割JNTOは、2019年2月の訪日外客数・出国日本人数を発表しています。2月に出国した日本人は1,534,800人、前年同月より...
2月のインバウンド延べ宿泊数は過去最高!観光庁、「宿泊旅行統計調査」を発表
目次数値は平成19年2月時の4倍以上に増加国籍別宿泊数は中国がトップ、伸び率ではフィリピン数値は平成19年2月時の4倍以上に増加観光庁は、4月26日、「宿泊旅行統計調査(平成31年2月・第2次速報、平成31年3月・第1次速報)」を発表しました。インバウンドの延べ宿泊者数の調査は、平成19年にスタート。平成31年2月の調査結果は、前年同月比18.8%増の827万人泊で、2月としては調査開始以来の最高値となりました。また、3月は前年同月比26.3%増の856万人泊でした。宿泊旅行統計調査国籍別...
観光庁のデータを利用して効果的なインバウンド集客を
この記事では観光庁、JNTO発表のデータを読む際の要点について紹介しました。
訪日外国人のニーズや悩みに合わせたサービス・商品の提供こそがインバウンド集客への近道です。統計・データを活用し、訪日外国人の消費動向、購買動向を分析しましょう。
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今年も残りわずかとなりましたが、インバウンド需要はまだまだ好調をキープしている状況です。来年の春節や桜シーズンなど、訪日客が集まる時期に向けて対策を練っていきたいという方も多いでしょう。
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この記事では、主に11月前半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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