【コロナ中国まとめ】新型コロナウイルス(COVID-19)の感染者数・国内動向を時系列で一挙振り返り

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新型コロナウイルスの感染爆発(パンデミック)が始まってから、およそ6か月が経過しました。2020年7月20日時点では全世界で約1,450万人が新型コロナウイルスに感染し、うち約60万5,000人が命を落としています。

当初は湖北省武漢市をはじめとする中国国内での感染爆発が顕著であったものの、次第に欧米諸国での感染爆発が始まり、最終的にはアメリカ合衆国が現時点で約383万人の感染者を抱える最大の感染国となってしまいました。

中国国内では現時点で約8万6,000人が新型コロナウイルスに感染し、新規感染者の増加数こそ落ち着いたものの、6月末には北京市における新規感染者の増加が問題視されました。

今回の記事では、新型コロナウイルス流行の最初の舞台となった中国に的を絞り、2020年1月から6月までの主な出来事を一挙に振り返ります。

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1月:中国国内で新型コロナウイルスが急速に拡大

中国国内、中でも湖北省武漢市内における新型コロナウイルスの感染は2019年末には既に始まっていました。

しかし、2020年1月1日に武漢市の華南海鮮卸売市場が閉鎖されたことをきっかけに、新型コロナウイルスの脅威が大きく報道されるようになりました。

武漢市の「華南海鮮卸売市場」閉鎖

1月1日、中国当局は新型コロナウイルスの感染者集団(クラスター)が最初に発生した武漢市の華南海鮮卸売市場を閉鎖しました。

華南海鮮卸売市場は中国中部最大規模の市場で、海鮮類だけでなくヘビやネズミなどの動物やハーブなどの植物も売買されています。

新型コロナウイルスはこの市場で販売されていたヘビやコウモリからヒトに感染したと考えられており、市場の衛生状態が悪く品物の管理がなされていなかったため感染が起こってしまったとされています。

華南海鮮卸売市場の閉鎖後、1月9日には武漢市にて最初の死者が確認され、1月16日には日本でも初の新型コロナウイルス感染者が確認されました。

海外からの招かれざる客「新型コロナウイルス」春節パンデミックは大丈夫?インバウンド市場盛り上がりの裏側で、リスクをどうとらえるべきか

東京オリンピック2020を控え、ますます盛り上がりを見せるインバウンド市場ですが、良いことばかりとは限りません。先日から中国武漢市の「新型コロナウイルス(COVID-19)」の報道が続いていますが、先週にはついに日本でも感染が確認されました(り患した男性は1月15日に退院。)国を越えて人の流動が活発になることは好ましいことですが、海外との人の往来が活発になればその分、新型ウイルスや日本人が経験したことのない病気が国境を超えて日本に持ち込まれる危険性も高まるといえるでしょう。今回は「新型コロ...

武漢市は都市封鎖へ

1月23日、中国国内における新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、中国政府は武漢市の都市封鎖(ロックダウンに乗り出しました。

武漢市の都市封鎖が発表されたのは23日の午前2時であったため、多くの武漢市民が当日朝から自動車や電車、バスで武漢から離れようと試み、交通機関に大きな乱れが生まれました。

武漢封鎖が発表されるまでは、特別な理由がない限り武漢市には行かない、武漢市から出ないことが求められていましたが、武漢市のロックダウン決定で鉄道、飛行機、バスなどの全交通機関が運行を停止し、市民は家に留まるよう要請されました。

武漢市内では白い消毒液が気体にして撒かれる、武漢発着の鉄道・航空チケットのキャンセル料を取らない、武漢市内への出入りを制限するなどの緊急措置が取られました。

新型コロナウイルス対策どうする?春節インバウンド市場盛り上がりを前に高まる不安:「武漢封鎖」感染拡大阻止に中国政府が動いた

新型コロナウィルスについて、もっとも心配されていたヒトからヒトへの感染が確認されました。世界保健機関(WHO)は22日、専門家による緊急委員会を開き「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」にあたるかどうか協議しましたが、現在の情報だけでは判断が難しいと緊急事態宣言の発令を延期しました。一方、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染源地である武漢市は、感染拡大を阻止するために本日の現地時間10時から武漢市を閉鎖すると発表がありました。中国国内の薬局などではマスクの売り切れが起こるなど、...

中国国内で540人以上、国外でもコロナ感染者確認

1月23日未明までに新型コロナウイルスに感染された感染者は540人以上となり、湖北省当局は1月22日夜に死者数が17人になったと公表しました。

さらに、日本・台湾・香港・マカオ・韓国・タイ・アメリカなどの中国との人の往来が多い国でも感染者が確認されるようになりました。

多くの国では感染患者は完全に隔離され、家族とさえ面会できない厳しい制約の中に置かれました。

また武漢市政府が医療費の全額負担をすると公表していたにも関わらず、一部の患者やその家族へ高額の治療費の請求がされるなど混乱を極めていました。

団体旅行禁止、訪日外国人旅行者数4,000万人も達成不可能に

中国政府当局は1月27日、新型コロナウイルスの流行が急速に拡大していることを受け、国内外の団体旅行を全て禁止しました。

これを受け、中国の旅行会社を総括する組織である中国旅行者協会も、1月27日以降の全ての団体旅行を停止しました。

日本政府は、2020年に訪日外国人旅行者数4,000万人を達成することを目標として掲げていました。

しかし、中国からの団体旅行客が途絶えてしまったため、この時点で4,000万人を達成することは非常に難しくなりました。

新型コロナで中国人観光客の団体旅行禁止:日本政府目標「訪日客4,000万人」に急ブレーキ

26日に日本で4例目となる新型コロナウイルス(COVID-19)感染者が確認されました。日本だけでなく世界各地で感染が確認され、感染者数も日を追うごとに増加しています。感染源地である中国の国家衛生健康委員会の発表では、26日時点で中国国内の感染者が2,744人、亡くなったのは80人だとしています。いまだ終わりの見えない新型コロナウイルス(COVID-19)の拡大が、日本政府が掲げる「2020年に訪日外国人旅行者数4,000万人」に大きく影響し目標達成が難しくなっています。しかしこの目標、実...

2月:例年より長い春節連休も、多くの人は帰省を選ばず

今年の春節は1月25日であり、前後の1月24日から2月2日までの10日間が春節の連休とされました。

本来、春節の連休は春節前日と春節当日、春節当日から5日間の合計7日間とされていますが、今年は新型コロナウイルスの流行を受け更に3日の休日が追加されました。

春節期間の公共交通機関利用者数は昨年より40%減少

例年、春節になると多くの中国人が実家に帰省したり家族と旅行に出かけるため、中国内外の交通機関は大変な混雑となります。

春節の始まりに都市部の人々が故郷のある地方部へと帰り、春節の終わりには地方部から都市部へ戻る一連の流れは「春運」と呼ばれており、旅行業界や交通業界にとっては一番の稼ぎどきでもあります。

しかし、今年は新型コロナウイルス感染拡大の真っ只中に春節を迎えてしまったため、多くの人が帰省や旅行を諦めました。

中国交通運輸部が春節明けの2月9日に発表した資料によると、春運期間(1月10日から2月8日)の交通機関利用者数は前年から40%減少し、延べ13億5,200万人に留まりました。

交通運輸部は、中国政府当局が1月27日に団体旅行を禁止したことも、春運期間の公共交通機関利用者の減少を後押ししたと述べています。

なお、2月8日には武漢市内の病院に入院していた日本人の患者が新型コロナウイルスにより死去しました。

【中国】交通機関の利用者40%減:新型コロナウイルスの影響が春節を直撃

中国での新型コロナウイルスの感染者数は2月7日の午前9時時点で感染者数31,161名、死亡者数636名と感染拡大が広がっています。感染拡大の期間はちょうど、中国では年間でもっともおめでたい「春節」の期間にも重なっていました。春節は家族で過ごし新年を祝います。出稼ぎ先や大都市から故郷へ戻る春運(春節運輸、今年は1月10日〜2月18日)も春節の一大風物詩です。また春節期間に国内外を旅行する中国人も増えており、今年もその経済効果が中国国内でも期待されていました。しかし結果として、旅行の禁止、また...

湖北省、浙江省が日本入国拒否の対象に

武漢市における新型コロナウイルスの感染拡大を受けた日本政府は2月1日から、武漢市のある湖北省に2週間以内に滞在していた外国人や、湖北省発行のパスポートを所持している中国人入国を拒否していました。

その後も中国国内における新型コロナウイルスの感染拡大が続いていたため、2月17日には新たに浙江省が入国拒否の対象に追加されました。浙江省には人口約870万人の杭州市や人口約761万人の寧波市があります。

中国浙江省も入国拒否対象へ:コロナウイルス感染拡大防止にやっと入国拒否範囲を拡大、日本政府の対応は甘いのか?

2019年12月に中国の武漢市で発生した新型コロナウイルス(COVID-19)は、日本にも感染が拡大しています。2月12日の朝に開かれた政府の対策本部で、安倍総理大臣は日本への入国を拒否する対象をさらに拡大する方針を明らかにしました。今後の対策に関する日本政府の方針と合わせてお伝えします。関連記事韓国版「マスクマップ」登場!アメリカ、フランスのディズニーも続々閉鎖!【速報】WHO「新型コロナウイルスはパンデミック」新型コロナマップまとめ目次日本への入国拒否範囲を拡大入国拒否の対象地域を浙江...

【2020年2月ニュースまとめ】新型コロナウイルス(COVID

2月は国内で感染経路が不明な新型コロナウイルス(COVID-19)感染が確認されたほか、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」やイベントの開催などをめぐり多くの報道がありました。厚生労働省の発表によれば、2月28日正午の時点で、日本全国で191例の患者、19例の無症状病原体保有者が確認されています。新型コロナウイルス(COVID-19)に関する2月の主な感染の状況とニュースについて時系列で振り返ります。<参照>新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について(令和2年2月28...

3月:少しずつ日常生活が戻ってくる

2月の後半から3月にかけて、中国国内における新型コロナウイルスの新規感染者数は少しずつ減少しました。

これに伴い、多くの都市で緊急事態レベル(国家公共突発事態総合緊急対応策)が引き下げられました。

また、3月18日には、感染爆発の発生源となった武漢市においても新規感染者数ゼロを達成しました。

健康コードの普及がはじまる

この頃になると「健康コード」が中国全土に普及しました。健康コードは自身の情報と医療記録や行動記録を紐付けることで、新型コロナウイルスの感染リスクをAIが計算するものです。結果はスマートフォンに表示され、緑色(問題なし)が表示された場合にのみ外出や施設への立ち入りが許可される仕組みとなっています。

「COCOA」は生ぬるい?世界の追跡アプリまとめ:非協力者は通報されるシステムも...アメリカは反発強く未実装か

コロナ禍での観光再開を目指し、世界観光機関(UNWTO)が立ち上げたグローバル観光危機委員会は、観光再開に向けたガイドラインを発表しました。ガイドラインによると、今後の旅行では、旅行者の「安心」「安全」を守る取り組みが重要になるとしており、「ナショナルトラッキングアプリや移動経路のトラッキングアプリを推奨」と明記されています。日本では、2020年5月29日より、大阪府がいちはやく独自の追跡システム搭載アプリを開発・導入したことが話題になりました。6月19日からは厚生労働省によって、全国を対...

日本政府は中国発行のビザを停止、入国者には検疫を実施

3月5日、日本政府は中国と韓国の日本大使館で発行されたビザの効力を停止することを発表しました。

また、両国からの入国者には政府が指定した場所で2週間待機するよう求める検疫措置の実施に踏み切ることも同時に発表しました。

2019年3月の訪日中国人は69万1,279人、訪日韓国人は58万5,586人でした。2020年3月の訪日中国人は10,365人、訪日韓国人は16,669人となっており、昨年同期と比較して訪日中国人は約98.5%、訪日韓国人は約97.2%それぞれ減少したことになります。

【速報】中国・韓国からの入国者全員が事実上の入国拒否へ、政府は中韓へ訪日観光自粛を要請

世界的に流行している新型コロナウイルス(COVID-19)の水際対策として、日本政府が新たに中国人と韓国人、イランに対する入国制限を実施すると産経新聞が報道しています。関連記事IOC「大会4か月以上前に決定を行う必要はない」【速報】台湾、日本からの入国者を事実上、入国制限韓国版「マスクマップ」登場!アメリカ、フランスのディズニーも続々閉鎖!目次中国と韓国からの入国者全員が入国制限中国と韓国からの入国者全員が入国制限産経新聞の報道によると、日本政府は新型コロナウイルス(COVID-19)の流...

中国では7割以上の感染者が回復

世界保健機関(WHO)によると、中国では7割以上の新型コロナウイルス感染者が回復しており、同機構は今回の感染拡大について制御可能なものだという見解を示しました。

また、3月時点で新型コロナウイルスは100か国以上に拡大していますが、感染例の93%は4か国からの報告であるため、世界全体で見ると流行は不均一だと述べました。

一方、浙江省杭州市の医療系企業・丁香園の統計資料からは新規感染者数が2月下旬より徐々に減少に転じ、回復者数が同時に上昇している様子が分かります。また、死亡者数も減少しつつあるため、中国国内における感染拡大は確実に収まりつつある状況でした。

WHO「コントロール可能なパンデミック」:感染者数10万人突破の一方で中国では70%以上が回復

WHO(世界保健機関)の発表によると、3月7日に新型コロナウイルス(COVID-19)の感染者数が100か国で10万人を突破しました。WHOが3月9日に会見の内容についてお伝えします。関連記事韓国版「マスクマップ」登場!アメリカ、フランスのディズニーも続々閉鎖!【速報】WHO「新型コロナウイルスはパンデミック」【日韓】ビザ停止で何が困るコレからどうなる?目次感染者10万人突破、WHO「コントロール可能なパンデミック 」感染者10万人突破、WHO「コントロール可能なパンデミック 」世界的な新...

インバウンド市場の回復はいつ?データから考察・過去の災害感染症事例・中国でのコロナ終息

2020年の開始以降、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大と日本への入国規制が強化され、訪日外国人数が激減しています。いつ新型コロナウイルスが終息するのか、各国との渡航の再開はいつになるのか、終息後に訪日外国人数は回復するのか、先行きの見えない不安を感じる人も多いでしょう。今回は、中国の新型コロナウイルスの回復状況と、過去の災害や疫病ではどれくらいの期間で訪日外国人数が回復したかをご紹介します。関連記事台湾版「マスクマップ」で混乱を鎮静化韓国版「マスクマップ」登場!アメリカ、フ...

上海ディズニーリゾートが一部施設の営業を再開

3月9日、中国国内における新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着いたことを受け、上海ディズニーリゾートは一部施設の営業を再開する旨を発表しました。

営業が再開されたのは「ディズニータウン」「ウィッシングスターパーク」「上海ディズニーランドホテル」の3施設です。

一方、上海ディズニーリゾートの中心である上海ディズニーランドは未だ閉鎖が続いており、上海ディズニーリゾートでは今回の一部営業再開は上海ディズニーランドの営業再開に向けた第一歩であるとしています。

東京ディズニーランド・USJ休業延長決定:上海ディズニーランド一部営業再開

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を受け、人気テーマパークの東京ディズニーランド・ディズニーシー、USJは、2月29日から臨時休園しています。一方、1月25日から閉鎖されていた上海ディズニーランドでは、一部施設で営業が再開しました。上海と東京それぞれのディズニーランドの最新の動向についてお伝えします。※東京ディズニーランド・ディズニーシーは、2020年7月1日(水)から営業を再開し、USJは2020年6月19日(金)からパークの一般営業を再開しました。関連記事韓国版「マスクマ...

緊急対応レベルを引き下げ、経済の再起動に向けて動き出す中国

中国では、緊急対応レベルという1級から4級まで分かれた緊急事態宣言が実施されています。

平常時には4級が指定されており、緊急事態が発生すると事態の深刻さにより1級から3級までが指定される仕組みです。

新型コロナウイルスの流行を受け、中国政府は1月29日、中国全土の緊急対応レベルを最大の1級に指定しました。

しかし、3月には感染拡大が収束に転じたため、甘粛省、広東省、江蘇省、四川省など17の省と自治区の緊急対応レベルを2級や3級に引き下げました。

これにより移動制限も緩和されることとなり、地域を跨ぐ移動を禁止する制限などが解除されました。

同時に、2か月以上の新型コロナウイルスの流行で疲弊した中国経済を立て直すための取り組みが始まりました。

各企業では職場復帰した社員に奨励金を渡したり、マスクやゴーグルなどのウイルス感染防止策を講じた上で社員が安心して職務に従事できるよう対策に取り組みました。

また経済回復を後押しするため、広東省では地方から広東省に戻る労働者向けのチャーターバスや電車を設け、延べ7万1,292人がこの機会を利用して広東省に戻りました。

上海市、山東省、湖南省などでは重点外資系企業の稼働再開率が80%を超えるなど、3月には少しずつではあるものの経済に活気が見られるようになりました。

【中国】もう終息?新型コロナで停滞した経済活動の活性化急ぐ:中国政府指導の取り組みとは?

WHO(世界保健機関)は、3月12日に会見で新型コロナウイルス(COVID-19)の感染を「パンデミック」に該当すると宣言しました。それを受け、アメリカのトランプ大統領はイギリスを除くヨーロッパからの入国を禁止するなど緊張状態が続いています。一方で中国では新型コロナウイルスの感染増加の勢いがおさまり始めています。それに伴い、中国の経済活動も徐々に活性化の動きを見せ始めました。今回は、中国の経済活動の回復の兆しと、それを支える中国政府の対策、中国国内の外資系企業の回復状況についてお伝えします...

武漢では感染者数がゼロに

3月18日には、新型コロナウイルスが最初に流行した湖北省武漢市の新規感染者が初めて0人となりました。

また感染していた795人が新たに回復し(武漢で733人)、8人(武漢で6人)が亡くなったとしています。

中国全域での感染者数は、合計80,928人となりました。

【速報】ついに中国湖北省で新感染者ゼロ!武漢封鎖後、初の快挙!

中国の衛生当局は3月18日時点で、感染源地と思われる湖北省武漢市で、新型コロナウイルス感染者が新たに確認されていないことを発表しました。目次武漢封鎖後、初の新感染者ゼロ武漢封鎖後、初の新感染者ゼロ中国の衛生当局は公式サイトで、現地時間3月18日時点の新型コロナウイルス(COVID-19)の感染者数を公表しています。それによると、中国国内で最も感染者数が多かった湖北省で新たに確認された症例は0人(武漢で0人)としています。また795人が新たに回復し(武漢で733人)、8人(武漢で6人)が亡く...

4月:武漢市は封鎖解除、中国全土で消費活動の促進が始まる

4月の中国国内は、感染状況がますます改善し、それに伴い経済の活性化のための施策が次々と打ち出されました。

武漢市、ついにロックダウン解除

4月8日、1月23日から3か月以上にわたり続いていた武漢市の都市封鎖が解除されました。

この日から武漢市の市民も健康コードが緑(問題なし)である限り自由な外出を許可され、公共交通機関も元通り運行されています。

消費活動促進のためクーポン券を配布

新型コロナウイルス新規感染者の減少を受け、3月頃から多くの企業や工場が稼働を再開させました。

4月時点では重点外資系企業の稼働再開率も90%を超え、中国・武漢とドイツ・ノルトライン=ウェストファーレンを結ぶ定期貨物列車も再開し、中国国内の経済活動は日を追うごとに活性化してゆきました。

一方、消費者の消費活動も促進させるべく、全国各都市でクーポン券の配布が始まりました。例えば浙江省杭州市では、総額16億8,000万元(約253億円)のクーポン券を発行し、AliPay(支付宝)を通して各消費者に配布されました。

これらのクーポン券は購入金額の1〜2割程度を割り引くもので、使用期限も設けられていたため、クーポン券の配布により杭州市だけでも短期間で100億元(約1,500億円)を超える消費が喚起されたことになります。

【新型コロナ海外まとめ】アメリカ、イギリス、中国、韓国、イタリア、ドイツなどの4月中の動きまとめ

新型コロナウイルス(COVID-19)が世界中に広まり、多くの国々で様々な対策が行われています。国によってはすでに感染拡大が終息しつつあり、経済活動の再開が行われるなど大きく異なります。この記事では、4月中の世界各国の動きについてご紹介します。関連記事【コロナ海外まとめ】タイ・インドでワクチン供給の動き活発化【海外まとめ】アメリカ、ディズニー延期にEU渡航緩和対象外の可能性【海外まとめ】5月前半:中国政府、渡航緩和を探る【入国制限まとめ】日本・世界の渡航制限措置が一目でわかる一覧表目次【ア...

広東省では総計17億8,000万元の自動車・家電補助が開始

4月15日、広東省では経済を刺激するため、農村部の住民が自動車や家電製品を購入する際に補助金を支給すると発表しました。

自動車の場合は1台につき最大1万元(約15万3,000円)、家電製品の場合は購入金額の合計10%がそれぞれ補助されます。

補助金の投入額は総計17億8,000万元(約272億円)となっており、自動車で320億元(約4,896億円)、家電で90億元(約1,377億円)の消費を生み出すとしています。

中国では小型調理家電の売れ行きが好調

2020年第1四半期(1月から3月)、中国における家電製品の小売総額は前年から35.8%減少し1,204億元(約1兆9,264億円)となりました。

新型コロナウイルスの影響で業界全体の売上は減少したものの、炊飯器や電子レンジなどの小型調理家電は販売額を増加させました。

中でもフライヤーは前年比約2倍増、オーブンは前年比約82%増と好調に売れており、外出自粛や都市封鎖で自炊する人が増えたことが原因と考えられています。

全人代を5月22日に開催することが決定

当初3月5日に開催予定であった第13期全国人民代表大会(全人代)第3次会議は、新型コロナウイルスの影響により延期されていました。

しかし、4月29日には第13期全人代第3次会議を5月22日に開催し、同時に延期されていた第13期全国人民政治協商会議第3次会議も5月21日に開催されることが発表されました。

北京市の緊急対応レベルを引き下げ

4月29日、北京市、天津市、河北省の緊急対応レベルを最大の1級から一つ下の2級へと引き下げることが全人代の開催と併せて発表されました。

これにより、国内低リスク地域から北京市に入った人物の検疫措置を取りやめ、他の省や市との往来も一部高リスク地域を除き許可されることとなりました。

今回の緊急対応レベル引き下げにより1級が指定されている地域は武漢市を擁する湖北省のみとなりました。

5月:海外諸国との入国制限緩和が始まる

新型コロナウイルスの流行がほぼ終わりを迎えた中国は、5月になると諸外国との入国制限の緩和に向けて動き出します。

日本に対してもPCR検査で陰性が確認されたことを条件に入国制限を緩和するよう打診したほか、駐中タイ大使館は5月7日から時間を限定して中国人のビザ申請受付を再開しました。

ファストトラックの開始

中国は近隣諸国に中国からの入国を許可するよう打診しつつ、近隣諸国から中国への入国も許可する方向へ動いています。

5月には「ファストトラック」と呼ばれる制度が中国・韓国間で始まりました。

ファストトラックは、出発72時間前までにPCR検査を受け、新型コロナウイルスの陰性証明を受け取ることで、到着後の隔離期間を14日から1〜2日程度に短縮させるというものです。

中国・入国制限に緩和の兆し「陰性」条件に:中韓「ファスト・トラック」による入国も開始(2020年5月)

日本国内での新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大を受け、日本と中国の間では入国制限が続いています。 これまでも、ビジネスや留学による渡航者数の多かった中国だけに、ネットを中心に、中国へ戻れないこと、また駐在員の家族の渡航がかなわないことへの困惑の声が聞かれています。 7月22日、日本の対策本部では、中国や韓国、台湾など12の国と地域との間で、ビジネス関係者らの入国を相互に認めるための協議を始める方針を決定したことが伝えられています。出国前のP...

【新型コロナ海外まとめ】中国が入国緩和を探る 世界で進む規制緩和 感染「第2波」の恐れも

本日5月14日夕方頃に安倍首相が会見を開き、現在発令されている緊急事態宣言が39県で解除されました。海外ではすでに新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大防止対策として行われていたロックダウン(都市封鎖)などの規制を段階的に解除が進められています。この記事では、5月1日から5月12日ごろまでの世界各国の動きについてまとめてご紹介します。※2020年9月現在、中国政府は、日本人に対しビジネス目的の場合のビザ発給業務を再開し、一部で渡航が開始されています。関連記事【コロナ海外まとめ】タイ...

駐中タイ大使館はビザ申請受付を再開

駐中タイ大使館は5月1日、これまで停止していたビザ申請の受付を5月7日から再開する旨を発表しました。

駐中タイ大使館では、5月7日以降の月曜日と木曜日、午前9時から11時の2時間に限りビザ申請を受け付けるといています。

タイ観光局の予測によると、2020年の訪タイ外国人は前年比60%減少する見込みとなり、訪タイ外国人消費額も前年の半分ほどに減少する見込みです。

広州市、消費の振興と市場の繁栄を促進するための措置を発表

広東省広州市は5月7日、消費の振興と市場の繁栄を促進するための措置を発表しました。この措置は6項目20措置により構成されています。

項目ごとに措置の内容を見てみると、

  • 「消費環境の最適化」では販促イベントの開催や消費安心企業リストの設立
  • 「市場供給の最適化」では広州発ブランドの強化や越境ECと輸入サプライチェーンの整備
  • 「消費システムのイノベーション化」ではオンライン消費とオフライン消費の融合や高齢者産業のイノベーション
  • 「消費のアップグレード」では自動車、家電、ファッションの販売推進や新技術の活用
  • 「消費担い手の整備」では商店街の発展促進や卸売市場の改善
  • 「企業の発展」では貿易・文化・旅行業関連企業への政策や金融面の支援

などが盛り込まれています。

中国から北朝鮮へ支援の提供を申し出

習近平中国国家主席は5月9日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長に書簡を送り、新型コロナウイルス関連の支援を申し出ました。

金委員長に宛てた書簡には、中朝間や国際社会との努力で新型コロナウイルスとの闘いに勝利できると信じていると記したということです。

舒蘭市で感染者数が増加、感染リスクレベルを引き上げ

吉林省舒蘭市では5月9日、新たに11名の新型コロナウイルス感染者が確認されました。

これを受け吉林省当局は5月10日、同市の感染リスクレベルを「高」に引き上げ、舒蘭市の封鎖が実施されることとなりました。

その後も舒蘭市では新規感染者が確認されており、遼寧省大連市では舒蘭市からの来訪者に14日間の隔離措置を課しています。

上海ディズニーリゾートが全ての営業を再開

上海ディズニーリゾートは5月11日、全ての施設の営業を再開しました。上海ディズニーランドなどの施設は1月25日から休業しており、全ての施設が営業するのは3ヶ月半ぶりとなります。

再開後も当面は1日の入場者数を通常の3割となる2万4,000人に制限し、営業時間も短縮するほか、入場には事前の予約が必要となります。

専門家は第2波の可能性を警告

新型コロナウイルス対策で政府により招集された専門家チームのトップを務める鍾南山氏は、これまでの新型コロナウイルスの流行を通して地域社会に免疫が生まれておらず、中国は新型コロナウイルス第2波の危機に直面しているとの見方を示しました。

2月上旬には1日の新規感染者数が3,887名を記録するなど厳しい状態が続いていたものの、5月時点では多くの都市が新型コロナウイルスの抑制に成功し、元の生活が戻りつつあります。

一方、多くの人は新型コロナウイルスの免疫を持っていないため、今後来るかもしれない第2波に対する警戒を緩めるべきではないと鍾氏は説明しました。

展示会や娯楽施設の再開が始まる

中国国務院は5月8日、感染拡大防止策が適切に実施できる環境下での会議や展示会の開催を認める通知を発表しました。

その後、上海市当局や上海市展示会業協会は5月12日に展示会の開催に関するガイドラインを制定し、これを受け延期されていた半導体関連の展示会「SEMICON CHINA」が6月27日から29日に開催されることとなりました。

また、中国文化観光部は5月14日、劇場、インターネットカフェ、娯楽施設の再開に関するガイドラインを制定し、感染低リスク地域では適切な措置を講じた上で許可を取得すれば演劇を上演できるとしました。

6月:国際航空路線の規制緩和も北京市で新規感染者数が増加

6月は国際航空路線の規制緩和が始まりましたが、北京市で再び感染者数が増加し第2波の危険性が高まりました。

国際航空路線の規制緩和

新型コロナウイルスの感染爆発以来、中国当局は中国に飛来する国際航空路線を航空会社ごとに毎週1路線1便に規制していました。

6月8日、中国当局はこの規制を緩和し、到着した乗客の中に新型コロナウイルスの感染者がいない状態が3週間以上続いた場合のみ、毎週1路線2便の国際航空路線を許可すると発表しました。

一方、もし到着した乗客の中に新型コロナウイルスの感染者が5人以上いた場合は翌週の運航を禁止し、10人以上いた場合はその後4週の運航を禁止するという制限も設けられています。

北京市では新規感染者数が再び増加

中国全土における新型コロナウイルスの流行は収まったものの、北京市では6月11日頃から新たな新型コロナウイルスの感染者が確認されており、6月11日から6月23日までの新規感染者数は累計249人となりました。

北京市で感染者数が急増したのも武漢市と同じく卸売市場が原因であると見られており、現在も調査が続いています。

【新型コロナ海外まとめ】中国で渡航制限緩和の動き、イタリアは観光業再開に急ぐ、ドイツは大規模経済政策ふたたび

日本では5月25日までに全国で緊急事態宣言が解除され、経済活動再開への動きが活発になってきました。海外でも長く続いたロックダウンが解除され、経済活動が再開される地域が増えており、一部地域では国際空港便の規制を緩和する動きも出てきています。一方で、依然として新型コロナウィルスの感染については、多くの地域で予断を許さない状況が続き、経済活動再開とのバランスのジレンマに苦悩するケースがみられています。この記事では、6月1日から6月5日ごろまでの世界各国の動きについてまとめてご紹介します。関連記事...

【新型コロナ海外まとめ】韓国「K

日本では経済活動再開の動きが活発になる一方で、6月14日には東京都の新型コロナウィルスの感染者数について、5月5日以降の高水準となる47人が新たに確認されるなど、予断を許さない状況が続いています。海外でも、感染の拡大が止められない状況下で、経済活動を再開せざるを得ず、防疫管理と経済のバランスにおいて難しいかじ取りを余儀なくされる地域が少なくありません。この記事では、6月8日から6月12日ごろまでの世界各国の動きについてまとめてご紹介します。関連記事【コロナ海外まとめ】タイ・インドでワクチン...

世界各地で「第2波」発生?米では1日3万人感染も...拡大抑止と経済活動、両立の困難さ極まる

新型コロナウイルスを早い時期に経験したヨーロッパやアジア諸国では、5月初めには感染者数が一旦減少する傾向が見られました。しかし、そうした国の中には5月下旬から局地的に再び感染者が増えているところもあります。この記事ではコロナウイルスの感染拡大の第2波の可能性と経済活動再開の両立の難しさについて、世界各国の様子を踏まえながら紹介します。目次世界各地で第2波の兆候が同時に日本やEUでは渡航制限の緩和が協議中五輪は「簡素化」か「再延期」か、調整つづく感染拡大防止と経済活動の両立の道を探る世界各地...

ワクチンは既に臨床試験段階へ、早ければ年末にも実用化か

中国では、6月時点で5種の新型コロナウイルスワクチンの臨床試験を実施しています。

政府は衛生当局や医薬品当局、各研究機関を通してワクチン開発企業を可能な限り援助しており、投資会社もワクチン開発企業の資金面を援助しています。

中でも北京生物製品研究所と中国生物技術が共同開発したワクチンは既に臨床試験の第2相試験を終えており、早ければ年末にも実用化される見通しです。

ワクチンを開発した国は今後の世界情勢で優位に立てるため、ワクチンの開発は中国とアメリカ・イギリスで競うように進められています。

オーストラリアへの渡航自粛を呼びかけ

中国外務省は6月8日、オーストラリアで中国人に対する差別が相次いでいるとして、オーストラリアへの渡航を自粛するよう呼びかけました。

オーストラリア政府は新型コロナウイルスが流行に至った過程について第三者による独立した調査を求めており、中国の反発を招いていました。

一方の中国側は対抗措置として、オーストラリア産食肉の輸入を一部停止し、オーストラリア産大麦に80%を超える追加関税を課税すると表明しました。

<参照資料>

BBC:https://www.bbc.com/japanese/53059357

Newsweek:https://www.newsweekjapan.jp/marukawa/2020/06/post-64.php

時事ドットコム:https://www.jiji.com/jc/article?k=2020062300482&g=int

JETRO:https://www.jetro.go.jp/biznews/2020/05/cc233f85920732e6.html

https://www.jetro.go.jp/biznews/2020/05/cc4d0407d9ede8c0.html

https://www.jetro.go.jp/biznews/2020/04/961c53067b8a7e0a.html

https://www.jetro.go.jp/biznews/2020/05/d9edf9a89780fde9.html

环球旅讯:https://m.traveldaily.cn/article/137572

https://www.jetro.go.jp/biznews/2020/05/b1266f00466b6f11.html

CNN:https://www.cnn.co.jp/world/35153509.html

https://www.jetro.go.jp/biznews/2020/05/56e8840baa23b064.html

日本経済新聞:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58926010R10C20A5MM0000/

CNN:https://www.cnn.co.jp/world/35153929.html

Bloomberg:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-05-31/QB7FBBDWLU6K01

日本経済新聞:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60107770Y0A600C2FF8000/

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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