6月28日に、中国当局は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、北京近郊の河北省安新県を厳格なロックダウン処置にしたと、一部のメディアによって報道されました。このロックダウンは、40万人の住民が対象とされてます。
この際の対応により、7月に入ってからの新規感染者数はゼロが続く小康状態を取り戻しています。中国では感染拡大を防止するための「検査」「追跡」「隔離」の3つの対応が徹底されているとして、世界からも評価されています。
今回はこの北京近郊でのロックダウンと、中国国外での本件に対する報道に対しての反応を紹介します。
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北京近郊「ロックダウン」ふたたび
中国のメディアによると、河北省安新県の防疫対策委員会は全県の新型コロナウイルスの感染状況の悪化を受け、即日「厳格な管理措置」を実施すると発表しました。
県外からの車両の進入を禁止し、1日1回の生活必須品の買い出しや病気で治療のための出かけなど以外、住民の外出も制限されています。
今回のロックダウン措置対象は40万人に及び、新型コロナウイルス流行ピーク時に武漢で実施された閉鎖と同レベルの規模と言われています。
中国では6月11日以降、北京の「新発地卸売市場」の関係者の感染が相次ぎ、現在感染者数が300人以上確認されました。
北京から100キロ離れた安新県にもこの市場で店を経営する住民がおり、同県では12人前後の感染者のうち、11人が市場の関係者と報じられました。
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北京でも6月感染者が増加、警戒態勢再び
2020年6月、北京でも市内感染者の増加が観測されました。57日間の感染者ゼロの記録が途絶えてしまった形です。
中国全体で、感染者は3月初めまでに8万人を超えていたところ、それ以降は感染者の増加については危機的状況を脱したと見られていました。
この事態を受け、中国東京は移動制限と検査拡大の対応をとっています。
ネット上では陰謀論が:政府のコントロールの可能性も?
今回のロックダウンに関して、発表時間が6月27日深夜である点や、事前予告もせず「即日から発効」とされた点を不自然に感じる向きもあるようです。
これについて、Weibo上では「なぜこんな急に」「深夜に重要ニュースが発表された」と、唐突な展開に驚きの声が見られます。
「こんな重要なことが検索ホットワードに入ってない…」「某専門家は北京の感染状況がコントロールされたと言ったのに」というように、このニュースが事実であるのかどうかを疑わしく考えるネットユーザーの存在が確認できます。
- なぜこんな急に?
- 検索トレンドにも入ってないし…安新県の住民、明日起きたら、何も気づかずに顔を洗ったり歯を磨いたりして出勤の準備をするだろう。コロナのせいで出勤停止って、外に出て初めて知るんじゃない?!
- もう隠せないんでしょ、今日のニュースを見よう。
- また深夜に重要ニュースの発表か…
- 某専門家は北京の感染状況がコントロールされたと言ったのに。ふふ…
- 感染者数の比率は?何万分の十何人ですか。
(編集部訳)
訪日ラボ編集部が実際にWeiboで「河北」「安新」「封城(ロックダウンという意味)」などのキーワードを検索してみると、
投稿数は少なく、ほとんどは中国の報道機関による投稿でした。検索ホットワードの中にも関連ワードが見つかりません。中国全土に余計な不安を広げないためといった目的で、中国政府による検閲ののち規制が入っている可能性も考えられます。
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中国国外での報じ方にも不満
一方、日本の報道機関は今回のロックダウンを大々的に報じていること、ポータルサイトやTwitterでトレンド入りしていていることについて、「中国は隠蔽体質」というマイナスなイメージを強調したいだけでは、という不満の声もあります。
河北安新ロックダウンはヤフーのトレンドに入ったと思ったら、次はTwitterにトレンド入り。
日本人の考えはこうでしょうね。
「12人の感染者が確認されただけでロックダウン?ありえない! 表に出していないだけで、大規模の感染爆発が起きてるはず。」
中国といえば隠蔽!って言いたいんでしょ。
それはそうと、昨日東京で確認された感染者は何人ですか?60人、うち39人の感染ルートが不明。日本は絶対隠蔽してないもんね、この数字は正しいでしょう。
(編集部訳)
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<参考>
环球网:雄安安新县:全封闭管理!
AFPBB News:北京近郊でロックダウン、50万人対象 武漢のピーク時と同様の措置
BBC NEWS |JAPAN:中国、河北省安新県の40万人対象にロックダウン 感染やや増加で
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