バスはどうやってデータをインバウンドに活用すべきなのか?
インバウンド市場が盛り上がる中で、バスがデータをインバウンド集客で活用する事例が増加しています。データ活用におけるバスのプロモーションの成功事例では、インバウンドに関連するデータを、収集し解析することで効果的なインバウンド対策を実施できているようです。
このページでは、バスのデータのインバウンド対策やインバウンド集客における活用について、次の3つの事例を取り上げます。
- バス×データ活用事例その①:路線バス運行情報をオープンデータ岡山県両備ホールディングス
- バス×データ活用事例その②:京王電鉄バスグループ、IoTを含む様々なデータの連携・活用基盤として「DataSpider Servista」を導入
- バス×データ活用事例その③:IoT活用による高速バス「WILLER EXPRESS」の安全性・快適性向上へ向け連携を開始
バスのインバウンド対策やインバウンド集客では、データ活用をすることで効率的かつ効果的に施策を行えます。どこの国からのインバウンドが多いのか、消費額が多いのは国籍・年代含めどんな人なのかということは、対策を講じたりターゲットをしぼったりする上で非常に重要です。そして、それはイメージや体感ではわかりません。なんとなく中国人が多いかな、と思っていたら実は最も多いのは韓国人だった、ということもあるでしょう。正しいデータ活用をすることで、最も注力すべきはどこなのかということがわかってきます。体感ではかるよりも正確に、そして効率的に施策を行えます。
ここでは、バスという業界・業種におけるデータ活用のプロモーション事例を紹介していきます。
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岡山県のバス事業者である両備ホールディングス(HD)は2018年8月2日、路線バス78路線の時刻表や遅延情報などをオープンデータとして提供し始めた。第三者がオープンデータを使ってアプリを開発したり、交通状況を分析したりできます。公共交通業界で事実上の標準となっているデータ形式の「GTFS(General Transit Feed Specification)」に準拠。既に米グーグルの地図アプリ「Google マップ」が同オープンデータを使い、バスのリアルタイムの遅延状況を反映した経路検索ができるようになっています。両備HD以外の路線バスは遅延情報などが反映されておらず、検索結果通りにバスが来ないケースが発生することも。
両備HDは78路線のバス停位置や走行ルート、時刻表、区間別運賃などの基本情報を国土交通省が制定した「標準的なバス情報フォーマット」形式のテキストファイルで提供します。同フォーマットの制定に当たり、国交省は、グーグルが提唱した公共交通関連データ形式の事実上の標準であるGTFSをベースにしています。さらに、走行中のバスの位置(バスロケーション)や遅延状況などのリアルタイム情報は、GTFSと連動しやすいように設計された「GTFS-Realtime」形式のバイナリーファイルで提供します。更新は15秒間隔。これらのファイルはWebサイトで公開し、一定の条件を満たせば商用でも利用できます。
京王電鉄バスグループ、IoTを含む様々なデータの連携・活用基盤として「DataSpider Servista」を導入
株式会社アシストと、株式会社セゾン情報システムズのグループ会社である株式会社アプレッソは、京王電鉄バス株式会社を中心とした京王電鉄バスグループの業務効率化を推進するデータ連携基盤として「DataSpider Servista」が導入および活用されていることを発表しました。京王グループの中核会社として乗合および高速バス、貸切バスを運行する京王バスでは、2015年以降、業務アプリケーションのクラウドサービス「kintone」(提供元:サイボウズ株式会社)を活用してシステム改革を推進してきました。例えば「遺失物管理」では、警察への届け出、顧客からの問い合わせ対応などが日常的に発生し、台帳やExcelなどでの管理が現場の負担となっていた業務のシステム化・効率化を実現しました。
kintoneのさらなる活用を目指す京王バスでは、次のステップとして、基幹システムも含めた社内外にあるデータを迅速かつ相互に連携させる仕組みを導入することで、これまで難しかった業務改善やシステム運用の負荷軽減を実現するという課題に着手することになりました。そこで、自社で独自にツール調査を行い、アプレッソ主催のハンズオンセミナーに参加、さらにアシストからトライアル環境の構築支援などを受け、製品の持つ開発生産性、連携アダプタの豊富さ、運用の容易さに加え、アシストのサポート力を高く評価し、DataSpider Servistaの採用を決定しました。具体的には、トライアル時に、営業所での点呼時に発生するデータのリアルタイムでのデータ連携を2週間ほどでプロトタイプを作り上げたことや、人事給与システム再構築時の他システムとのインターフェイス開発を内製化し大幅にコスト削減できる目途が立てられたことが採用の大きなポイントです。
IoT活用による高速バス「WILLER EXPRESS」の安全性・快適性向上へ向け連携を開始
WILLER EXPRESS JAPAN株式会社と株式会社富士通交通・道路データサービスは、2016年10月から11月にかけてFTRDが提供する「道路パトロール支援サービス」(道路管理者向け製品)を試用し、高速バス「WILLER EXPRESS」で、バス路線の路面評価検証を行いました。「道路パトロール支援サービス」は、スマートフォンを車両に搭載し、スマートフォン内蔵の加速度センサーにより自動的に道路の凹凸や段差の情報を収集して路面状態を診断するサービスです。ウィラーエクスプレスジャパンは、毎日運行する高速バス「WILLER EXPRESS」で走行データを収集し、利用者の乗り心地に影響する凸凹や段差地点を見える化した結果を、乗務員の運転技術向上や、利用者の安心・安全性の向上に活用することを企画検討しています。
高速バス「WILLER EXPRESS」は、日本全国毎日20路線230便運行しており、その年間利用者は約273万人(2015年)に上ります。これまで全国の利用者へ安心・安全で、快適な運行サービスを提供するために、乗務員への安全教育をはじめ、利用者が快適に過ごせる座席シートの充実を図り、好評を得ています。FTRDは、2013年6月25日(当時は富士通株式会社)より、スマートフォンを利用した道路の舗装点検・パトロールを支援するクラウドサービス「道路パトロール支援サービス」を道路管理者向けに提供しており、既に千葉県柏市様をはじめとして10以上の自治体で実務に活用されており、簡便に路面状態を把握できるサービスとして高く評価されています。今般、更なる高速バスサービスの品質向上を目指し、利用者の乗り心地に影響する道路の凸凹や段差がある地点を見える化し情報共有することで、乗務員の運転技術の向上と、利用者の安心・安全性の向上へ向け連携を開始しています。