航空・空港はどうやってデータをインバウンドに活用すべきなのか?
インバウンド市場が盛り上がる中で、航空・空港がデータをインバウンド集客で活用する事例が増加しています。データ活用における航空・空港のプロモーションの成功事例では、インバウンドに関連するデータを、収集し解析することで効果的なインバウンド対策を実施できているようです。
このページでは、航空・空港のデータのインバウンド対策やインバウンド集客における活用について、次の3つの事例を取り上げます。
- 航空・空港×データ活用事例その①:ANA、BIツール「Domo」を導入 リアルタイムデータを活用しマーケティングROIの最大化へ
- 航空・空港×データ活用事例その②:JALとNEC、AIを活用して航空券の購入予測分析を自動化する実証実験を実施
- 航空・空港×データ活用事例その③:OAG、新興IT企業の航空データ活用を支援、旅行業界の革新的ソリューション創出へ
航空・空港のインバウンド対策やインバウンド集客では、データ活用をすることで効率的かつ効果的に施策を行えます。どこの国からのインバウンドが多いのか、消費額が多いのは国籍・年代含めどんな人なのかということは、対策を講じたりターゲットをしぼったりする上で非常に重要です。そして、それはイメージや体感ではわかりません。なんとなく中国人が多いかな、と思っていたら実は最も多いのは韓国人だった、ということもあるでしょう。正しいデータ活用をすることで、最も注力すべきはどこなのかということがわかってきます。体感ではかるよりも正確に、そして効率的に施策を行えます。
ここでは、航空・空港という業界・業種におけるデータ活用のプロモーション事例を紹介していきます。
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「インバウンドコンサル」の資料を無料でダウンロードする「インバウンドデータ」の資料を無料でダウンロードする「調査・リサーチ」の資料を無料でダウンロードするANA、BIツール「Domo」を導入 リアルタイムデータを活用しマーケティングROIの最大化へ
ビジネス最適化プラットフォームを提供するドーモ株式会社は、全日本空輸株式会社が、同社のマーケティング活動における投資対効果(ROI)の最大化に向け、Domoを採用したと発表しました。Domoの導入により、ANAはリアルタイムデータにもとづく意思決定とタイムリーなアクションが可能となり、「ANA公式サイト」や「ANA SKY Web」など、同社の運営するWebサイトにおける顧客のデジタル体験の最適化を促進します。 ANAでは、これまで月次および週次単位でマーケティング活動のデータを手作業で抽出し、レポートを作成していましたが、レポート完成時点では、データが古くなってしまうという課題がありました。Webサイトでの顧客体験の最適化や航空券販売拡大に向け、Webサイト来訪者数や航空券予約、売上といった主要業績評価指標(KPI)にかかるデータをリアルタイムに把握し、タイムリーなアクションの実行が求められていました。
こうした課題解決に向け、ANAはビジネス最適化プラットフォームを比較検討した結果、あらゆるデータソースとの容易でスムーズな接続が可能で、強固なパートナー基盤をもつDomoを選択しました。ANAへの導入および運用支援は、Domoのパートナーであり50年以上にわたるITサービス提供の経験を有するトランスコスモスが行っています。データをリアルタイムに一元化できるDomoの利用により、ANAは従来のExcelレポートを廃止し、WebサイトのトラフィックをはじめとするマーケティングKPIのリアルタイムでの視覚化から、データの直感的な把握と判断、必要なアクションまでの時間を大幅に短縮します。また、レポートの構築やデータの紐付けに費やしていた多大な時間と労力を、KPI達成のために必要なアクションの立案と実行に振り替えることができます。ANAは、今後Webサイト分析ツールから取得するデータに加え、SNSや基幹システムなどのあらゆるデータをリアルタイムに統合し、ビジネス最適化を推進していく予定です。
JALとNEC、AIを活用して航空券の購入予測分析を自動化する実証実験を実施
日本航空株式会社と日本電気株式会社は、AI(人工知能)を活用し、JALが運営する航空券予約サイトのアクセスログデータなどを分析し、航空券の購入予測分析をする実証実験を2017年9月~11月に実施しました。その結果、新しい知見を発見するとともに、データサイエンティストと同精度の分析を短時間で行えました。現在、JALはマーケティングをはじめとして、さまざまな領域でAIを活用したデータ分析の高度化を推進しています。こうした中、高度な分析スキルを有するデータサイエンティストの不足や、JALの保有する膨大なデータをどのように活用するかが課題となっています。今回、これらの課題を解決するため、NECの最先端AI技術群「NEC the WISE」の1つである「予測分析自動化技術」を活用した実証実験を両社共同で行い、技術の有効性を確認しました。今回の取り組みでは、JALマイレージバンク会員(以下「JMB会員」)を対象にJALが運営するホームページ(航空券予約サイト)でのWebアクセスログをはじめ、会員情報や搭乗履歴などの多様かつ大規模なデータを使用しました。
航空券を購入するにあたり、JMB会員がWeb上でどのような行動をしているかということをテーマに、予測分析自動化技術で「特徴量(分析に有効なデータ項目)」の推測と「予測モデル」の自動構築が可能であるかについて、実証実験を行いました。その結果、一般的に分析に時間を要する大量のログデータから、これまで人間が気付かなかったような時間軸を考慮したページ閲覧行動や特定のクレジットカードの利用回数などの、特徴的な顧客行動、すなわち「特徴量」が数時間程度で発見できました。また、「予測モデル」に関しては、経験豊富なデータサイエンティストが設計したモデルと同程度の精度が得られることがわかっています。
OAG、新興IT企業の航空データ活用を支援、旅行業界の革新的ソリューション創出へ
航空関連情報会社の英OAGはこのほど、スタートアップ支援をおこなうアクセラレーター「Plug and Play」と提携をおこないました。先進的な技術企業に対し、OAGがフライトデータやAPIを提供し、旅行業界における革新的なソリューションの創出につなげるのが目的。OAGの最高製品責任者バイプル・ネイカム(Vipul Nakum)氏は今回の取り組みについて、「新興企業はトラベル業界の活力の源泉になる」と指摘。両社連携のもと、成長と製品開発を積極展開していく考えを示しています。
現在、OAGの顧客ネットワークには、大手オンライン旅行会社(OTA)や欧州大手予約エンジン、アジアや中南米、北米の旅行テクノロジー企業などが含まれています。一方のPlug and Playは米国シリコンバレーを本社として展開し、企業イノベーションサービスやインハウスベンチャーキャピタルを提供することで技術革新に貢献。アジアでは東京やシンガポール、ジャカルタに拠点があり、旅行産業を含む様々な業界に対応しているとのこと。