2023年「春節」振り返り 中国人の観光・訪日動向は

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2023年1月21日~27日は、中国の旧正月春節に合わせた大型連休であり、中国では国内・海外ともに旅行へ出かける人が大幅に増えました。

一方、かつては春節で中国人が『爆買い』に押し寄せた日本では、未だコロナ禍の影響が続いています。

本記事では「2023年の春節振り返り」として、各社の報道も参考にしながら、春節で中国人観光客に人気のあった海外旅行先や、日本のインバウンドの状況について解説します。

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中国人出入境者数「前年比2倍」も、日本への入国は少ないまま

2023年1月21日~27日の春節の大型連休において、中国では国内旅行・海外旅行ともに旅行者が増加しました。

国内の旅行者数は7日間でのべ3億800万人となり、前年より23%増加しました。また出入境者数は1月21日~26日の間にのべ119万2,000人となり、前年の約2倍に増えました。

さらに観光収入や映画興行収入なども目覚ましい回復を見せています。春節中の国内観光収入は前年同期比約30%増の3,758億元(約7兆円)にのぼり、2019年の約7割まで回復しました。

ただし訪日旅行に関しては、水際対策をめぐって日中関係の摩擦が高まっており、当初から中国から日本への旅行者数は低迷するだろうとの見方が強くありました。やはり予測通り、中国人の訪日観光の回復には至りませんでした。

関連記事:中国人観光客はいつ戻る?“ゼロコロナ”緩和後初の春節〜今後の動きは

中国人の人気旅行先は「東南アジア」 コロナ規制の有無で明暗

今回の春節では、東南アジアが中国人の海外旅行先として人気を集めました。東南アジアでは日本や韓国と異なり、観光産業への期待から、中国人客に対する規制を撤廃・緩和している国も少なくありません。特に観光立国であるタイでは、国を挙げて中国人観光客を歓迎しました。

いっぽう日本政府は、中国の新型コロナウイルス感染状況や各国の対応を踏まえ、日本と中国本土を結ぶ直行便を増便しないよう航空会社に要請しました。例えば関西空港では中国本土とを結ぶ便が週8便と、コロナ禍以前の1%にとどまっています。

日本は12月末から中国から日本の入国者に対し、入国時検査などの緊急水際措置を取っており、これに対抗して中国が1月10日に日本への新規ビザ発給を停止するなど日中関係の摩擦が激化していました。このような背景から、中国から日本への旅行客数は低迷が続いています。

関連記事:東南アジアは中国人観光客を"歓迎"、分かれる各国の対応

春節の日本:中国客低調でも、東 / 東南アジアを視野に受け入れ準備

いっぽう日本国内のインバウンド事業者は、中国人観光客の回復が鈍いなかでも、さまざまな国からのインバウンドに向けた準備を進めました。

特に東南アジアの人々にとって日本は人気の旅行先であり、台湾や韓国、香港など中国以外の東アジアの旅行者からも人気となっています。

免税店も兼ねるドラッグストアでは、台湾や韓国からのインバウンド需要を見越して、湿布や化粧品などの売れ筋商品を多く取り揃えました。

またJR博多駅前のリゾートホテル「都ホテル博多」は、韓国人観光客をターゲットとして前年から韓国の旅行会社への営業を強化し、従来は宿泊客が減少する1月後半も満室に近い状況となっているということです。その他、滋賀県米原市のスキー場「グランスノー奥伊吹」では、台湾などからの外国人観光客がスキーを楽しみました。雪が降らない国の多い東南アジアの人々にとっては、”雪”そのものがキラーコンテンツにもなります。

訪日中国人の回復の見通しが立たないなか、中国以外の東アジアや東南アジア市場の重要性は高まっています。受け入れ体制を整備することで、日本のインバウンドの安定基盤となることが期待されます。中でも東南アジアは、中国や韓国と比べて外交上の問題が少ない点もメリットといえるでしょう。

東アジアや東南アジア諸国の訪日旅行における一人当たりの消費額は、現時点では欧米豪や中国ほど大きくはありません。ですが、各国の経済成長次第では、今後消費額を飛躍的に伸ばすことも期待できます。

関連記事:アジア各国のインバウンドデータ

今後の訪日中国人動向は:今年の春先〜夏にかけて動くか

東アジアや東南アジアは、日本にとって見込みのある重要市場といえます。さらなる成長に期待するため、積極的に受け入れ体制の整備を進めていくことが求められます。

ただし依然として、訪日中国人の抜けた穴は大きいままです。果たして中国からのインバウンドはいつ回復するのでしょうか。

一つの分岐点として、日本ではGW明けに、新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが季節性インフルエンザと同等の「5類」に移行する方針となっています。また、中国では日本が桜のシーズンを迎える4月頃、また中国が夏休み期間中の7,8月頃に訪日のピークを迎えます。このことから、春先から夏にかけてインバウンドの回復はさらに進むだろうと予想されます。


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<参照>

NHK NEWS WEB:中国 春節の連休中の旅行者大幅増“コロナ前の9割近くに回復”

北京共同:中国春節、消費が堅調 日本旅行拡大、「爆買い」再来か

北京共同:中国・春節の旅行先、日本は低迷 摩擦激化で本格回復は遠く

NHK NEWS WEB:「春節」中国本土からの訪日は限定的か 大阪のホテルや店では

読売新聞:春節スタート 中国客来られなくても受け入れ態勢準備…韓国や台湾客取り込みへ

北京共同:春節 アジア各地から関西に来訪 中国本土からは

沖縄テレビ放送:旧正月の沖縄 「春節」の旅行需要は?

FNNプライムオンライン:「春節」効果はあったのか 北海道でも戻りつつある海外からの観光客【北海道発】

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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