2016年は6,373,000人、2017年は7,355,800人と、年々訪日中国人が増えてきています。2018年も昨年を上回るペースで訪日中国人が増加中です。さらに、2015年には爆買いという言葉が生まれたように、訪日中国人は買い物に非常に関心があります。
訪日旅行が終わり中国本土に帰ってからも、彼ら中国人は、越境ECなどを通じて日本のモノを買う傾向にあります。このことから、数々の日本企業が、中国市場向けに越境EC&海外販売(以下、越境販売)に挑み、失敗しているケースもあります。
そこで今回、中国越境販売で数々の実績がある株式会社アイディール、代表取締役小林淳氏に中国越境販売での成功の秘訣などをインタビューしてきました。
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- 中国越境販売の専門家:株式会社アイディールとは?
- ー中国における越境販売で数々実績があるとお伺いしていますが、株式会社アイディールについて教えてください
- ー仕入れて販売をするというのはかなりリスクがあるのでは?
- ー販売するために必要な全ての事を行うということはメーカーさんからしたら、とてもラクですね。
- 美容消費財の売上をゼロから数億円規模へと成長させた中国越境のノウハウを公開!
- ー中国における越境販売での事例を教えてください
- ーそれは素晴らしいですね。具体的にはどのような取り組みをしたのでしょうか?
- ーなるほど。ここまで越境販売に必要なこと一気通貫で行える企業は少ないのでは?
- 中国市場への越境販売を成功させる秘訣とは?
- 越境販売のプロから見るインバウンドとは?
目次
中国越境販売の専門家:株式会社アイディールとは?
ー中国における越境販売で数々実績があるとお伺いしていますが、株式会社アイディールについて教えてください
株式会社アイディール、代表取締役小林淳氏(以下、小林氏): 日本のメーカーさんから商品を仕入れさせて頂き、当社独自のプラットフォームを通じて中国で販売をしています。商品の販売方法としては、オンライで販売するときもあれば、実店舗で販売することもあります。メーカーさんの商品に合わせて最適な売り方を選び、販売します。
ー仕入れて販売をするというのはかなりリスクがあるのでは?
小林氏:
そうですね。だからこそ私達も真剣です。そのため、私達は売れるために必要なことの全て行います。
例えば、美顔器を売る場合であれば、認知させるためにメディアに商品を露出させるのはもちろんのこと、ローカライズした商品パッケージ作成から商品の説明書づくりまで行います。
というのも、美顔器が売れたとしても、中国の消費者たちが正しい使用方法が分からず「この商品は良くなかった」という悪い口コミが出てしまうことがあります。それを防ぐためや顧客満足度を上げるために説明書や動画づくりまで行うケースもあります。
このように、中国向けに越境販売するために必要な様々なことを弊社で支援させていただくので、メーカーさんからは「アイディールさんはただ販売するだけではなく、それ以外のことも支援してくれて助かる」という声をいただきます。
ー販売するために必要な全ての事を行うということはメーカーさんからしたら、とてもラクですね。
小林氏:
そうですね。まさに、メーカーさんの海外事業部を私達が代行するようなイメージですね。弊社では「中国で売れるためには何をすればいいのか?」ということを常に考え、実践してきましたから、中国でモノを販売するノウハウがかなり溜まっています。それらのノウハウをパッケージ化し、数々のメーカーさんに提供しています。
美容消費財の売上をゼロから数億円規模へと成長させた中国越境のノウハウを公開!
ー中国における越境販売での事例を教えてください
小林氏:
美顔機器や美容液などの美容商材を扱うアデランスさん(ウィッグのイメージが強いが近年総合美容メーカーとして商品群がさらに拡充)が中国市場に進出した際の事例です。2016年に当社との取り組みを始めた時は全くのゼロからのスタートでした。しかしながら、1年で数億円規模へと成長させることができました。
ーそれは素晴らしいですね。具体的にはどのような取り組みをしたのでしょうか?
ブランディングからセールス、クリエイティブの作成までを一気通貫で行いました。これを弊社ではパッケージ化し「Cool Change Solution」と名付けています。
具体的には、市場にブランドすら認知されていなかった所からスタートしたので、商品発表会や現地での店舗開拓、中国語での公式サイトの立ち上げ、インフルエンサーのキャスティング、説明書作成、キャンペーン販売の企画・運営、ライブコマース、顧客組織の運営など、これらを全て弊社で行いました。
ーなるほど。ここまで越境販売に必要なこと一気通貫で行える企業は少ないのでは?
小林氏:
日本人経営者の会社では、弊社以外で聞いた事がありません。アイディールでは、越境販売に必要な全ての事を支援することができ、さらに中国人の購買行動を熟知しているので、適切なタイミング、適切な売り場で販売することができます。これらは越境販売を熟知して、販売全体をマネジメントしていないとできません。
例えば、インフルエンサーマーケティングだけをスポットで実行した場合、瞬間的には売上は立つかもしれませんが、継続はしていきません。アイディールでは、インフルエンサーも活用しますが、その後の販売のフォローや、商品パッケージ作成、旗艦店の開拓など全て行うので、長期的に売上が伸びていきます。
中国市場への越境販売を成功させる秘訣とは?
ー改めてお伺いしますが、中国で越境販売を成功させるには何が大切なのでしょうか?
小林氏:
中国向けの越境販売をスタートするに当たっては、「あなたのメーカー名、ブランド名、商品名も全く知られていない」ということを認識してブランディング戦略を練ることが大切です。例えば、中国で最も売れている牛乳のメーカーはご存知でしょうか?
多分、知らない方がほとんどだと思います。同じように日本のメーカーも中国では知られていません。インバウンドや爆買いで話題になることの多かった資生堂さんですら、中国での認知度は60%ほどだと言われています。
ーなるほど、まずは知ってもらわないといけないということですね
小林氏:
はい。例えば、SK-Ⅱのようなブランドがセールをしていたら、消費者はお得だと思い、購買してくれるかもしれませんが、認知度の低い商品をいくらセールしても、そもそも商品名も、その商品の正規価格も知らないので、消費者はお得だと気付きもしません。
だからこそ、アイディールでは「消費者に知られていない」という課題を前提に、弊社独自のカスタマージャーニーによる分析メソッドを用いて、それぞれのシチュエーションに対して最適なソリューションを提供します。だからこそ、商品が売れていきます。
越境販売のプロから見るインバウンドとは?
ー2017年に引き続き、訪日中国人は増えていますが、アイディール社ではインバウンドについてどのように考えていますか?
小林氏:
インバウンドもとても重要だと考えています。前提として、中国でモノを販売するときに
、日本でも知名度がある商品でないと販売することは難しいです。中国人が日本に訪れて「この商品は日本でも人気なんだ」と実感してもらい、自国に戻ってからも購買し、活用するケースが多いです。特にソーシャルバイヤーはその傾向が強いですね。
日本に来てもらい、日本の商品の良さを知ってもらう。さらに自国に帰っても日本の商品を購入してもらう。このような流れは今後も期待できるので、アウトバウンドを見据えながら、インバウンド対策を行うことが必要だと考えています。
ー今後の展開について教えてください
小林氏:
元々この事業を始めたきっかけに「日本の良いものを世界へ届けたい」という思いがあります。
というのも、「日本を背負って立つ」という壮大な思いというよりも、私の感覚からすると、「地元がシャッター街のようになるのは寂しいな」という気持ちのほうが根本にあります。少しでも日本という地元が元気になるためには、日本の良いものを世界に届けていき、外貨を稼ぐ必要があると思います。そのために、日本の良いものを、我々がノウハウを持ち強みとしている中国マーケットに今後も届けていきたいです。
中国への越境販売にハードルを感じている日本のメーカーさんはまだまだ多いです。しかしながら、中国越境販売のハードルは以前から比べるとかなり低くなっていますし、メーカーの皆さんはその事実を知りません。そもそも中国でどれくらい売れるのかテスト販売することもできます。だからこそ、少しでも中国で越境販売を考えていらっしゃるメーカーの方がいましたら、気軽にご相談ください。
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